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「生きつづけるロマンポルノ」公式HP 上映作品情報


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★印はニュープリントでの上映

作品タイトル監督・キャスト内容
『白い指の戯れ』
白い指の戯れ
監督:村川透
出演:荒木一郎、伊佐山ひろ子、谷本一、石堂洋子、五條博、足立義夫、木島一郎、粟津號
企画/製作:三浦朗 脚本:神代辰巳、村川透
撮影:姫田真佐久 照明:高島利隆 美術:松井敏行 録音:古山恒夫 音楽:小沢典仁 編集:井上親弥 助監督:岡本孝二
 19歳のゆきは街で知り合ったばかりの二郎に処女を捧げる。ところが、二郎はスリの現行犯で捕まってしまう。そんなある日、ゆきのもとに二郎の仲間、拓がやって来る。ゆきはやがて拓に惹かれていき、いつしかスリ集団の片棒をかつぐようになり...。
 松田優作主演の"遊戯"シリーズや、「探偵物語」TVシリーズでいくつものヒットを生み出した村川透監督デビュー作品。主演に本作で初々しくも堂々たるデビューを飾った伊佐山ひろ子、ミュージシャンとしても人気の高い荒木一郎を迎え、学生運動が退潮したこの時代特有の若者の浮遊感と哀切を瑞々しく切り取り、40年の時を経た今でも、村川透の代表作との呼び声が高い。
(1972年/カラー/75分/ワイド・サイズ) ⇒DMMにて配信中
『(秘)女郎市場』

監督:曾根中生
出演:片桐夕子、五條博、益富信孝、あべ聖、山口明美、加納愛子 企画/製作:三浦朗 脚本:田中陽造
原作:荒木一郎「風流宿場女郎日記」より 
撮影:高村倉太郎 照明:土田守保 美術:川原資三 録音:木村瑛二 音楽:多摩零 編集:山田真司 助監督:浅田真男

 時は幕末、文化文政時代。女衒の吉藤次が"娘市"で目をつけたのは、身なりはボロボロ、頭が少し弱いお新という生娘だった。品川楼に預けられたお新だったが、実は男女の営みが何たるかも全く知らず...。
 鈴木清順監督の『殺しの烙印』など多くの脚本を手がけ、71年に『色暦女浮世絵師』でデビューを果たし、88年の『フライング 飛翔』を最後に20年以上も消息不明だった伝説の映画監督曾根中生による、異色時代劇。ロマンポルノを代表するスター女優・片桐夕子演じるお新の天真爛漫さが爽やかな笑いを誘う意欲作である。
(1972年/カラー/70分/ワイド・サイズ/6巻)⇒DMMにて配信中
『一条さゆり 濡れた欲情』

監督:神代辰巳
出演:一条さゆり、白川和子、伊佐山ひろ子、絵沢萠子、高橋明 / 小沢昭一
企画:三浦朗 脚本:神代辰巳
撮影:姫田真佐久 照明:直井勝正 美術:土屋伊豆夫 録音:古山恒夫 音楽:世田ノボル 編集:鈴木晄
助監督:上垣保朗

 関西ストリップの女王一条さゆりにライバル心を燃やすはるみ。さゆりの引退興行にも出演することになったはるみだったが、ショーが終わったところに警察の手入れが入り...。
 一大センセーションを巻き起こした伝説のストリッパー・一条さゆりの半生を、本人主演で映画化。公開当時、一条が猥褻物陳列罪で最高裁まで争っていた経緯もあり、映画も大ヒットを記録した。 一条さゆりのライバル役にはロマンポルノの"女王"白川和子が扮し、実話を基にした、他のロマンポルノ作品とは異なる味わいを持つ、日活ロマンポルノの名匠・神代辰巳改心の一作。
(1972年/カラー/69分/ワイド・サイズ/7巻)⇒DMMにて配信中
『恋人たちは濡れた』

