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映画『ひとよ』佐藤健の忘れられない一夜は、佐々木蔵之介への飛び蹴り!?稲村家の三兄妹は、大女優・田中裕子の名演に感激!
2019年09月27日(金曜日)

11/8(金)公開映画『ひとよ』のジャパンプレミア試写会が9/25(水)TOHOシネマズ 六本⽊ヒルズで行われ、主演の佐藤健さんはじめ、鈴木亮平さん、松岡茉優さん、音尾琢真さん、佐々木蔵之介さんら各世代を代表する実力派俳優と、本作を手がけた白石和彌監督が登壇し、終始笑顔の舞台挨拶が行われました。

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本作は、昨年国内賞レースを席巻した『孤狼の血』をはじめとした作品を手掛け、いま俳優たちが最も出演を熱望する映画監督のひとり白石和彌監督の最新作。

主演は、15年前の事件に縛られ家族と距離をおき、東京でフリーライターとして働く次男・雄二を演じる佐藤健さん。町の電気屋に勤務し、三兄妹で唯一自身の家庭を持つものの夫婦関係に思い悩む長男・大樹を鈴木亮平さん。事件によって美容師になる夢を諦め、スナックで働きながら生計を立てる末っ子の妹・園子を松岡茉優さん。そして15年ぶりに三兄妹のもとへと帰ってくる母親・こはるを、田中裕子さんが演じます。

本作で「家族」というテーマを初めて真正面から描いた白石監督は、企画の相談を受けた当時のことについて聞かれると、「これまでは『凶悪』や『日本で一番悪い奴ら』など、わりと疑似家族を描いていましたが、どこかで血のつながった家族の話を描かなければ、作家としてステップアップできないと思っていました。そんな時に、制作会社ROBOTの長谷川プロデューサーに声をかけてもらいました。そこで脚本の髙橋泉さんも含め皆で話したら、それぞれ家族に抱えている思いや傷があったので、『ここでしっかり家族を描こう!』という話になりました」ときっかけを振り返りました。

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次男・雄二、長男・大樹、長女・園子の三兄妹を演じた佐藤さん、鈴木さん、松岡さんは、いずれも白石組初参加。MCから「三兄妹の皆さんはどうですか?」と声をかけられると、松岡さんが「だんご(3兄弟)!?」と反応。佐藤さんや鈴木さんがすかさずツッコミを入れるという流石の"兄妹の絆"を見せると、会場は大きな笑いに包まれました。

白石組への初参加について、監督作への出演を熱望していたという佐藤さんは「本作のお話が来る前から、もし白石組に参加したらこういう役作りをしていこう、と一人で想像していたくらいです。念願叶いました」と告白。

今回、白石監督も佐藤さんへ熱烈ラブコールを送っていたといい、監督のベタ褒めに佐藤さんが照れる場面も。また「具体的な役をイメージしたわけではないですが、今より体の線を太くして体内を汚そうと考えていました」と佐藤さんが語ると、松岡さんが「汚いですよ~、今回の佐藤さん(笑)。」と、これまで演じてきた主人公然としたキャラクターとは一味違う、今回の佐藤さんの演技を会場にアピールし、兄妹の掛け合いで再び会場を沸かせてました。

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続いて、吃音でコミュニケーションに苦手意識を持つという難役に挑戦した鈴木さんは「『日本で一番悪い奴ら』や『凶悪』を観たときに、それがずっと残っていて、事務所の方にも『いつか白石組に参加してみたい』伝えていました。普段は活発な役が多いですが、本作の大樹みたいに内向的な役をやらせてみようと思ってくれたのが嬉しいです」と、改めて感謝の気持ちを語りました。

そこに再び松岡さんがすかさず「今まで観たことないくらい一番頼りない鈴木亮平です!『西郷どん』はどこいった!?(笑)」と乗っかり、観客は大爆笑。

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そんな松岡さんの今回の役柄について、松岡さん本人から聞かれた佐藤さんは間を置かず「今まで通りの松岡茉優!」と返し、息のあった三兄妹の掛け合いを見せました。一方、白石監督が「試写で本作を観た方から『松岡茉優はすさまじい』って言われます」とフォローすると、松岡さんは照れ笑い。

