映画『スイート・マイホーム』ビリケンさんも駆けつけた大阪先行上映会に齊藤工監督が登壇!ツカミやオチを求められる関西人パワーに背筋が凍る思い…!
2023.08.29(火曜日)

映画やドラマで俳優として活躍する一方、監督やプロデュース業でも多彩な才能を発揮する齊藤工さんが監督した、2023/9/1(金)公開映画『スイート・マイホーム』の先行上映会が8/25(金)大阪のTOHOシネマズ梅田で行われ、齊藤工監督が舞台挨拶に登壇しました。

原作は、2018年に「第13回小説現代新人賞」を受賞した注目の作家・神津凛子氏のデビュー作で、1台のエアコンで家全体を暖められるという「まほうの家」と呼ばれる念願のマイホームに引っ越した直後から、次々と奇妙で不可解な現象に襲われる一家の姿を描く予測不能のホラー・ミステリー。主演に窪田正孝さんを迎え、蓮佛美沙子さん、奈緒さん、窪塚洋介さんら実力派俳優たちが顔を揃え、幸せな一家が新居に移り住んだことを起点に巻き込まれていく恐怖の連鎖が描かれます。

大阪で行われた先行上映会では、齊藤監督が満席の客席を歩くというサプライズ登場があり、お客様が大感激するなかイベントがスタート。

登壇した齊藤監督は「コロナ前は映画が生まれると東名阪にこうやってお邪魔することが常でしたが、いつの日からかなかなか来るのが難しくなったこともあったので、久々に、しかも監督作品を持って大阪に来られたことがとても幸せです」と挨拶。完成披露試写会を除いては国内最速となった今回の大阪の先行上映会。「作品に勢いをくれる、追い風のように応援してくれる関西のエネルギーを今までたくさん頂いていたので本当に心強いです」と感謝を述べました。

この日は、早朝のABCテレビ「おはよう朝日です」への生出演に始まり多くの番組の生出演、収録をしたことについて聞かれると、「ツカミはないのか?みたいな空気が耐えられないとこはありますよね…」と話し、「で、オチは?と求められていることを肌で感じるときに、背筋が凍る思いがしました(笑)当たり前にスタッフの方も含めて皆さんの会話がしっかりオチに向かうことが素晴らしいです」と関西人の話術に感心した様子。

2019年冬に原作の映画化のオファーを受けた時について「目を覆いたくなる描写が多い、容赦のない原作で、自分には難しいのではないかという思いがありました。しかしコロナ禍に入り、ステイホームという期間に聖域である “自宅” という場所が人によっては逃れられない環境であるということを報道などで知り、改めて “自宅” について向き合わされました。そんなタイミングで今回のお話を頂いていることは、もしかしたら必然なんじゃないかという思いに変わっていき、お話を引き受けるに至りました」と振り返りました。

主演の窪田正孝さんについて「原作を読んでいる時から、自分の中での主人公のイメージが窪田さん的な人物でした。実は原作の神津先生も窪田さんの大ファンで、窪田さんを主人公のモデルにした作品が他にあるようで驚きました」と語り、撮影に関しては「全て理解した状態でそこに佇んでいてくれて、むしろ僕の “こうしてほしい” の1.5倍くらいの表現を常にしてくださっていたので言うことがなかったです」と絶賛しました。

現場の雰囲気については「小さなお子さんが撮影に参加していたので、繊細な現場の作り方を意識していました。寝かしつけるとか無理やり起こすとかを大人の都合でするのはやめようと。初日に子役の子が寝るシーンで本当に眠ってしまい、起こすのもしのびないので、そのまま大人たちも休憩時間にしたり、作風とは裏腹に非常に保育園感のある現場になりました」とホラー作品とは思えない和やかな撮影現場を振り返り、「お子さんたちの純然たる目線は真実を見抜きますから、ちゃんと心を通わさなければ親子に見えないと今回改めて思いました。窪田さんも蓮佛(美沙子)さんも、空き時間に本当に親子のような距離感で接してくれていたので助かりました」と両親役の二人へ感謝を述べました。

また子役の磯村アメリさんについて「彼女は本当にプロフェッショナルで、現場でもスタッフ達にあだ名をつけたり、俳優部とスタッフのブリッジになってくれました。自分より小さいお子さんたちの面倒も見てたりして、彼女がこの作品の現場の母性みたいなものを担っていましたね」と女優として恐ろしささえ感じると感服しました。


