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映画『生きてるだけで、愛。』 趣里さんと関根監督がティーチインに登壇!熱烈ファンとの質疑応答に感激!
2018年12月05日(水曜日)

大ヒット公開中『生きてるだけで、愛。』のティーチインイベント付き上映会が12/4(火)新宿ピカデリーで行われ、主演の趣里さんと関根光才監督が登壇しました。

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本作は、「異類婚姻譚」で第154回芥川賞を受賞、小説家・劇作家・演出家としてマルチに活躍する本谷有希子氏による芥川賞・三島賞候補作を実写映画化した作品。過剰な自意識に振り回されて自分自身すらコントロールできず、現実との折り合いが上手くつけられない女性の葛藤を疾走感あふれる文体でコミカルに描いた原作のエッセンスを受け継ぎつつ、男性である津奈木のキャラクターを独自に膨らませ、より二人の関係性にフォーカス。リアルとバーチャルが混在する社会で、他者とのつながりを求める現代の若者たちの姿を、エモーショナルなラブストーリーで綴ります。

11/9の公開から1か月近く経過しているにも拘わらずSNSを中心に日々称賛コメントが寄せられ、特に愛することにも愛されることにも不器用な主人公・寧子のキャラクターと、その役を演じた趣里さんに絶賛と共感の声が相次いでいます。

趣里さんはそんな大反響を受け「寧子に共感したというメッセージもいただいて、すごく勇気をもらって感謝の気持ちでいっぱいです。素敵な言葉をいただくと、頑張って生きていてよかったなと思います!」と笑顔を見せました。

メガホンを取った関根監督は「正直、好き嫌いが分かれる映画だと思っていましたが、そんな中で共感してくださる方がすごく多くて、熱い気持ちを投げてくださってとてもありがたいです」とコメント。日々届けられる熱意のこもった感想を受け取るなかで「みなさんいろんな気持ちを抱えながら過ごしているんだというのが浮き彫りになって、あきらめないでこの映画を作ってよかったと思いました」と感慨深げに語りました。

今年屈指の主演女優との呼び声も高い趣里さんは「日々生活していると生きづらいこともあるけど、そんなときに映画や舞台やエンターテインメントに触れて、ワクワクするような気持になれることがありました。自分もそうやって誰かに寄り添いたいという気持ちがあって、お芝居を頑張ろうと決心したのですが、今回それに立ち返れるような作品に出会えました。関根監督に内面をさらけ出すこともできて、ここからが新たなスタートだと思いました」と、本作での演技が新たな出発点になったことを明かしました。

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また、関根監督にとって2018年は「映画監督としての飛躍の年」。すでにCMやMVディレクターとして国内外で高い評価を受けていた監督ですが、今年は長編監督デビュー作となる『生きてるだけで、愛。』、ドキュメンタリー映画『太陽の塔』が公開され、将来性のある新人監督に贈られる2018年度「新藤兼人賞」で銀賞を受賞するなど大活躍。「自分の中ではスタートラインに立った気分。ずっと映画を撮りたかったし、この作品を届けることができてよかったです。何より、趣里さんの演技をみなさんが見て評価してくださっているのが、とても大きなこと」と喜びを語りました。

トークのあとは、お客様との質疑応答を実施。映画鑑賞後に主演女優と監督に直接質問できるとあって、客席からは絶え間なく手が挙がり、いずれも2、3回目の鑑賞というリピーターから熱い質問が投げかけられました。

「主人公の寧子と恋人の津奈木(菅田将暉)は、破綻しているように見えるものの、なぜ3年も一緒に暮らしていられたのか?」という質問には、脚本も担当した関根監督から「趣里さんと菅田さんには、お互いどう感じて自然に思うかを表現してほしかったから、脚本段階では理由を書こうとしなかった」と制作秘話が語られました。

その上で実際に演じた趣里さんは「この作品を通じて、誰かと一緒にいるということに、明確な理由ってあるのかなと思いました」と純粋な思いを吐露。「寧子と津奈木が過ごした3年間、美しいだけじゃなくて、あきらめて一緒にいることもあうと思うし、でもその中にも愛はあるはず。人と人が関わるところには愛があって欲しいという願望でもあるんですけど、自分と近いから、真逆だから一緒にいるとか、そういうことではないと思う」と意見を述べました。

関根監督も「二人が損得勘定だけで付き合っているのではない、というのは間違いない。お互いの中に違う何か、でも自分と共通する何かがあったんでしょうね」と続け、さらに趣里さんが「寧子の場合は、甘えもあったと思う。でもふと思い返したら大切な人になっていて、一番に電話する人にだんだんなっていって...。私は演じていて、そういうことかなと思いました」と答えると、質問者も「とても共感しました!」と大満足の様子でした。

