遠雷
えんらい
立松和平の同名小説を荒井晴彦(脚本)×根岸吉太郎(監督)で映画化。都市化の波にのまれ変貌する地方都市で、トマト農家を営む青年をエネルギッシュに描く。キネマ旬報ベスト・テン第2位。
北関東の農村のビニールハウスでトマト栽培をしている青年・満夫。子供の頃からの親友・広次は土方をしていた。満夫が長年住み慣れた農村は田畑を埋め立てて団地が建ち並び、満夫の父も先祖代々の土地を売った金で立派な家を建てた。大金を手にして女遊びを憶えた父は、家を出てバーの女・チイと同棲するようになる。兄の哲夫も百姓を嫌って東京に出て行った。残った家には満夫の仕事を手伝わずに道路工事に出かける母と、昔の話を繰り返す祖母がいるだけである。そんなある時、満夫に見合いの話が舞い込んでくる…。
日本 製作:ATG/NCP/にっかつ撮影所
ATG
1981
1981/10/24
カラー/135分
東宝/日活