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恋愛発酵学会 Presents『私をくいとめて』公開直前上映会に宇垣美里さん、牛窪恵さん、大九明子監督が登壇!
2020年12月07日(月曜日)

12/18(金)の公開を目前に控え、"恋愛発酵学会"Presents『私をくいとめて』公開直前上映会が行われ、スペシャルゲストとして宇垣美里さん、牛窪恵さん、大九明子監督が登壇されました。

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ロングランを記録した『勝手にふるえてろ』原作=綿矢りさ×監督・脚本=大九明子のゴールデンコンビで贈る本作は、脳内に相談役「A」を持ち、悠々自適におひとりさまライフを満喫していたみつ子が、年下営業マン・多田くんと出会い、久しぶりに訪れた恋に戸惑いながらも一歩踏み出していくさまが描かれます。

"おひとりさまヒロイン"みつ子に扮するのは、劇場アニメ『この世界の片隅に』(16)で主人公・すずの声を担当し、活動の幅を広げる女優・創作あーちすと のんさん。みつ子が恋する腹ペコ年下男子・多田くん役は、現在放送中の「姉ちゃんの恋人」(カンテレ・CX)ほか、映画でも多数公開待機作を控える、今もっとも熱視線が注がれる実力派俳優・林遣都さん。そして、結婚してイタリアで暮らすみつ子の親友・皐月を、のんさんとは朝ドラ以来の待望の共演となる橋本愛さんが演じます。

さらに臼田あさ美さん、片桐はいりさんといった実力派役者陣や、本作で映画初出演となる若林拓也さんも存在感を発揮!令和を生き抜く女性たちに容赦なく突き刺さる、わかりみが深すぎる崖っぷちのロマンスを彩ります。

本作は、第33回東京国際映画祭にて、今年唯一のコンペティション部門である「TOKYOプレミア2020」部門で、一般観客の投票で最も多くの支持を獲得した<観客賞>を受賞。大九監督にとっては『勝手にふるえてろ』以来2度目の受賞で、映画公開を前に既に映画ファンから熱い注目を集めています。


悩んだときは"脳内会議"で解決?主人公・みつ子にも共感「愛おしくて仕方がなかった」

みつ子と多田くんがゆっくりと通わせていく"恋愛"の過程が、マルコメの糀甘酒作りに欠かせない"発酵"のプロセスとよく似ているということで、"発酵"の視点から"恋愛"を研究&応援するプロジェクトとして始動した、「恋愛発酵学会」。そんな同プロジェクトによる上映会に、スペシャルゲストとしてフリーアナウンサーの宇垣美里さん、世代・トレンド評論家の牛窪恵さん、大九明子監督が招かれました。

本作を観た感想について宇垣さんは「ずっと"みつ子、わかるよわかるよ~"という気持ちで観ていました。おひとりさまの、楽しくて自由で、だけどさみしさもあって...という感じがすごく映画からも伝わってきました。他人と付き合うことで生まれる自分というものにパニックになってしまうみつ子が愛おしくて、可愛くて仕方なかったですね。そのままの自分でいいんだよ、と背中を押してもらえましたし、誰かと一緒に生きるのはいいなと改めて思いました」とコメントし、同世代のみつ子に重ね合わせながら観ていたとのこと。

牛窪さんは「私が『男が知らない「おひとりさま」マーケット』を発表したのは、2004年。その後、流行語にもなりましたが、あの頃は旅館に女性一人で宿泊する、というだけで心配されたり怪しまれたりして、泊まれなかったりしたんですよね。あれから16年経って、みつ子みたいな女性が多くなったのは良かったなと思います」と専門家目線でコメントしつつ、映画についても「焼き肉屋へ行ったり、おひとりさまを楽しみながらも、ふとした瞬間に寂しさを感じさせるディテールがとにかく細かくて、素晴らしかったですね!私生活を覗き見されているような気分になりそうなくらいリアルでした」と絶賛しました。

おふたりの感想を聞いた大久監督は「勉強になります」と謙遜しながらも、「自分も一人旅をしたり、おひとりさまを謳歌している人間のひとりだったので、実体験や綿矢さんの原作を読んで溢れた想いを込められているかなと思います」と振り返りました。