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続いて、「自分を好きになるとはどういうことだと思うか?」という質問には、趣里さんも思わず「私も聞きたい(笑)!」、関根監督も「そんなに自分を好きなタイプじゃないと思う、我らは(笑)」と戸惑いつつも笑顔に。

趣里さんは「落ち込むこともいっぱいあるけど、ちょっと肩の力を抜いてゾーンを抜けると、美しいものってそこらじゅうにあったりする。そういうものを『まだ綺麗だと思える心があるぞ、私!』と感じることがあります。捨てたもんじゃない、というか葛藤していますね」と、自分との向き合い方についてコメント。

関根監督は、自分の創作物に対して自分が一番の理解者であることの大切さを熱弁。「この映画の原作を読んだ時も、作者の本谷有希子さんが鬱屈した感情を文字に叩き込んでいて、そこに輝きを見ました。認められていない自分にも、どこか美しさはあるんだなと思う。なかなか自分のことを愛しづらい、生きづらいと思っているよりも、どこかでそれを信じて前に突き進むしかないと思うところがあります」として、原作からの影響についても語りました。

また、お客様から劇中で趣里さん演じる寧子が躍るシーンについて「バレエ経験のある趣里さんは、キャスティングに影響しているのか?」という質問も。関根監督は「体の動かし方を知っている人は、500%演技に生きると思う」と力強くコメント。その上で、寧子のモノローグにより展開していく原作に対して、映画では言葉では語りつくせない体の動きでの表現も目指していたことから、「趣里さんは全身で表現できる人だと思っていた」と表現者・趣里さんへの強い信頼を明かしました。

趣里さんはそれに対し「監督の作品に対する思いを感じて、バレエの経験とか、精神状態などを全部話して、関根監督には人に言わないようなところもさらけ出せました。バレエをやっていたかったなと思うこともあったけど、そう言っていただくと、次のステップに行けてよかったなと思います」と笑顔を見せました。

続いて質問されたのは、映画の印象的なコピー「『ほんの一瞬でも、分かり合えたら。』にかけて、寧子と津奈木がほんの一瞬でも、分かり合えたとしたら、それはどこだと思う?」という問い。趣里さんは菅田さんとの共演シーンを振り返りながら「それまではすれ違いのシーンが続いたけど、後半の屋上のシーンで、やっと津奈木と正面で向かい合って目を見た」として、その瞬間が印象深かったことを明かしました。

関根監督も「屋上でふたりがタブーを犯してでも本音をさらけ出す、特に津奈木が自分の話をするところは、ふたりにとって大きかったんじゃないかと思います。言語化できないものを体で表現することも大切にしたけど、やっぱり言葉にしないとわからないこともありますよね」と、屋上のシーンへの思い入れとともに、"ほんの一瞬でも、分かり合うこと"の尊さを語りました。

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お客様との熱いティーチインを交わした趣里さんは「素敵な時間を一緒に過ごせて、心に刻まれました。最後まで席を立たずに聞いてくださって、感謝の気持ちが溢れるばかりです」と感激の様子。関根監督も「この映画が、明日からまた生きることに対して考えるヒントになってくれたら嬉しいです」と笑顔でコメントし、イベントは大盛り上がりのうちに終幕しました。


映画『生きてるだけで、愛。』 新宿ピカデリーほか大ヒット公開中!


不器用かつ繊細なヒロインを全身全霊で演じる趣里さんはじめ、豪華実力派俳優陣の共演で紡ぐエモーショナルなラブストーリーを、ぜひ劇場で御覧ください。


今を懸命に生きる、不器用な男女の真っ直ぐでエモーショナルなラブストーリー。
生きてるだけで、ほんと疲れる。鬱が招く過眠症のせいで引きこもり状態の寧子と、出版社でゴシップ記事の執筆に明け暮れながら寧子との同棲を続けている津奈木。そこへ津奈木の元カノが現れたことから、寧子は外の世界と関わらざるを得なくなり、二人の関係にも変化が訪れるが......。

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©2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会


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『生きてるだけで、愛。』

★2018年11月9日(金)新宿ピカデリーほか全国公開★

ほんの一瞬だけでも、分かり合えたら。

監督・脚本:関根光才

原作:本谷有希子『生きてるだけで、愛。』(新潮文庫刊)

出演:趣里 菅田将暉 田中哲司 西田尚美/松重豊/石橋静河 織田梨沙/仲 里依紗

©2018『生きてるだけで、愛。』製作委員会



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