幅広い世代から愛される、西加奈子氏の世界観を感動作として見事に昇華させた映画『まく子』完成披露上映会が、2/20(水)シネ・リーブル池袋で行われました。
本作は、西氏が第152回直木賞受賞後の第一作目として書き下ろし、児童小説では異例の累計55,000部の売り上げを記録した同名小説が原作。思春期の主人公・サトシの葛藤と、不思議な魅力をもつ美少女コズエとのせつない初恋を軸に描く《再生と感動》の物語です。
主人公・サトシ役を演じ、思春期の揺らぎを見事に表現したのは、『真夏の方程式』(2013)で福山雅治さん演じる湯川と心を通わせる少年役だった山﨑光さん。物語の重要な鍵を握る謎の転入生コズエ役は、圧倒的な美しさを放つ新星・新音(にのん)さん。
旅館を切り盛りするサトシの母・明美役は、須藤理彩さん。女好きでダメな父親だけれど、息子の成長を陰ながら見つめ背中を押す父・光一役は、草彅剛さんが色気を漂わせた演技で新境地をみせています。
メガホンをとったのは、初長編映画『くじらのまち』が第34回PFFアワード2012グランプリとジェムストーン賞をW受賞したほか、海外映画祭でも高い評価を受けるなど、国内外問わず注目を集める鶴岡慧子監督。そして高橋優さんが書き下ろした主題歌「若気の至り」が、エンディング曲として感動の余韻に寄り添います。
完成披報上映会舞台挨拶には、山﨑光さん、新音さん、須藤理彩さん、草彅剛さん、鶴岡慧子監督が登壇。撮影時についてや、どんな大人になりたいかなどが語られました。
©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)
― まずは一言ご挨拶
山﨑 出来るだけ多くの方に映画『まく子』を楽しんでもらいたいので、映画の撮影裏話などたくさん話していきたいと思います。
新音 「初めての舞台挨拶でとても緊張していますが、映画『まく子』の魅力を伝えられるように頑張ります。」
須藤 今日の先行上映は高い倍率で当選されたお客様ということで、ありがとうございます。原作の西加奈子さんの世界観と、監督の奇想天外なアイデアと優しさが溢れた作品だと思います。私はこの映画の草彅さんが素晴らしいと思います。何度か共演していますが、初めて見る草彅さんがこの映画には映し出されていて、すごく感動して、尊敬しました。
草彅 山﨑くんも、新音ちゃんも(撮影の時より)大きくなったね!山﨑くんは撮影の時と違いすぎて、今日はスーツを着こなしていてカッコいい!撮影の時は、田舎の子どもだから役作りで幼く見えたのかな?もう立派な俳優だね。新音ちゃんは撮影の時から大人っぽかったけれど、一段と大人っぽいね。背も伸びたの?
...と、まるで映画と同じお父さん目線で二人の成長を喜び、笑いを誘う草彅さん。
©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)
草彅 ようやくお客様に届けられる日が来て嬉しいです。この映画は、サトシとコズエ2人の"あの時、あの瞬間"にしか切り取れないもの、ピュアな心が詰まった映画です。僕はどうしようもないダメ親父役で、この映画で新境地を切り拓くことができたと思います。
鶴岡監督 去年の3月に群馬四万温泉でオールロケしましたので、ちょうど一年前に準備・撮影した作品がこうして完成して、素晴らしいキャストの皆さんと舞台に立つことができて感無量です。たくさんの方が楽しみにしてくださり、予想以上に多くの劇場で上映も決まり、とても嬉しいです。
―原作の映像化について
草彅 実は昨日から今朝にかけて読み終えました。すごく面白かった。映画を観た後だから、すごく感動しました。原作にピッタリで、監督は素晴らしい手腕だなと感心しました。
須藤 (原作を読んだのが)いま?でも、そういう飾らないところが草彅さんらしいです(笑)。私の周りにも西加奈子さんのファンがたくさんいて、「まく子」をどうやって映像化するの?とにかく楽しみにしてる!という声をよく聞くんです。監督がものの見事に映像化してくれて素晴らしい出来だと思いますので、ファンの期待に応えられると私も思います。
©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)
―父と息子役での共演について
山﨑 草彅さんとのシーンは、心強かったです。オーラがあって素敵でした。
草彅 山﨑くんとのシーンは、思い出深いです。親子でおにぎりを食べるシーンがあるのですが、山﨑くん、たくさん食べていたよね。そして食べながら話すシーンだったので難しいのに、山﨑くんが凄く上手に演じてたね。
― 未来に向けて、どんな大人になりたいか"未来予想図"のイラストを描いて発表!
新音 将来も女優を目指してるので、たくさんの人に感動を与えられる人になりたい、という思いを込めて、色んな表情をしている自画像を描きました。
草彅 わーすごい!女優さんの鏡だね。たくさんの自画像なんだね。絵も上手で、将来は個展も開けるんじゃない?
山﨑 この次に出すのはハードルがあがって...。僕はアカデミー賞をとって、レッドカーペットを歩いている時にサインを求められている様子を絵にしました。
草彅 これは山﨑くんのサイン?かっちょいい!
山﨑 このサインは、草彅さんと須藤さんにアイデアを頂いて。
草彅 そうそう。撮影の合間に、あーでもない、こーでもないと考えたよね。でも撮影の時よりさらに進化して、カッコよくなってる!山﨑くんのままで進んで行ってよいと思います!凄い才能を持っている。撮影の時は、山﨑くんとのシーンで僕も緊張するくらいでした。このまま頑張ってください。
― 最後に、代表して鶴岡監督と主演・山﨑さんよりメッセージ
鶴岡監督 本当にこんなに素敵な皆さんと、この場にいることが出来るのは感謝でいっぱいです。役者、スタッフが最高のパフォーマンスをしてくれました。最後まで楽しんでください。
山﨑 初めての主演でとても緊張したのですが、皆さんにサポートしてもらってやりきることができました。ぜひ映画を楽しんでください。
映画『まく子』2019/3/15(金)テアトル新宿ほか全国公開!
かけがえのない"あの頃"に涙する-。
今を生きる大人たちへ贈る再生と感動の物語『まく子』に、ご期待ください!
物語
ひなびた温泉街の旅館の息子・サトシは、小学5年生。自分の体の変化に悩み、女好きの父親に反感を抱いていた。ある日、美しい少女コズエが転入してくる。言動がどこか不思議なコズエに最初は困惑していたサトシだったが、次第に彼女に魅せられていく。そして「ある星から来たの。」と信じがたい秘密を打ち明けられる。枯葉や紙の花を楽しそうにまくコズエが、やがて町の人々みんなにまいたものとは...。
©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)
映画『まく子』関連ニュース
*著名人たちから絶賛コメント到着
*予告篇解禁
*厚労省とコラボ
*ポスタービジュアル解禁
*主題歌決定
*追加キャスト解禁
*特報完成
*第1弾チラシ&場面写真解禁
*映画化決定
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★2019年3月15日(金)全国公開★
直木賞作家・西加奈子の傑作、ついに映画化
監督・脚本:鶴岡慧子
原作:西加奈子(「まく子」福音館書店刊)
出演:山﨑光 新音 須藤理彩/草彅 剛
©2019「まく子」製作委員会/西加奈子(福音館書店)