監督:神代辰巳
出演:中川梨絵、絵沢萠子、薊千露、大江徹、堀弘一
企画/製作:三浦朗 脚本:神代辰巳、鴨田好史
撮影:姫田真佐久 照明:高島利隆 美術:坂口武玄 録音:福島信雅 音楽:大江徹 編集:井上治 助監督:海野義幸
  海沿いの田舎町にやって来た克は、映画館のフィルム運びの仕事を始める。どうやらこの町は克の故郷であるらしいのだが、「お前、克だよな?」と町の住人がいくら詰問しても、母親を連れて来ても「俺、この町は初めてだよ」とヘラヘラ笑うばかりだ。克と関係を持つようになった映画館主の女房が、彼の過去に興味を抱くが...。
 "70年"の残像が残った時代独特の若者の浮遊感、倦怠感を見事に切り取った神代辰巳の異色作。共同脚本の鴨田好史の心象が反映された本作は、ロマンポルノにおける神代作品の中で唯一の"男の映画"である。
(1973年/カラー/76分/ワイド・サイズ/7巻)⇒DMMにて配信中
『濡れた荒野を走れ』

監督:澤田幸弘
出演:地井武男、山科ゆり、川村真樹
プロデューサー:伊地智啓 脚本:長谷川和彦
  撮影:山崎善弘 照明:荒川真 美術:菊川芳江 録音:木村鍈二
  音楽:多摩零 編集:井上親弥 助監督:八巻晶彦

 ある地方都市――。ベトナム救済募金が数人の覆面グループに強奪された。グループは犯行が終わると警察官に早変わり、事件現場に急行し証拠隠滅を計った。主犯の原田、加藤が署に戻ると、精神病院に入院中の中村が放火して脱走したことを知らされる。即刻、付近一帯に非常線が張られたが...。
 腐敗が進行する警察機構のあり方に俊英・澤田幸弘が鋭くメスを入れた社会派ドラマ。地井武男が久々のアクションを演じたロマンポルノの快心作。
(1973年/カラー/73分/ビスタ・サイズ)⇒DMMにて配信中
『(秘)色情めす市場』

監督:田中登
出演:芹明香、花柳幻舟、宮下順子、 絵沢萠子、萩原朔美
プロデューサー:結城良熈 脚本:いどあきお
撮影:安藤庄平 照明:新川真 美術:川崎軍二 録音:木村鍈二 
音楽:樋口康雄 編集:鍋島惇 助監督:高橋芳郎
 大阪の旧赤線地帯。19歳のトメはドヤ街の近くで客を引く売春婦である。弟の実夫は少し頭が弱く、母よねは40歳を過ぎてなお現役の同業者。ある日、「年増はアカン、若い子に来て欲しい」との要請を受けたトメが連込み宿に向かうと、そこにはよねがあぶれていた...。その数日後、よねから妊娠した旨を告げられるトメだったが...。
 売春防止法が施工され赤線がなくなってから20年。しかしながら、売春という職業は未だに根強く残っている。春をひさぐことで生計を立てるしかすべのない女性の悲哀に満ちながらも強くたくましい姿を、田中登が鋭いタッチで描いた問題作。
(1974年/モノクロ・カラー/83分/ワイド・サイズ)⇒DMMにて配信中
『生贄夫人』

監督:小沼勝
出演:谷ナオミ、坂本長利、東てる美
プロデューサー:結城良熈 脚本:田中陽造
撮影:森勝 照明:川島晴雄 美術:土屋伊豆夫 録音:高橋三郎
  音楽:月見里太一 編集:鍋島惇 助監督:黒沢直輔
 生け花を教えながら暮らしている秋子が母の墓参に出かけた折、出奔中の夫・国貞に出会う。国貞は高校教師をしていた時に教え子に猥褻行為をはたらいて家出していたのだった。廃村の農家に連れ込まれた秋子は、抵抗もむなしく、国定のなすがままに異常な性行為へと誘われる。ある日、国貞が山中で心中しかけた若いカップルを農家に連れてくるのだが...。
 『花と蛇』に続いて小沼勝監督と谷ナオミの名コンビが描くSMシリーズ第2弾。団鬼六も絶賛した本作は、気品あふれる谷ナオミがSMの官能の扉を開けてしまう様に男女とも息を呑まずにはいられない。
(1974年/カラー/71分/ワイド・サイズ)⇒DMMにて配信中
『花芯の刺青 熟れた壷』