続けて、佐藤さんと鈴木さんのこれまでの役柄とギャップのある配役について、松岡さんが逆質問。白石監督が「これまでの作品を観ていて、お二人とも素晴らしい役者さんですし、単純に一緒に仕事をしてみたいと思いました」と語ると、松岡さんは「そんな三兄妹の新しい形を観られるというのも、本作のポイントです」としっかりアピールしました。

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続いて、三兄妹の母・こはるを演じた田中裕子さんとの共演について佐藤さんは「芝居の中で目が合ったときに、理屈じゃなく鳥肌が立ちました。田中さんが皆さんから大女優と言われる理由を、言葉じゃなく体で感じられたのが本当に貴重な経験でした」と、語りました。

田中さんと以前から共演したかったという鈴木さんは「錚々たる先輩方からも『いつか田中さんとやるといいよ』と言われていました。今回は特殊な親子なので、撮影の合間なども常に僕らと打ち解けるわけではなく、ちょっとしたぎこちなさを感じられる距離感を保ってくれたのが非常に助かりました。すごい役者さんというのは、自分だけじゃなくて一緒に居る状態から演技をしやすい状態を作ってくれるんだなと思いました」と、田中さんの役者魂に感激した様子。

松岡さんは、15年ぶりに帰ってきたこはると園子が一緒に布団に入るシーンを振り返り「田中さんがものすごくぎゅっと抱きしめてくださいました。思い切って深呼吸してみたら、私のお母さんとは違うのですが『お母さんの匂いだ』となぜかすごく実感しました。それってお芝居じゃない気もして、お芝居とそうじゃない部分の境界線が分からないくらいの気持ちになりました。田中さんとのシーンは、そういう気持ちになることが多かった気がします」と、振り返りました。

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©2019「ひとよ」製作委員会


また、白石監督作と言えば欠かせないキャストが音尾さん。白石監督作への出演が、本作で何と通算9作目の音尾さんは「9作目ですよ。先ほど改めて言われてよろけましたけれども...」とタジタジ。

そこへ佐藤さんが「次1回でも声をかけられなかったら、と怖くならないですか?」と質問すると、音尾さんは「そう!もうここまでいくと、その時の最新作が次回作のオーディションみたいな気持ちになるんですよ。いつかバッサリ僕が切られてしまうんではないか...」と心配そうにコメント。

そこに松岡さんが「旅立ち、ですね。だからそうならないように、毎年お歳暮を贈られているんですか?」と乗っかり、妄想は次第にヒートアップ!会場は笑いに包まれるも、仕切り直して、改めて本作の現場の様子について聞かれた音尾さんは「変わらない部分もありつつ、今回も進化した演出法をしていると感じました。僕自身の役柄でいうと、たいてい白石監督作だと殴ったり蹴ったりの役が多かったのですが、今回はNO暴力でいいヤツでした(笑)」と振り返りました。

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また、稲丸タクシーの新人ドライバー・堂下役を演じ、佐藤さんらと同じく白石組へ初参加となった佐々木さんは「50歳の新人タクシードライバーで、ギャンブルも酒もやらない良い人...。もう絶対闇しかないじゃないですか(笑)」と、笑いを交えつつコメント。

また「衣裳合わせのとあるタイミングで『これこそ白石組だな!』というシーンがありました。ネタバレになるので言えないですけど」と意味深な表情を見せ、これから作品を観るお客様の期待感を高めます。

そんな今回の撮影は白石監督も非常に楽しんだようで、「夢のような時間でした。これからの監督としてのキャリアでも、豊かな時間だったと思います。これだけのキャストにやっていただけたら、ある意味演出する側の監督としてはとても楽ですよね」と、満足げに語りました。

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本作は、ある「一夜(ひとよ)」の事件に翻弄され、人生が変わってしまった稲村家の面々を描きます。これにちなんで最後は、それぞれの思い出深い「特別な一夜」を語るコーナーへ。

音尾さんが同じ高校の後輩だという白石監督は「お互い監督と俳優になったある日、どうしても会いたいと連絡が来まして。飲んで語り合った夜は忘れられないですね。ですから旅立ちとかないですよ、音尾くん!」と、先ほどの話にかけて語り、二人の固い絆を見せました。

音尾さんは、撮影の時に白石監督と飲みに行った夜について「監督は映画好きだから、映画の話をすごいするのですが、『今年は富士山に登りたい』と言っていました。僕がスケジュールを空けるしかないと思って、登山靴などを全部準備して、日にちも決めて...でも登る前日に白石監督が風邪を引いて延期になりました(笑)」とのエピソードを披露。白石監督とリベンジを誓い合いました。