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©2020「私をくいとめて」製作委員会


本作で共感したポイントについて、みつ子と同世代の宇垣さんは「たくさんありました!」と即答。「ひとりで行動する楽さだったり、朝家を掃除した後にだらーっとする楽しい時間とか。満たされているけれど、なんとなく足りないような気持ちになるのもすごく共感できて...。そういうとき、頭の中の自分と会話してその隙間を埋めたりすることもあるよねって思いました。私の脳内には、迷ったときに"やれやれー!"って発破をかけてくれるようなひとがいます(笑)。人それぞれいろんなタイプの相談役が心の中にいるんだろうなと思いますね」と本作の"わかりみ深い"魅力を語りつくしました。

そんな31歳・みつ子を描くうえで、大久監督は「みつ子と同じくらいの年に経験した想いや気持ち」を大事にしたといい、「私は29~30歳くらいの頃がとても恐ろしくて。何も成し遂げないまま朽ち果ててしまうということが耐えられなくて、アルバイトで稼いだお金を全部ヨーロッパ旅行に注ぎ込んだりしたこともありました。でも、大暴れした割には、30歳になってしまうと意外と悪くなかったんですよね。いろんなものがみえて楽しくなりましたし、元々ひとりが大好きだったことに気づいて、どんどん謳歌していいなと思えた年でしたね」と当時を振り返りました。

一方で、おひとりさま事情に詳しい牛窪さんは「20代なら自分を可愛く見せたりすることもありますが、30代になると、そうしている自分をちょっと恥ずかしく思ってしまう葛藤をもった女性っていますよね。"あざとかわいい"になれないみつ子世代の女性は、"ひとりでちゃんと生きれるぞ"と自分に言い聞かせているみつ子に共感できるんじゃないのかなと」と分析し、(本作の)共感性が高い理由を独自の視点で語りました。

さらにイベントでは、恋愛発酵学会が雑誌「anan」と共同で、全国の25歳~35歳の女性300人を対象に実施したアンケートの調査結果『発酵恋愛白書』をもとにクロストークを展開。

調査では、時間や手間をかけながら、相手を見つめたいと思う"発酵恋愛"を支持する女性が多数みられる結果に。さらに約6割の女性が「3か月」以上時間をかけながら、ふたりの温度感・価値観をチェックしたいと回答。相手を知るために一緒に行いたいこととしては、「一緒にご飯を食べること」が一位に上げられました。本作でも、みつ子と多田くんが「家がご近所同士」というのをきっかけに食事をするまで1年以上歳月をかけており、まさに"発酵恋愛"で恋を育んでいます。

その結果に牛窪さんは「結果を見るかぎり、失敗したくなかったり、性格や価値観を重視している方が多いですよね。年収やルックスなどのスペックを重視する時代もありましたが、性格や価値観をすり合わせるためには、相手と向き合わなきゃいけないですよね。バブル時代の派手なデートとは違って、生活に根差したところで自分に合う人を見つけて、発酵力を発揮したいという方が多いんじゃないでしょうか」と分析。

宇垣さんも「結婚したいなと思っても、今後この人とどれだけ一緒にご飯を食べるかと考えると、それが苦になってしまったら生活そのものが辛くなりそうですよね。食欲って一番最初の欲だから"この人と一緒に食べたい"と思わせるような相手がいいんじゃないかなと思います」と結婚に対する価値観を明かしました。

大久監督は「最近の若い方は堅実で、慎重ですよね。いろんなことに苦しんでいるからかわいそうだなと思います(笑)。年を取ると、いろんなことが楽になるから良いですよ。若いって大変だなと思います(笑)」としみじみ語り、場内の笑いを誘いました。

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©2020「私をくいとめて」製作委員会


さらに『発酵恋愛白書』では、恋愛の悩み相談相手は「友達」が5割の一方で、「自分自身に問いかける」おひとりさま女性も3割という結果が。本作でもみつ子が脳内に生み出した相談役"A"に対して、多田くんとの関係性について悩みを打ち明ける姿も描かれています。