監督:小沼勝
出演:谷ナオミ、北川たか子、蟹江敬三
プロデューサー:伊藤亮爾 脚本:松岡清治
撮影:森勝 照明:川島晴雄 美術:土屋伊豆夫 録音:福島信雅
  音楽:新谷武治 編集:西村豊治 助監督:高橋芳郎
 歌舞伎の世界で古風に育ったみち代は、江戸千代紙人形師の妻となるも半年で夫と死に別れてしまう。その後も紙人形を作ることで生計を立て、貞操を守り続けていた。一方、娘のたか子は奔放な現代っ子に育ち、母のみち代にライバル心を抱くように。ある日、みち代は人形問屋の貝島に犯されてしまう。以来、たか子との関係もおかしくなってしまい...。
 小沼勝監督と谷ナオミの強力タッグで贈る官能巨編。伝統の世界で生きてきた女性と、ドライな娘が1人の男を巡って織り成す凄艶な肉欲の執念を絶妙な切れ味で描く。
(1976年/カラー/74分/ワイド・サイズ)⇒DMMにて配信中
『人妻集団暴行致死事件』

監督:田中登
出演:室田日出男、黒沢のり子、志方亜紀子
プロデューサー:三浦朗 脚本:佐治乾
原案:長部日出雄
撮影:森勝 照明:直井勝正 美術:柳生一夫 録音:木村瑛二 
音楽:石間秀機、篠原信彦 編集:鈴木晄 助監督:中川好久
東京近郊の地方都市、社会からドロップアウトした3人の若者がいた。泰造はそんな3人にかつての自分を重ね、一緒に飲み歩いたり、小遣いを渡すなどして面倒を見ていた。しかし、青春の捌け口を見つけられずにいた3人は、ある日、泰造が泥酔して寝入った隙に、泰造の妻・枝美子を何度も犯した。泰造に助けを求めた枝美子だったが、3人の欲望が果てるとともに心臓麻痺を起こし死亡してしまった。変わり果てた妻の姿に号泣する泰造だったが...。
 若者たちの無軌道な生き方に、人生を踏みにじられる夫婦の悲哀の物語。妻の遺体を自ら清め、淡々と送り出そうとする室田日出男の静かな熱演に、心揺さぶられる一本だ。
(1978年/カラー/96分/ワイド・サイズ)⇒DMMにて配信中
『赫(あか)い髪の女』

監督:神代辰巳
出演:宮下順子、石橋蓮司、亜湖
プロデューサー:三浦朗 脚本:荒井晴彦
原作:中上健次 雑誌「文芸」'78.5月号「赫髪」より
撮影:前田米造 照明:川島晴雄 美術:柳生一夫 録音:橋本文雄
  音楽:憂歌団 編集:鈴木晄 助監督:上垣保朗
 建設会社で働く光造。ある日、仕事帰りに女に声をかけた。その日から女は密造の部屋に居続けていた。来る日も来る日も身体を重ね、光造は女のことを何も詮索しなかった。女と出会う前、光造は同僚の孝男とともに建設会社の社長の娘・和子に乱暴を働いていた。和子は妊娠し、孝男に駆け落ちを迫る。二人が町を出て行く日も、光造と女の生活は変わることなく続いていた。
 現代日本文学にひとつの到達点を示した中上健次の「赫髪」を、神代辰巳が安定感のある演出力で描く代表作の1本。ひたすら、愛欲のうねりに身を任せる人間の本能、激情を静かに描いた秀作。
(1979年/カラー/73分/ワイド・サイズ)⇒DMMにて配信中
『おんなの細道 濡れた海峡』

