’2008年5月14日(水)、F汐留ホールにて映画『落語娘』の完成披露試写会が行われ、主演のミムラさんにご登壇いただきました。この映画で初めて「落語」に触れたというミムラさんに、その魅力などを語っていただきました。
主演作への意気込み
久しぶりの主演ということもありますが、落語という伝統芸能、しかも憧れの津川雅彦さんの弟子の役ということで、なかなかあるチャンスではないので、これは何としても受けなければと思いました。プレッシャーと楽しみな気持ちと半々で、とても高揚した気持ちで撮影の初日を迎えたのを思い出します。
津川雅彦さんとの共演について
以前ドラマでお世話になったことがありますが、その頃は右も左もわからない駆け出しの時で、アップアップ状態の私に優しい言葉をかけて下さり、本当にいろいろなことを教えて下さいました。今回久しぶりにご一緒させていただき、成長した自分を見てもらえたと思います。津川さんご自身もマキノ監督として映画を撮られていたりして、ますます貫禄がありました。中原監督と津川さんのやり取りを聞いていると、監督どおしで話しているようなそんな感じで、横でそれを聞いていられる自分は本当に幸せでした。
落語について
今まで落語に触れたことはなかったのですが、そのわりに漠然としたイメージを持っていました。多くの人がそうだと思うのですが、特別好きではなくても、何となくイメージだけは持っている。落語ってそういうものだと思うので、演じるのが怖かったですね(笑)
実際に落語をやってみた感想
恐れ多くて、やってみた、などととても言える状況ではないくらいできてないです。お芝居としては何とか監督からOKが出るくらいのところまでは到達できましたが、それ以上は。。今からでは撮り直すこともできませんし(笑)。落語を好きな方が見たらどう思われるのか心配で悩んだ時期もあったのですが、今では逆に開き直って、ダメ出しをしてもらうぐらいのつもりで思っています。幸いなことに、真打ではなく前座の役ですし(笑)。練習はものすごくしました。朝目が覚めた時に「寿限無」を口ずさんでいて、自分でもビックリしたこともありました。
落語の魅力
昔から繰り返し繰り返し語られている内容であるのに、今でも全くくたびれた感じがない、というところですね。何千回、何万回と様々な人に様々な形で語られているのに、一つ一つの作品が持つ新鮮さは、どんな時でも変わらずにある、ということを演じてみて体感しました。奥が深いです。とにかく撮影中は落語で頭がいっぱいで、終了しても落語が染み付いているような不思議な体験でした。まさに落語の魅力に取り付かれてしまったというそんな感じです(笑)。
映画『落語娘』の楽しみ方
久しぶりの映画で緊張感を持ちながらも楽しく演じられました。自分にとっては落語への挑戦でしたが、とにかく何といっても津川さん演じる平佐師匠がカッコよくて色気があってキュートです。禁断の噺とされる「緋扇長屋(ひおうぎながや)」を高座で語る津川さんは本当にすばらしく、映画が2倍3倍楽しくなります。皆さんにはぜひスクリーンを通して、香須美のがんばりと平佐師匠の面白さを観ていただければと思います。
晩夏 シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋ほか全国ロードショー
原作:永田俊也「落語娘」(講談社刊)
監督:中原 俊
主演:ミムラ 津川雅彦 益岡徹 伊藤かずえ 春風亭昇太(特別出演) 他
脚本:江良 至
音楽:遠藤浩二
主題歌:「一途な星」 JiLL-Decoy association(PONY CANYON)
落語監修・指導:柳家喬太郎 隅田川馬石 柳家喬之助
特別協力:(社)落語協会 (社)落語芸術協会 (社)上方落語協会
制作:エクセレントフィルム
製作:「落語娘」製作委員会
ポニーキャニオン 日活 衛星劇場 テレビ東京 ポニーキャニオンエンタープライズ
©2008「落語娘」製作委員会