<ロマンポルノ50周年記念プロジェクト>往年の人気ジャンルをテーマに新作の製作が決定!個性派監督陣一挙解禁!
2021.11.20(土曜日)

日活ロマンポルノ第一弾として1971年11月20日に『団地妻 昼下りの情事』(主演:白川和子/監督:西村昭五郎)と『色暦大奥秘話』(主演:小川節子/監督:林功)の2作品が公開されてから半世紀。

2021年11月20日、ロマンポルノの誕生から50周年を迎えたまさに本日、ロマンポルノ往年の人気ジャンルをテーマにした<新作3本>の製作決定、さらに、その才能に世界も熱い視線を向ける<3人の映画監督>を発表します。

2016年に実施した45周年企画「ロマンポルノ・リブート・プロジェクト」は海外映画祭からの招待も受けるなど、国内外で大きな反響をよびました。そして50周年という節目の年である今回は、これまでのロマンポルノのスピリットを受け継ぎ、個性豊かな監督陣が自由な発想のもとで、新しい時代の性と愛の物語を紡ぎ出します。


*左から金子修介監督、白石晃士監督、松居大悟監督

 

百合(ゆり)× 金子修介


金子修介の映画監督デビュー作はロマンポルノ作品『宇能鴻一郎の濡れて打つ』(84)。同年に『OL百合族19歳』なども監督しヨコハマ映画祭新人監督賞を受賞した。平成『ガメラ』シリーズ(95~99)や『デスノート』(06)など大ヒットエンタメ作品を生み出した巨匠が原点に立ち返り、「百合」を撮る。


SM × 白石晃士


独自の世界観でカルト的人気を誇る白石晃士がロマンポルノに登板!自主映画から大作まで幅広い規模感に対応するホラー・サスペンスの名手であると同時に、フェイク・ドキュメンタリーを得意とする白石が初めて「SM」に挑む。


偏愛 × 松居大悟


過日行われた東京国際映画祭にて『ちょっと思い出しただけ』(2月11日全国公開)で観客賞とスペシャルメンションをW受賞した松居大悟。『スイートプールサイド』(14)、『私たちのハァハァ』(15)、『君が君で君だ』(18)など、変化球を交えた青春群像劇を描いてきた松居が、どうしようもなく心が捕われてしまうものに翻弄される人間の姿をロマンポルノで描く。
 


<監督プロフィール>

金子修介(かねこ・しゅうすけ/Shusuke Kaneko)
1955年6月8日生まれ。東京都出身。大学卒業後、日活に入社。根岸吉太郎監督や森田芳光監督の作品で助監督を務め、ロマンポルノ作品『宇能鴻一郎の濡れて打つ』(84)で監督デビュー。同作と『OL百合族19才』などの作品で第6回ヨコハマ映画祭の新人監督賞を受賞。平成『ガメラ』3部作が大ヒットし、『ガメラ 大怪獣空中決戦』(95)で第38回ブルーリボン監督賞、映画芸術 日本映画ベスト10第1位を獲得、『ガメラ2 レギオン襲来』(96)で第17回日本SF大賞を受賞するなど怪獣映画に新風を吹き込んだ。『デスノート』『デスノート the Last name』(06)が国内のみならず香港、韓国でも大ヒットし、ブリュッセル映画祭では観客賞を受賞。ほか監督作として『1999年の夏休み』(88)、『咬みつきたい』(91)、『クロスファイア』(00)、『プライド』(09)、『ばかもの』(10)、『リンキングラブ』(17)、『信虎』(21)など。


白石晃士(しらいし・こうじ/Koji Shiraishi)
1973年6月1日生まれ、福岡県出身。制作、メイキングなどのスタッフを経て2004年に『呪霊 THE MOVIE 黒呪霊』で商業映画を初監督。フェイク・ドキュメンタリー形式のホラー作品を数多く手掛け、カルト的な人気を誇る。2016年には自身のフェイク・ドキュメンタリー映画の制作手法を解説した著書「フェイクドキュメンタリーの教科書」を出版。主な監督作として『ノロイ』(05)、『オカルト』(09)、『超・悪人』(11)、『カルト』(13)、『戦慄怪奇ファイルコワすぎシリーズ』(12~)、『ある優しき殺人者の記録』(14)、『貞子vs伽椰子』(16)、『不能犯』(18)、『恋するけだもの』(20)等。新作ドラマ「未来世紀SHIBUYA」が11月26日からhuluにて配信予定。


