映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』×「女性のメンタルヘルスケアEXPO」原作者・大木亜希子とゲスト・有村藍里がスペシャルトーク!
2023.10.07(土曜日)

来月11/3(金)に公開を控える映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』×「女性のメンタルヘルスケア EXPO」トークイベントが10/7(土)東京ビッグサイトにて行われ、原作者・大木亜希子さんと、大木さんと親交があるタレントの有村藍里さんが登壇しました。

『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』(=つんドル)は、元SDN48で、現在は作家として活動する大木さんによる同名実録私小説の映画化。

元アイドルの安希子は、仕事なし・男なし・残高10万円で人生に詰んだどん底アラサー。メンタルが病み会社を辞めた安希子は、友人のヒカリから勧められ、赤の他人の56歳サラリーマン・ササポンとルームシェアすることに。一軒家で同居生活をスタートさせた安希子とササポンの、奇妙だが愛おしい日々が描かれます。


©2023「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」製作委員会

公開までいよいよ1か月を切った、この日の心境を聞かれた大木さんは「一言で申し上げて、すごく嬉しいです! 原作を書いたのが2018年の終わりで29歳でした。29歳はとても揺れ動く年齢。周りは結婚していくし、仕事で成功していく中、私は会社を辞めてフリーランスになって残高10万円を切って…という、当時の赤裸々な気持ちを書いたことが、こうして映画化になるなんて嬉しいです!」と改めて歓喜の声をあげました。

大木さん自身を投影した主人公・安希子を演じるのは、深川麻衣さん。深川さんについて、大木さんは「深川さんはアイドルグループ出身で、私もSDN48にいましたので、元アイドルという共通点がありました。深川さんが演じてくださった安希子は、人生に生き急いでいて、猪突猛進で、シビアな役柄。なのにチャーミングに演じてくださって、すごく感動しました」と、愛すべき主人公が深川さんのおかげで爆誕したと話しました。

また、安希子と同居することになるササポンを演じたのは井浦新さん。格好いい大人の男代表のような井浦さんですが、本作では見事 “おっさん” に化けることに成功。大木さんは驚きを隠せなかったそうで、「あの日本映画界に欠かせない名優・井浦さんが! まごうことなきおっさんだな、と! リアル、ササポンです!」と大絶賛。

本物のササポンに会ったことがあるという有村さんも、大木さんの「似ていましたよね!?」という問いかけに大きくうなずきます。有村さんは「最初に井浦さんがササポン役と聞いたとき、イメージがかけ離れていたので “えっ!?” と思ったんです。でも観たら…ササポン(笑)!」と思い出し笑い。「話し方、歩き方、リビングに入ってキッチンを歩いている姿もそのままササポンで、やっぱり役者さんは素晴らしいと思いました」と、有村さんも井浦さんのササポンのなりきりっぷりに満足度100%だとお墨付きを寄せました。

さらに完成作を観た有村さんは、女性のメンタルヘルスケアにも関連する “とある” シーンで大号泣したといいます。「安希子が “このまま自分はずっと一人ぼっちで生きていくのかな、結婚も出産もしていないから子供もいない、老後をどう過ごしていくんだろう” と不安に思っていて、お腹が痛いのに我慢しすぎて倒れちゃうシーンがあるんです。病院に運ばれたときに、ササポンが来てくれて。ずっと孤独だと思っていたけど、こんなに身近に駆けつけてくれる人がいるのがすごく温かくて、大号泣しました」と熱弁。

大木さんも「私も今その言葉を聞いて、大号泣しそうです」と言い、心をつかまれるシーンだったと感想を伝え合いました。

テンポのよいやり取りをする大木さんと有村さんは、プライベートでも親交が深いそう。大木さんは「双子の姉が女優をやっているんですけど、6年前、姉が藍里ちゃんと共演して、その後私に紹介してくれる形で友達になりました。その日にササポンハウスに遊ぶにきてくれたんだよね(笑)?」と有村さんに尋ねると、「はい、“いいんですか!” と行かせてもらいました」と有村さんはほほ笑みました。

どことなくシンパシーを感じ合うという二人は、1年違いで8月18日という同じ誕生日同士。有村さんは「私にとってはお姉さんのような、お友達のような、何でも話しやすい存在なんです。出会って2回目で銭湯に誘っていただいて行ったんですけど、普段なら緊張するので行きません(笑)。けど、亜希子さんとなら仲良くなりたいと思って勇気を出していきました」と深い縁を感じる結びつきについて語りました。

本作はアラサーの亜希子を主人公にしており、33歳の大木さん、32歳の有村さんはまさにアラサーの真っ最中。二人がアラサーになった当初は、どのようなことを感じていたのかというと?