©2023『スイート・マイホーム』製作委員会 ©神津凛子/講談社

制作にあたって「自分が関わる日本の映像の現場は、予算でまず先に削られるのが食べるもの。僕は食べるものと体のコンディションとクリエイティブは直線で繋がっていると考えていて。コロナ禍になってから腸活とか菌活を日々しているんですけど、偶然、窪田さんや窪塚(洋介)さんもそういう意識の高い方たちで、この現場中はオーガニックなお弁当を差し入れたり、なるべくお味噌汁や納豆をお弁当に添えるなど、みんなの腸内環境をより良い状態にすることを心がけました。それが作品の仕上がりに繋がるということが今回、実証された気がします。日本は発酵の楽園なので、今回の試みが今後のモデルケースになったらいいなと思っています」と語りました。

海外の映画祭でも上映された本作。現地での反響について「思わぬところで大爆笑や悲鳴が起こったり、アトラクションのような感覚で受け止めてくださっていました。僕が俳優であることを認識していない方が多いので純粋に作品として観てくださって、上海、NYからこの映画のリアクションを僕自身が受け止めることができて良かったです」と振り返りました。

最後に「“家の中で” 何が起こるかを “映画館という館の中で” 皆さんに体験してもらうべく作った作品なので楽しんでいただければと思います。今の映画業界、アメリカのストもありますが時代の変わり目にあると思います。この作品はキャスト、スタッフがコロナ禍でどうなるか先が見えない中でしっかりと現場を守りながら撮影をさせてくれました。彼らの汗はこの作品の中に滲み出ていると思います。そんな見えない力や見えない才能の思いを皆さんが受け取ってくださることが最大の僕らの報いではありますので、ぜひ楽しんでください」と作品と映画業界への思いを語り、「ここにいる皆さんが最大の宣伝部です。良いと思ったら拡散していただいて、この作品に限らず今、公開されている映画を劇場で観るということをしていただけたら嬉しいです。また映画館にいらしてください」と大阪のお客様へ熱いメッセージを届け、舞台挨拶は締め括られました。

映画『スイート・マイホーム』は、いよいよ今週末公開です。主人公家族が遭遇していく恐怖の連鎖を、ぜひ劇場でご体感ください!

映画『スイート・マイホーム』2023年9月1日(金)全国公開!

ストーリー
極寒の地・長野県に住むスポーツインストラクターの清沢賢二は、愛する妻と幼い娘のために念願の一軒家を購入する。“まほうの家”と謳われたその住宅の地下には、巨大な暖房設備があり、家全体を温めてくれるという。理想のマイホームを手に入れ、充実を噛みしめながら新居生活をスタートさせた清沢一家。だが、その温かい幸せは、ある不可解な出来事をきっかけに身の毛立つ恐怖へと転じていく。
差出人不明の脅迫メール、地下に魅せられる娘、赤ん坊の瞳に映り込んだ「何か」に戦慄する妻、監視の目に怯えて暮らす実家の兄、周囲で起きる関係者たちの変死事件。そして蘇る、賢二の隠された記憶。その「家」には何があるのか、それとも何者かの思惑なのか。最後に一家が辿り着いた驚愕の真相とは?


©2023『スイート・マイホーム』製作委員会 ©神津凛子/講談社

『スイート・マイホーム』関連ニュース
ジャパンプレミアの模様
上海国際映画祭舞台挨拶の模様
予告&本ビジュアル完成
主題歌決定
上海国際映画祭出品決定&新場面写真解禁
場面写真解禁&公開日決定
特報&ティザービジュアル解禁
第2弾出演俳優解禁
映画化決定

 

『スイート・マイホーム』

★2023年9月1日(金)全国公開★

第13回小説現代新人賞に輝いた神津凛子の衝撃デビュー作、待望の映像化。

監督:齊藤工 脚本:倉持裕

原作:神津凛子「スイート・マイホーム」(講談社文庫)

出演:窪田正孝 蓮佛美沙子 奈緒 中島 歩 里々佳 吉田健悟 磯村アメリ 松角洋平 岩谷健司 根岸季衣 窪塚洋介

製作幹事・配給:日活 東京テアトル