映画『ブルーボーイ事件』が2025/11/14(金)劇場公開初日を迎え、翌11/15(土)TOHOシネマズ新宿で行われた舞台挨拶に主演の中川未悠さん、共演の中村 中さん、イズミ・セクシーさん、真田怜臣さん、六川裕史さん、泰平さんら本作を華やかに彩った仲良し個性派キャストと飯塚花笑監督が登壇。撮影当時のエピソードや公開を迎えた思い、周囲からの反響など、感嘆の思いを語り尽くしました。

1960年代、東京オリンピックや大阪万博で沸く、高度経済成長期の日本。国際化に向け売春の取り締まりを強化する中、性別適合手術(*当時の呼称は性転換手術)を受けた通称ブルーボーイたちを一掃し街を浄化するため、検察は手術を行った医師を逮捕。手術の違法性を問う裁判には、実際に手術を受けた証人たちが出廷しました。
本作は、トランスジェンダー男性であるというアイデンティティを反映した独創的な作品作りで国内外から大きな注目を集める期待の若手・飯塚花笑監督の最新作で、かつて日本で実際に起こった事件を元に描かれた作品です。

©2025 『ブルーボーイ事件』製作委員会
チケット完売の満員御礼で迎えたこの日、キャストの皆さんは映画のタイトルにちなみ、それぞれブルーの華やかな装いで登場。
サチを演じた中川さんは「初めてのお芝居挑戦で右も左もわからない状態でしたが、スタッフ・キャストの皆さんに助けていただき、サチを演じ切ることが出来ました。昨日無事に公開を迎えることが出来て、今日はめちゃくちゃ嬉しいです」と喜色満面。
印象的な場面は法廷シーンで「撮影4日目で緊張とプレッシャーがありました。監督やスタッフさん達から『法廷のシーンが大事!』と何百回も言われていて、セリフも長くて不安でした」と回想し「テストでセリフを喋った時に泣き崩れてしまって…。傍に中さんがいてくれて支えになりました。そうして皆さんに助けていただきながら生まれたシーンです」と舞台裏を明かしました。

中村さんは「中川さんがもっている繊細な部分が、サチにすごく活きていたと思います。こういう体験は最初しかできないと思うし、大切な時間だと思うので、すごい時間に立ち会わせもらっているなという思いで見守っていました。」と共演者同士、難しいシーンの撮影に向き合ったことを称え合いました。
1960年代当時の法廷資料や証言などをリサーチした飯塚監督は「歴史に埋もれさせるのではなく、当事者の手を通して世に出すことが重要ではないかと思った」と映画化への意気込みを述べました。
メイ役の中村さんは「本作をマイノリティ性のある人だけのために作られた映画だとは思っていただきたくないです。法廷の証言台で幸せを問われたときにサチは『あなたが思っている幸せとは違う』といいます。撮影時に私はそのセリフは抵抗の言葉だと思っていました。でも完成作を観た時に、その言葉はどんな人の幸せもカテゴライズできないという意味だと思いました。マイノリティ性を持っている人とマジョリティ性を持っている人が双方から歩み寄れる、架け橋のようなセリフだと。この映画はマジョリティ性を持っている人のための映画でもあると伝えたいです」と呼び掛けました。

アー子役のイズミさんは「撮影は怒涛で目まぐるしかったけれど、この作品が世の中に出て皆さんの目に触れることがとにかく嬉しいです」と声を弾ませ「撮影後はみんなで前橋の居酒屋に行って飲んだり食べたりして楽しかったし、撮影オフの時はやることがなさ過ぎて、一人で散歩して山奥まで行ってうどんとか食べました」とユーモアを交えて笑わせました。

ベティ役の真田さんとユキ役の六川さん、それにツカサ役の泰平さんは本読みで初めて会った瞬間から意気投合したといいます。

真田さんが「3人で固まっていた時のアドリブが楽しかった」と振り返れば、六川さんも「その時のアドリブが実際に本編に活用されていて嬉しい」とニッコリ。

泰平さんは「お二人とは初めてお会いした時からフレンドリーに接してもらえたのでやりやすかった」と言い、六川さんも「会ったその日から仲良かったよね!」と楽しそうな様子をみせました。