有村さんは「20代前半は、結婚にも、子供を授かったり出産することも想像できず、特に願望なく過ごしてきたんです。今、周りの子たちがどんどん結婚したり、出産するのを見ていて、友達といて話す内容も結婚や出産についてだったり、どんどん変わってきました」と赤裸々に打ち明けると、大木さんも「変わるからこそ焦るよね」と強く同意。

大木さんも「焦りはありました。藍里ちゃんのライフスタイルの話に加えて、私は仕事で成功しなければ自分の存在価値が認められない、と思い込んでしまっていました。10代は女優で頑張っていたけれど芽が出ず、20代はアイドルで頑張ったけれどセンターは他の人で、会社員になっても人と比較してしまっていました。仕事で成功しなかったら、今度こそ自分という人間は人に認めてもらえないのではという焦りがすごくて。今でもそのときを思うと胸が苦しいです」と、映画でも描かれている当時の想いについて告白しました。

30代は社会的な責任が重くなり、しかし女性の体としてはホルモンバランスが崩れたりもするなど、悩みも多く、もがく時期になってきます。大木さんと有村さんは、その変化を実感しているといいます。

大木さんが「30歳前後の自分の日記とか、読みたくないですもん(笑)。“自分はどうなるんだろう、自分らしく生きるって何だろう、いくら稼いでいれば対等に見てもらえるんだろう” って(悩んでいた)」と言えば、有村さんも「現在進行形で、そういう悩みはあります。毎日日記をつけているのですが、ホルモンバランスが崩れているときは ”疲れた” の一言ですよ(笑)」と、打ち明け合います。二人とも「どうやって向き合ったらいいのか、日々葛藤しています」と本作のテーマの一つでもある、アラサーの壁を感じていると話しました。

実際に実践しているメンタルケアについて、大木さんは「森林セラピーと自分で名付けて、落ち込むことがあると近所の緑の多い公園に行くようにしています。落ち込んだ時に、人に言えないし伝えきれない思いがあった時に公園に行って、木が多いところを歩いているうちに瞑想状態になって、余計なことを考えないようになりました。簡単にできることなのでおススメしたいです。」と。

有村さんは「今日は何もしないで休むぞ!という日を作って、ソファーでゴロンと寝たり、アロマオイルが好きなので、アロマストーンに垂らしていい香りでリラックスしています。」と “休むことをする” という意識をもつことが大事と伝えました。

イベントの最後は、「『つんドル』は、まさに20~30代の迷える女性像を凝縮したような映画になっています。今、頑張りたくても頑張れない方、つい他人と比べて自分が劣っているという方に “そのままの自分で大丈夫だよ” と言えるような作品です。映画だけでなく、これから大木亜希子が書く作品において、すべて読者の方にそう思っていただける作品を届けたいので、一人でも多くの方に観てほしいです」と言葉に力を込める大木さんに、客席から大きな拍手が起こりました。


©2023「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」製作委員会

普通では想像つかない崖っぷち元アイドルアラサー・安希子と56歳サラリーマン・ササポンの共同生活。『#つんドル』公開をお楽しみに!

映画『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』2023年11月3日(金)全国公開!

ストーリー
元アイドルの安希子(深川麻衣)は、幸せで充実した人生を歩んでいると自分に言い聞かせながら、仕事もタフにこなしているつもりだったが、ある日の通勤途中、駅で足が突然動かなくなってしまう。メンタルが病んで会社を辞めた安希子は、家賃5万円の風呂なしアパートで、仕事ナシ、男ナシ、残⾼10万円の現実を前に、「人生詰んだ…」という思いに包まれていた。そんなとき、友人のヒカリ(松浦リョウ)から勧められたのが、都内の一軒家で一人暮らしをする56歳のサラリーマン、ササポン(井浦新)との同居生活。意外な提案に安希子は戸惑いながらも、ヒカリの「家賃は、風呂付きで3万円」との言葉に背中を押されて、まさかのおっさんとの奇妙な同居生活をスタートさせ…。


©2023「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」製作委員会

『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』関連ニュース
井浦さん新場面写真解禁
人生迷子中な場面写真解禁
メインビジュアル&本予告解禁
特報&ティザービジュアル解禁
公開決定

 

『人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした』

★2023年11月3日(金)全国公開★

元アイドルアラサー×56歳おっさんが共同生活?!

監督:穐山茉由 脚本:坪田文

原作:大木亜希子「人生に詰んだ元アイドルは、赤の他人のおっさんと住む選択をした」(祥伝社刊)

出演:深川麻衣 松浦りょう 柳ゆり菜 猪塚健太 三宅亮輔 森高愛 /河井青葉 柳憂怜 井浦新

製作幹事:KDDI 制作プロダクション:ダブ

配給:日活 KDDI