アジア全域版アカデミー賞である「第16回アジア・フィルム・アワード」(AFA)の授賞式が3/12に香港で行われ、アジア各国からそうそうたる顔ぶれが参加。『エゴイスト』は主演男優賞・助演男優賞・衣裳デザイン賞部門にノミネートされ、鈴木亮平さん、宮沢氷魚さん、篠塚奈美(衣装)さんが松永大司監督とともに授賞式に参加し、宮沢氷魚さんが見事「最優秀助演男優賞」を受賞。これを記念して3/27(月)TOHOシネマズ日本橋にて<凱旋舞台挨拶>が行われました。
舞台挨拶には宮沢氷魚さんと松永大司監督、そしてサプライズの花束ゲストとして、本作で共演したドリアン・ロロブリジーダさんが出席。名誉ある賞を受賞したことや共演者への想い、本作が海外へ広がっていくことについて語りました!
本作は、数々の名コラムを世に送り出してきた、高山真氏の自伝的小説「エゴイスト」が原作。
『孤狼の血 LEVEL2』で第45回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞ほか、俳優として栄誉ある賞の受賞が続く、今もっとも勢いに乗っている俳優である鈴木亮平さんが主人公・浩輔役、『騙し絵の牙』『グッバイ・クルエル・ワールド』『レジェンド&バタフライ』やNHK連続テレビ小説「ちむどんどん」など話題作への出演が続く宮沢氷魚さんが浩輔の恋人となる龍太役を演じています。
さらに浩輔の父親役に柄本明さん、龍太の母親役に阿川佐和子さんを迎えて松永大司監督がメガホンをとった本作は、各地で大ヒット公開中です。
©2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
アジア・フィルム・アワードを受賞した宮沢さんを直接祝福できる機会とあって、この日のチケットは完売。ステージに宮沢さんたちが登壇すると、満席の会場内は「おめでとう!」の大合唱。
その様子に「すごい!」と驚いた様子の宮沢さんは、「当初は受賞できることは決まっていなかったですし、急遽ではありましたが来てくださってうれしいです。映画公開から時間がたっていますが、またこういう形でこの映画にスポットライトが当たってくれることが嬉しくてしょうがありません」と感激の表情。
実際のトロフィーを手にした宮沢さんは「見かけによらずこのトロフィーは重いんですよ。受賞した時のスピーチでも後半は手がプルプル震えちゃっていたくらいなんで」と笑顔。受賞の報があった際には祝福のメッセージが数多く届いたとのことで、「この賞は僕ひとりでとれたものではなく、この『エゴイスト』に関わってくれたすべての方と、今日みたいに『エゴイスト』を応援してくれた方のおかげでとれた賞だと思っています」と呼びかけました。
©2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
「僕らは自信をもってあそこにノミネートされたので光栄だったのですが、(宮沢の)名前を呼ばれた時は亮平と『本当にとった!本当にとった!』とずっと言い合っていて。夢見心地でした」と振り返った松永監督は、そのスピーチの最中、涙ぐんでいたという鈴木さんについて、「今日は上映前なので詳しくは言えないですが、氷魚演じる龍太がキーになるシーンがあって。そこのシーンで何テイクも重ねたのですが、あのシーンが撮れたことでこの映画がものすごく良くなった。だから(鈴木は)あの時の氷魚の努力を思い出して、涙したと言ってました」と振り返りました。
また家族の反応について質問された宮沢さんは「僕の両親と妹が家でYouTubeの配信を観ていたらしくて、受賞した最中に連絡をくれたんです。僕がそのメールをチェックできたのは次の日の朝だったんですけど、その文字からもとても伝わるものがあって。熱いものがありました」と述懐。
さらに「父もメールでひと言、おめでとうと言ってくれました。多くを語らない人なのですが、これからも頑張ってねと言ってくれました」と明かし、「やはり親に感謝というか、こんなに喜んでくれる人がいるのは幸せだなと思います」としみじみ語りました。
一方の松永監督のもとにも多くの反響があったそう。「もちろん日本のお客さんにも届いてほしいなという思いはあったのですが、僕らはみんな外国のお客さまにも届いてほしいなという思いがあった」と語る松永監督は、「僕が今までの映画人生で出会った、海外の監督からも連絡があって。氷魚が英語でスピーチしてたのを見て、彼はなんであんなに英語が話せるんだというところから、すごいね、おめでとうと言ってくれた。逆に言えば、それほど海外の映画人の知り合いたちも注目してくれていたということ。ノミネートされただけでもすごいけど、受賞したのはすごいことだなと思って。それはうれしいし、ありがたいことだなと思いました」としみじみ。