監督:武田一成
出演:桐谷夏子、小川恵、山口美也子
プロデューサー:結城良熈 脚本:田中陽造
原作:田中小実昌
撮影:前田米造 照明:田島武志 美術:後藤修孝 録音:福島信雅 
音楽:寺島尚彦 編集:山田真司 助監督:中原俊弘
 男は、ヤクザの女房に手を出してしまい、彼女をもらう談判のため、そのストリップ小屋を訪れたものの、そのドスの利いた声と迫力に圧倒され、思わず逃げ出してしまう。次の晩、女に電話で散々いやみを言われ、再度、ストリップ小屋へ向かうためバスに乗る。男は半ば自棄になり、勇気を振り絞って包丁の刃先がきらめく建物に入るのだが...。
 田中小実昌の「島子とオレ」、「オホーツク妻」を原作に、下町人情ポルノに定評のある武田一成がメガフォンを取った。風光明媚な陸中海岸でオールロケを敢行した、情緒あふれる一本。
(1980年/カラー/71分/ワイド・サイズ)⇒DMMにて配信中
『妻たちの性体験 夫の眼の前で、今...』

監督:小沼勝
出演:風祭ゆき、高原リカ、佐々木美子
プロデューサー:細越省吾 脚本:小水一男
撮影:森勝 照明:加藤松作 美術:菊川芳江 録音:橋本文雄 
音楽:甲斐八郎 編集:川島章正 助監督:中原俊弘
 坂本と妻の沙織はふた回りも年が離れた夫婦だ。沙織は日々に退屈しており、坂本はヌードモデルの由香と不倫中。ある日、由香が暴漢に殺され、坂本はその濡れ衣を着せられてしまう。更に暴漢に沙織を差し出すよう迫られ、沙織は別荘で強姦される。しかし、由香の殺人自体が沙織の計画だった。そのことに気づいた坂本の眼の前で、暴漢たちが沙織を犯し始めるのだが...。
 倦怠期にあった夫婦が、ふとした事件をきっかけに新たな性の泉へと堕ちていくさまを、小沼勝が独特のねっとりとした演出で描く。
(1980年/カラー/69分/ワイド・サイズ)⇒DMMにて配信中
『ラブホテル』

監督:相米慎二
出演:速水典子、寺田農
プロデューサー:海野義幸(N.C.P) 脚本:石井隆
撮影:篠田昇 照明:熊谷秀夫 美術:寒竹恒雄 録音:八木隆幸 編集:富田功

 会社が倒産し、取立てのヤクザに妻を犯され、人生に絶望した村木。自殺する前に、金で買った少女を思い切り陵辱しようと決意し、少女・名美をいたぶりつくした。2年後、自殺を思いとどまった村木はタクシー運転手となり、名美を探し続けていた。漸く見つけ出し、偶然を装って名美をタクシーに乗せた村木だったが、名美が自殺しようとしていることに気づき...。
 神代辰巳、曾根中生の助監督を経て相米慎二が初めて撮ったロマンポルノ。その後の相米作品に繋がっていく新鮮な映像感覚で、他の監督とは一線を画した。
(1985年/カラー/88分/ビスタ・サイズ)⇒DMMにて配信中
『白昼の女狩り』

監督:曾根中生
出演:加来見由佳、なぎら健壱
プロデューサー:鵜飼邦彦 脚本:森下馨
撮影:水野尾信正 照明:金沢正夫 録音:東映仕上げセンター
編集:田中修 助監督:松本洋二

 サバイバル・ゲームよろしく迷彩服に身を固めた男たちは、突如、手にした機関銃で獲物をしとめ始める...。彼らの目的は女たちだけだった。
 曾根中生監督の1984年の作品であり、マンガ家・谷岡ヤスジがもともと監督する予定だった日活ロマンポルノ作品。 主演は、加来見由佳、なぎら健壱。日活ロマンポルノ後期に製作され、その過激な暴力描写ゆえに未公開の憂き目にあった幻の作品。ファンの間では、特集上映などが行われるたびに、次こそ上映されるのではと、ささやかれつづけてきた待望の作品。
(1984年/カラー/66分/ビスタ・サイズ)



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