第35回サンダンス映画祭審査員特別賞、第69回ベルリン国際映画祭【ジェネレーション14plus部門】スペシャル・メンション賞(準グランプリ)、ブエノスアイレス国際映画祭最優秀男優賞と三冠に輝いた映画『ウィーアーリトルゾンビーズ』がついに全国公開され、6/15(土)公開記念舞台挨拶が行われました。
本作は、2017年に第33回サンダンス映画祭【ショートフィルム部門】で日本映画初のグランプリを獲得した長久允監督の長編デビュー作。
公開2日目に行われた舞台挨拶には、初のお披露目となる劇中バンド"リトルゾンビーズ"の4人、主人公ヒカリ役の二宮慶多さん(13歳)、タケムラ役の奥村門土さん(16歳)、イシ役の水野哲志さん(14歳)、イクコ役の中島セナさん(13歳)、バンド"リトルゾンビーズ"のマネージャーを務める望月役の池松壮亮さん、ヒカリの叔母役の工藤夕貴さん、そして長久允監督が登壇しました。
©2019"WE ARE LITTLE ZOMBIES"FILM PARTNERS
温かい拍手で迎えられた長久監督は「僕の初長編作品で、もしかしたら好き嫌い分かれるかもしれないですが、ぜひ感想をいただけると嬉しいです」と感謝の気持ちを述べました。
本作に出演が決まってから本日に至るまでの思い出を聞かれた二宮さんは「2月のベルリン国際映画祭に行った際に海外のお客様の反響もすごくあることを感じ、4月のブエノスアイレス国際インディペンデント映画祭では最優秀男優賞という名誉ある賞をもらえたので、すごく嬉しいです」と振り返りました。
工藤さんは「私の役が"高見理恵"という役名だったことに撮影が終わってから気が付いて、それが『台風クラブ』で私が演じた役名と同じだったんですよね。気付くのが少し遅かったのですが、そういうこだわりもとても嬉しいです」、池松さんは「4人と一緒に演じることが出来たのも楽しかったですし、これだけ才能ある監督やスタッフの方と一緒にお仕事が出来て幸せでした」と語りました。
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本作が海外で高く評価されたことに関して、長久監督は「サンダンス映画祭では、アメリカの今までの映画とは違い、この映画が悲劇でもありブラックコメディでもあると捉えてもらえ、エンターテインメントとしてゲラゲラ笑ってもらえるような新しい文脈で楽しんでもらえて新鮮でした」と誇らしげな表情で語りました。
池松さんは「僕は前作の短編作品である『そうして私たちはプールに金魚を、』を観ていて、ぶったまげたんですよね。あくまで主観なのですが、これは天才が現れたと思いました。予定があるのかは全然知らなかったのですが、長久監督の長編作品が次あれば、ぜひやりたいなと思っていた1年後にこの作品を撮影していました。長久組の撮影はとても自由でしたし、型にはまっていないというか純度100%であり才気溢れる現場で、すごく楽しかったです」と述懐。
工藤さんは「iPhoneでの撮影もしていたので、個人のiPhoneなのか撮影用のiPhoneなのかも分からず、いつ撮られているのかも分からない状況で、そういった緊張感はありながらも楽しい撮影現場でした」と撮影時の思い出を語りました。
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リトルゾンビーズ4人に○×で答えてもらう質問コーナーでは、翌日が父の日であることにちなみ「自分の演じたキャラクターの父親は嫌いか?」との質問。これには全員が○を上げ、二宮さんの「お母さんとは別に彼女がいるのは困りますね」との意見には、「正しすぎて何も言えないですね。みんなごめんね(笑)」と長久監督。「そんな長久監督が父親だったら、ありか?なしか?」という質問には全員が○を上げ、会場は温かな笑いに包まれました。
続いて「これからも俳優一筋でやっていくつもりか?」という質問には、水野さんが○を上げ、二宮さん、中島さん、奥村さんは×を上げるという意外な結果に。○を上げた理由について聞かれた水野さんは「逆に何でみんなが×なのかが気になります」と困惑した表情。