©2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
そしてAFAのアフターパーティーの場では、AFAの主演男優賞を獲得した名優トニー・レオンさんとの対面も実現したといいます。「一生忘れられない機会になりましたね」と振り返った宮沢さんは、「会った瞬間におめでとうと言ってくれた。まだ『エゴイスト』を観ることができていないんだけど、どうしたら観られるかなと言われて、監督と一緒に観られるような環境を整えようという話をしたのですが」とコメント。
さらに「トニー・レオンさんが観てくださるんだという喜びもあったし、まず目の前にいらっしゃるということが夢のようで。なんとも言えないオーラと、お話をするとものすごく物腰の柔らかい方で、僕たちの作品に興味を持ってくださることがうれしかったですね」と感激の表情を見せました。
また、この日は共演者のドリアン・ロロブリジーダさんが花束ゲストとしてサプライズで登場し、宮沢さんも思わずビックリ。そんな宮沢さんに花束を渡したドリアンさんは「氷魚さんがいなければ、日本だけでなく、世界で愛される作品にはならなかったと思っております」と切り出すと、「自分が少しでも関わらせていただいた作品の方が、こうやって受賞するというのはこんなにも嬉しいものなんだというのを初めて体感しました」と我が事のように感激した様子で、「宮沢さんは天使です!」と興奮が隠せない様子でした。
そして改めて「AFAの時も話しましたが、『エゴイスト』の旅は始まったばかりで、まだまだいろんなところに羽ばたいていくと思っていましたが、日本でもまだまだこんなにたくさんの方に観ていただけるというのがうれしかった」と語った宮沢さんは、「Twitterを見ていると、今日も龍太と浩輔に会いに行くというコメントが多くて。そういう作品に僕が出られているということがうれしかったし、僕たちが演じたその作品が世界の中にいる人物たちに会いに行ってくれるなんて、これ以上の幸せはないなと思いました」としみじみ。
©2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
その流れで会場のお客様に、これまで何回鑑賞したか?という質問を投げると、複数回という人がほとんどで、中には43回鑑賞したという人も。それには宮沢さんも「43回はビックリですけど、うれしいです」と笑顔を見せました。
なおこの日の司会は、元フジテレビの笠井信輔アナウンサー。実は笠井アナウンサーとの共演には特別な思いがあったそうで、松永監督は「僕は笠井さんとの約束がずっとあったんです」と明かします。「僕がアメリカに留学している時に、笠井さんは仕事でロスにいらっしゃったことがあって。それからずっと僕の作品を観てくださっていて、笠井さんに僕の夢を語ったこともありましたし、笠井さんから今度フリーになるんだよという話もお聞きしていたんです」とその思いをせつせつと語りました。
さらに「そして病気になられたとき、笠井さんから『俺、頑張るよ』と闘病中の写真を送ってくださったこともありました。だから僕も頑張って映画を作るんで、いつか舞台挨拶の司会をやってください、だから元気になってくださいと返したんです。だから今日、それが実現できたんです」と明かすと、会場からは万雷の拍手が。そこで松永監督に促され、最後は笠井アナウンサーも登壇者たちと一緒に記念撮影を行いました。
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ストーリー
14歳で母を失い、田舎町でありのままの自分を隠して鬱屈とした思春期を過ごした浩輔。今は東京の出版社でファッション誌の編集者として働き、自由な日々を送っている。そんな彼が出会ったのは、シングルマザーである母を支えながら暮らす、パーソナルトレーナーの龍太。惹かれ合った2人は、時に龍太の母も交えながら満ち足りた時間を重ねていく。亡き母への想いを抱えた浩輔にとって、母に寄り添う龍太をサポートし、愛し合う時間は幸せなものだった。しかし2人でドライブに出かける約束をしていたある日、何故か龍太は姿を現さなかった。[R15+]。
©2023 高山真・小学館/「エゴイスト」製作委員会
映画『エゴイスト』関連ニュース
*公開記念舞台挨拶の模様
*日本外国特派員協会記者会見の模様
*プレミア上映会の模様
*AFAにて<3部門>ノミネート
*予告&本ビジュアル解禁
*新場面写真6点解禁
*ティザーポスター&追加キャスト解禁
*特報解禁
*公開決定
★2023年2月10日(金)全国公開★
主演・鈴木亮平×共演・宮沢氷魚が紡ぐ、独りよがりな愛の献身。
監督・脚本:松永大司
脚本:狗飼恭子 音楽:世武裕子
出演:鈴木亮平 宮沢氷魚 中村優子 和田庵 ドリアン・ロロブリジーダ / 柄本明 / 阿川佐和子
製作幹事・配給:東京テアトル