佐々木さんは「家業を継ぐのを諦めて、この仕事をやると決めた日が特別な一夜です。親が思ったように子供は育たないんだなと、正にこの映画のことですね」と感慨深げ。

一方、松岡さんは「佐々木さんは、子役からやってる私には田中さんと同じく神様みたいな存在。劇中で泥酔した園子がタクシーで堂下に送ってもらうシーンがあるのですが、まさか佐々木さんの頭を引っ張ったり叩いたりする日が来るとは...。緊張するやら興奮するやら、忘れられない一夜でした」と語りました。

鈴木さんは「佐々木さんと同じく、この俳優の仕事をやろうと決めた夜です。上京して大学で演劇サークルに入って、初舞台初日の本番が終わり、お客さんの見送りに出たとき、最初に出たお客さんが泣いていて...『俺、これを一生やって行こう』と思いました。その時の役は坂本龍馬役でした」と振り返ると、音尾さんが「西郷さんに飽き足らず坂本龍馬もですか(笑)!?」とつっこみ、会場は笑いの渦に包まれました。

佐藤さんは「本作の現場で忘れられない夜がありました。蔵之介さんに全力飛び蹴りをした夜です。台本にもあるシーンですが、あれは忘れられない。佐々木さんに事前に謝って、全力でいかせてもらいました」と感慨深げに語り、会場からは驚きと期待の声が上がりました。

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©2019「ひとよ」製作委員会


白石監督は、これから作品を観るお客様に感謝の言葉を交えつつ「家族の形って色々あると思いますが、本作を作って、僕自身の家族についても色々考えました。本作を観て、ぜひそれぞれのご家族の方に想いを馳せて頂ければいいなと思います」とコメント。

そして最後は佐藤さんが「僕も本作の撮影をしていて『そういえば、しばらく家族と連絡とってなかったな』と考えました。家族はそれぞれ皆さんの唯一無二の存在ですので、ぜひご家族に想いを馳せる時間にしてもらえればと思います」と締めくくり、大歓声の中イベントは幕を閉じました。


映画『ひとよ』2019/11/8(金)全国ロードショー!


どしゃ降りの雨降る夜、ある家族に起きたひとつの事件。それは、母親とその子どもたち三兄妹の運命を激変させた。その夜から、心の傷を抱えたまま別々の人生を歩んだ家族は、15年後に再会。葛藤と戸惑いの中で、一度崩壊した家族の絆を取り戻そうともがき続けた先に訪れる結末とは―――。

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©2019「ひとよ」製作委員会


「家族の絆」の歓びと哀しみがこころ打つ、感涙のヒューマンドラマ『ひとよ』に、引き続きご注目ください!


あまりに切ない"母なる事件"から15年。希望を夢見た者たちのゆく末は-
どしゃぶりの雨降る夜に、タクシー会社を営む稲村家の母・こはる(田中裕子)は、愛した夫を殺めた。それが、最愛の子どもたち三兄妹の幸せと信じて。そして、こはるは、15年後の再会を子どもたちに誓い、家を去った--。たった一晩で、その後の家族の運命をかえてしまった夜から、時は流れ、現在。次男・雄二(佐藤健)、長男・大樹(鈴木亮平)、長女・園子(松岡茉優)の三兄妹は、事件の日から抱えたこころの傷を隠したまま、大人になった。抗うことのできなかった別れ道から、時間が止まってしまった家族。そんな一家に、母・こはるは帰ってくる。15年前、母の切なる決断とのこされた子どもたち。皆が願った将来とはちがってしまった今、再会を果たした彼らがたどりつく先は-

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©2019「ひとよ」製作委員会


映画『ひとよ』関連ニュース

特別映像解禁
本予告解禁
場面写真一挙解禁
特報解禁
キャスト第2弾発表
クランクアップ&公開日決定
公開決定


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『ひとよ-』

★2019年11月8日(金)全国公開★

壊れた家族は、つながれますか。

監督:白石和彌

脚本:髙橋泉

出演:佐藤健 鈴木亮平 松岡茉優 音尾琢真 筒井真理子 浅利陽介 韓英恵 MEGUMI 大悟(千鳥) 佐々木蔵之介・田中裕子

©2019「ひとよ」製作委員会



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