キャスト・スタッフインタビュー
渡哲也さん 吉川晃司さん 徳重聡さん 斉藤千晃さん 辰巳琢郎さん 吹越満さん 大杉漣さん 加藤晴彦さん
永江信昭さん 横手実さん 平山秀幸監督 川島章正さん 上田なりゆきさん 柴崎幸三さん
川島章正さん(編集) 川島章正さん(編集)
緻密な構成結果がスクリーンで観られると思います
『レディ・ジョーカー』に参加された感想は?
「僕らが子供の頃にスクリーンで見ていた憧れのスターと一緒に仕事ができたことは、夢が叶ったというか嬉しいですね。」
高村薫さんの原作は読まれましたか?
「読みました。でも、私は原作と映画は違うものだと思っています。原作より面白くなればという意気込みで映画を作っています。ただ、原作の意図することを外して映画を作ることはしませんけどね。もし外すような演出の場合は監督と相談します。今回は高村さんの最高の作品ですし、原作を読まれたファンの期待を裏切らない映画にしたいと思いましたね。」
映画化不可能とされていた作品ですが、やはり編集されるのは大変でしたか?
「今回いちばん苦労したのは、構成ですね。もとが2時間40分程のものを2時間にまとめるまで、何回もいろいろなパターンの構成を作りました。通常の映画は撮影台本があって、それに従って撮っていき、編集で、ある程度構成を変えていきます。構成さえ決まれば、それに合わせて編集していけばいいのですが、今回はどの方向性で行くかということがなかなか決まらなかったですね。また、この映画は社会派で、それぞれが業(ごう)を持って生きている。それをそのまま映画にしてしまうと重たくなりすぎてしまうので、サスペンスであってエンターテイメントに仕上げていくとことをテーマにしました。お客さんが映画を見た後、自分を振り返ったり、余韻が残るような作品に仕上がっていればいいなと思っているんですよ。逆に、映画を観てそこで完結してしまう映画だと、僕らは不満なんです。」
平山監督はどんな方でしたか?
「これまで平山監督と仕事をしてきて『学校の怪談』シリーズより後は、平山監督のやりたいことが大体わかってきたのでやりやすいですね。平山監督は画面の質感を大切にする人なので、編集はすべてフィルムで仕上げていきました。それによって映画に重厚さがでていると思います。」
編集者としてこだわり続けてきたことはありますか?
「僕らの仕事は映画が完成したら終わりではなく、お客さんに観てもらい、「よかった!」と言ってもらえてはじめて終わりなので、今はまだ終わったという気はしていないですね。」
もし、自分が映画の中の誰かを演じるとしたら、どの役をやってみたいですか?
「半田ですね、自分はこんなこともできるんだという含み笑いをする魅力ある人物だと思います。」
この映画の見どころは?
「今回は誰もが主役なので、どの人物に感情移入して観るかはお客さんの自由です。」
このサイトをご覧のみなさんへメッセージをお願いします。
「これほど構成に時間をかけた作品も最近は少ないので、緻密な構成結果がスクリーンで観られると思います。楽しみにしていて下さい。」
<プロフィール>
1950年 東京都昭島市生まれ。1972年日活株式会社撮影所編集部に入社し、1981年「の・ようなもの」(森田芳光監督)でエディター昇格。1995年日活株式会社を退社し、フリーとして活躍している。
【近年の作品】「大河の一滴」(2001 神山征二郎監督)「プラトニック・セックス」(2001松浦雅子監督) 「化粧師」(2002 田中光敏監督)「助太刀屋助六」(2002 岡本喜八監督) 「笑う蛙」(2002平山秀幸監督)「ごめん」(2002冨樫森監督) 「OUT」(2002 平山秀幸監督) 「青の炎」(2003 蜷川幸雄監督)「魔界転生」(2003 平山秀幸監督) 「赤い月」(2004 降旗康男監督) 「嗤う伊右衛門」(2004蜷川幸雄監督)「フライ・ダディ・フライ」(成島出監督 2005公開予定)
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