この結果に、宇垣さんは「友達に相談したとしても、自分はひとりでしかないので、脳内で自問自答する人は多そうですよね。私はわりと"脳内会議"を開いて、頭の中でどうすべきか整理して解決するようにしています。脳内会議の声がついつい外に出てしまって妹には"こっちに話しかけるか喋らないか、どっちかにして!"って怒られるときもありますが(笑)。でも、そういうことしている女性は多いんじゃないかなと思います」とコメント。

大久監督も「(脳内相談役は)いたらいいなって思いますよね。私も独り言いいながら脳内で整理していくことはたくさんあります。独り言を口に出してしまっていることもあるみたいで、撮影中にのんさんにも"独り言喋ってましたよ"と言われたこともありました(笑)」と同意しました。

そんなおふたりの言葉に、牛窪さんは「独り言をいうのって、いいことなんですよね。ひとりでカフェに入ったときもスマホを触るんじゃなくて、独り言をつぶやきながらでもいいから、自分自身のことを考える時間を作って、内面と向き合うようにすると効果的なんですよ」とコメントしました。

最後は、映画を楽しみに待つファンに向け一言ずつ。

宇垣さんは「たくさん笑えて、ぐさっと心に刺さる部分もたくさんあって...、見終えた後、明日からまた頑張って生きていこうと背中を押してもらえるような作品です。人と人との距離を取らなきゃいけないこの時代だからこそ、人と生きていくことの素晴らしさを改めて感じさせる作品にもなっていると思うので、ぜひたくさんの方にご覧いただけたら」、牛窪さんは「女性はもちろん、ぜひ男性にも観ていただきたい映画です!女性側の微妙な立ち位置というのもリアルに描かれているので、男性が見たら女性が考えていることが少し理解できる気がしますし、女性の気持ちを受け取ってもらえるんじゃないかなと思います」とコメント。

そして大久監督は「振り返ってみると、私の作品は"瞬発力"というよりは、まさに"発酵"するように、長くじわじわと観る人の心に届けばいいなと思いながら描いてきました。この映画が"今の自分には少し眩しいな"と感じられたとしても、私はまさにそういう人たちに届けたいと思いながら描いているので、ぜひ映画館でひっそりと発酵するように楽しんでいただけたら嬉しいです」とメッセージを贈り、イベントは幕を閉じました。


映画『私をくいとめて』2020年12月18日(金)全国ロードショー!


脳内に相談役が《爆誕》した31歳おひとりさま&年下男子がおくる、わかりみ深すぎ!崖っぷちロマンス!公開まで、あと10日。お楽しみに!


ストーリー
快適なおひとりさまライフに慣れ過ぎて、脳内に優秀な(?)相談役"A"が誕生した主人公=みつ子、31歳。会社ではちょっと変わり者だけど気の合う先輩に恵まれ、長らく彼氏は不在でも充実のソロ活を無理なくエンジョイ。居心地のいい自分だけの部屋に帰れば、ムダにいい声のAとの会話に忙しい。何かが足りないのは分かっているけど、決定的に不足しているものもない。そんなみつ子のゆるゆるとした日常に突如舞い降りた、久々の恋!相手は真面目過ぎるくらい真面目な年下の営業マン=多田くん。でも20代の頃のようには進まない、30歳を超えた女のもどかしい現実が立ちはだかり...。


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©2020「私をくいとめて」製作委員会


映画『私をくいとめて』関連ニュース

お悩み相談付き上映会の模様
TIFF<観客賞>受賞
完成披露試写舞台挨拶の模様
「Aのお悩み相談室」登場
橋本愛の出演が決定
TIFFに出品決定
公開日決定
実写映画化決定


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『私をくいとめて』

★2020年12月18日(金)公開★

脳内に相談役が《爆誕》した31歳おひとりさま&年下男子がおくる、わかりみ深すぎ!崖っぷちロマンス!

監督・脚本:大九明子

原作:綿矢りさ「私をくいとめて」(朝日新聞出版)

出演:のん 林遣都 臼田あさ美 若林拓也 片桐はいり/橋本愛

©2020「私をくいとめて」製作委員会



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★現在公開中の日活ラインナップもご期待下さい★

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