松居大悟(まつい・だいご/Daigo Matsui)
1985年11月2日生まれ。福岡県出身。劇団ゴジゲン主宰。2012年、『アフロ田中』で長編映画初監督。ドラマ「バイプレイヤーズ」(TX/17-21)シリーズや小説「またね家族」(20)なども手掛け、枠に捉われない作風が国内外から高い評価をうける。主な監督作として『スイートプールサイド』(14)、『私たちのハァハァ』(15)、『アズミ・ハルコは行方不明』(16)、『アイスと雨音』(18)、『君が君で君だ』(18)、『#ハンド全力』(20)、『くれなずめ』(21)など。最新作『ちょっと思い出しただけ』は第34回東京国際映画祭で観客賞・スペシャルメンションを受賞し、2022年2月11日に公開予定。


ロマンポルノは2021年11月20日<50周年>を迎えました。


世界も熱視線を向ける個性派監督3人が紡ぐ "新しい時代" の性と愛の物語<ロマンポルノ新作3作>に、ご期待ください。


▼シネマヴェーラ渋谷「私たちの好きなロマンポルノ」スタート!
有識者52名+自主製作ZINE「ORGASM」がラインナップを選んだ至極のセレクション「私たちの好きなロマンポルノ」11月20日(土)~12月17日(金)の日程で特集上映。
http://www.cinemavera.com

▼「私たちの好きなロマンポルノ」みどころは?
クラシック作品の特集上映「私たちの好きなロマンポルノ」注目の作品やみどころは、シネマヴェーラ渋谷支配人×日活担当者の対談をぜひ参考になさってください!
スタッフコラムフォーカスvol.16


ロマンポルノとは?

「日活ロマンポルノ」は、日活が1971年に打ち出した当時の映倫規定における成人映画のレーベルです。「10分に1回絡みのシーンを作る、上映時間は70分程度」などの一定のルールと製作条件を守れば比較的自由に映画を作ることができたため、チャンスを与えられた若手監督たちは限られた条件の中で新しい映画作りを模索し、作品への情熱と助監督として培ってきた技術と経験で、さまざまな「性」の表現に立ち向い、男性向けに作られながらも、女性とその生き様を深く美しく描くことを極めていきました。また、通常3本立ての公開を維持するため量産体制を敷いたことにより、若い人材の育成を促進し、現在に至るまで映画界にその影響を与え続けています。製作終了した1988年までの17年間に約1,100本もの作品を継続して公開し続けた結果、映画史において最もセンセーショナルな作品レーベルとして、現在も国内外で高く評価されています。
 
しかしながらロマンポルノは、海外のポルノ映画に由来する「ポルノ」という言葉が一人歩きし、さらに当時では 斬新すぎた性表現によって、製作当時から「芸術か猥褻か」の点で社会的な関心事として、今もなお様々なメディアで取り上げられています。海外ポルノが、実行為である本番・無修正が基本であるのに対して、日活ロマンポルノは全て演技であり、実行為・本番はありません。あくまでも劇場公開用のフィクション映画として公開当時に映倫審査をうけた成人指定の作品群です。
 
そして日活は2015年以降、現在の映倫規定におけるレイティングの再審査を続けており、2021年9月16日現在、59作品が公開当時から修正することなく「R15+」と指定されました。ロマンポルノは海外でもフランスやアメリカを筆頭に全世界で楽しまれており、2016年~2017年に公開されたロマンポルノ・リブート・プロジェクト作品(塩田明彦監督『風に濡れた女』、行定勲監督『ジムノペディに乱れる』、白石和彌監督『牝猫たち』、園子温監督『ANTIPORNO』、中田秀夫監督『ホワイトリリー』)は、多くの国際映画祭に招待され、好評を博しました。映画的な価値も高く評価され、『風に濡れた女』が第69回ロカルノ映画祭コンペティション部門で若手審査員賞を受賞し、ロマンポルノとして初めて海外映画祭のの賞を受賞。2021年も、イギリスの日本アヴァンギャルド映画祭で『恋人たちは濡れた』(1973年/神代辰巳監督)が上映されるなど、世界各地からの招待が続いています。


ロマンポルノ公式サイト
https://www.nikkatsu-romanporno.com/

公式ツイッター
@NikkatsuRP
https://twitter.com/NikkatsuRP


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