また真田さんは「脚本が素晴らし過ぎて本読みで号泣。自分がこれまで経験したことも沢山描かれていたので、苦しくもなるけれど素晴らしい映画だなと思いました」としみじみ報告すると、ロケ地・前橋市出身の泰平さんも「前橋出身の私の人生にとってはかけがえのない作品になりました。両親が初日に映画を観てくれて『県民として嬉しい』『いい作品に恵まれたね』と言ってくれました。群馬、最高!」と大喜び。
六川さんは「たくさんの方々に知ってほしいし観てほしい。そして苦しい思いをしてきた方々に希望の光を当てることが出来たら」と期待を込めました。

©2025 『ブルーボーイ事件』製作委員会
主演の中川さんは「皆さんのコメントを聞きながら、サチの『大切な人とかけがえのない人に出会えたのは先生のお陰です』というセリフを思い出しました。今回本当にかけがえのない仲間に出会えたと思っています。ちょっと泣きそうです!」とウルウルし、改めて「初めての映画出演が『ブルーボーイ事件』で良かったなと思っています」と感極まる場面も。
フォトセッションは、世田谷区にある音空花店が本作をイメージしてデザインした花束を持って艶やか写真撮影。
最後に主演の中川さんは「幸せになる権利は性別・人種問わず誰もが持っていいものです。幸せには正解はないと思うので、色々な色があったり、形は様々でグラデーション。本作が皆さんの背中を押したり、ちょっとした心の光になったら幸いです」と願いを込め、そして「錦戸亮さんはめちゃくちゃカッコ良かったです!」と付け加え、会場を笑わせました。
飯塚監督は「この『ブルーボーイ事件』はみんなが心を込めて世の中のためを思って作った作品です。莫大な宣伝費のある作品ではありませんが、この作品が広がって一つの成功例になることが、この世の中にどれだけの影響を与えるのか。そのためには皆さんの口コミや応援が必須です。私たちが心を込めて作った子ども『ブルーボーイ事件』の応援者になって世の中に送り出してください」と、さらなる反響を願い舞台挨拶を締めくくりました。

LGBTQ+や多様性に対して世界でバックラッシュが吹き荒れる今、かつて日本で実際に起こった事件を元に描く『ブルーボーイ事件』を、ぜひ映画館でご鑑賞ください。
映画『ブルーボーイ事件』2025年11月14日(金)全国公開!
作品紹介
1965年、オリンピック景気に沸く東京で、街の浄化を目指す警察は、街に立つセックスワーカーたちを厳しく取り締まっていた。ただし、ブルーボーイと呼ばれる性別適合手術(当時の呼称は性転換手術)を受け、身体の特徴を女性的に変えた人々たちの存在が警察の頭を悩ませていた。戸籍は男性のまま、女性として売春をする彼女たちは、現行の売春防止法では摘発対象にはならない。そこで彼らが目をつけたのが性別適合手術だった。警察は、生殖を不能にする手術は「優生保護法」(*現在は母体保護法に改正)に違反するとして、ブルーボーイたちに手術を行っていた医師の赤城(山中 崇)を逮捕し、裁判にかける。同じ頃、東京の喫茶店で働くサチ(中川未悠)は、恋人の若村(前原 滉)からプロポーズを受け、幸せを噛み締めていた。そんなある日、弁護士の狩野(錦戸 亮)がサチのもとを訪れる。実はサチは、赤城のもとで性別適合手術を行った患者のひとり。赤城の弁護を引き受けた狩野は、証人としてサチに出廷してほしいと依頼する。

©2025 『ブルーボーイ事件』製作委員会
『ブルーボーイ事件』関連ニュース
*外国特派員協会記者会見の模様
*東京国際映画祭の模様
*本予告&場面写真解禁
*本ビジュアル解禁&公開日決定
*公開決定

★2025年11月14日(金)全国公開★
知られざる歴史がここにある。
監督:飯塚花笑
出演:中川未悠 前原 滉 中村 中 イズミ・セクシー 真田怜臣 六川裕史 泰平 渋川清彦 井上 肇 安藤 聖 岩谷健司 梅沢昌代 / 山中 崇 安井順平 / 錦戸 亮
配給:日活/KDDI