奥村さんは「僕は似顔絵師なので、俳優にも興味がありますが、まずは似顔絵を極めていきたい」と回答。二宮さんが「僕はプライベートでギターも弾くので、将来音楽の道にも進んでみたいと思っています」と語ると、長久監督が「二宮くんは本当は劇中のヒカリより全然歌が上手いんです。役作りとして、なるべく歌の練習をしないでもらっていました」と、二宮さんの音楽の才能について触れました。
そして中島さんは「私はモデルの仕事を始めたばかりなので、まずはモデルの仕事をやりつつ、これから考えていきたいと思っています」と、それぞれ今後の方向性を語りました。
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若い頃から俳優を続けている工藤さんと池松さんは、未来へ羽ばたくリトルゾンビーズ4人へのアドバイスを求められると、「私も俳優一本でやっているタイプではないので、みんなの考えは正しいと思います。内職を持った状態で、俳優はちゃんと好きな気持ちでやるのがいいと思います。俳優という仕事も食べていくのが大変なので・・・」と工藤さん。続く池松さんの「違法薬物に気を付けてもらって...」との冗談まじりの発言に、会場には笑いが起こりました。
最後は長久監督が「今日は本当にありがとうございます。この映画は音楽の映画でもあり、音楽のクオリティも上げて作っています。サウンドトラックも作ったので、バンドの音楽としても楽しんでもらえればと思います。この映画をゾンビ映画だと思って来てしまった人がいたら、すみません!皆さん、どうぞこの映画を楽しんでもらえたらと思います」と感無量の面持ちで熱く語り、イベントを締めくくりました。
映画『ウィーアーリトルゾンビーズ』 全国公開中!
突如両親を亡くした4人の子どもたちが冒険を通して成長していく物語の面白さはもちろんのこと、細部までこだわり抜かれた演出、ポップ&クールな映像美と90曲近くにおよぶ印象的な楽曲など長久監督の溢れる才能を存分に堪能できる本作を、ぜひ劇場でご体感ください!!
両親が死んだ。悲しいはずなのに泣けなかった。
彼らはゴミ捨て場でとびきりのバンドを組むと決めた。こころをとりもどすために。
火葬場で出会ったヒカリ(二宮慶多)、イシ(水野哲志)、タケムラ(奥村門土)、イクコ(中島セナ)は両親を亡くしても泣けなかった。ゾンビのように感情を失った少年少女たちはこころを取り戻すために、もう誰もいなくなってしまったそれぞれの家を巡リ始める。冒険の中でたどり着いたゴミ捨て場で、結成したとびきりのバンド、その名も"LITTLE ZOMBIES"。そこで撮影した映像が話題となり、社会現象となるまでに大ヒット。しかし、小さなゾンビたちは予想もしない運命に翻弄されていく。嵐のような日々の中で、4人が最後に見つけたのはー?
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映画『ウィーアリトルゾンビーズ』関連ニュース
*日本外国特派員協会記者会見の模様
*水道橋博士×長久允監督トークイベントの模様
*ベルリン国際映画祭授賞式の模様
*ベルリン国際映画祭オープニングセレモニーの模様
*サンダンス映画祭授賞式の模様
*サンダンス映画祭ワールドプレミア上映の模様
*第69回ベルリン国際映画祭正式招待決定
*公開決定&サンダンス映画祭正式招待決定
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★2019年6月全国公開★
サンダンス映画祭グランプリ監督と、感情をなくした4人の13歳。2019年、新時代の才能による、映画革命。
脚本・監督:長久允
出演:二宮慶多 水野哲志 奥村門土 中島セナ
佐々木蔵之介 工藤夕貴 池松壮亮 初音映莉子 村上淳 西田尚美 佐野史郎 菊地凛子 永瀬正敏
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