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映画『デイアンドナイト』主演・阿部進之介さんとの対峙シーンについて俳優・淵上泰史さんと藤井道人監督が、それぞれの目線で語る！

2019年02月25日（月曜日）

名実ともに日本を代表する俳優の山田孝之さんが完全裏方に徹し、初の全面プロデュースに挑んだ映画『デイアンドナイト』が全国絶賛公開中です。SNSやレビューサイトで熱い感想が飛び交うなか、2/24（日）シネマート新宿にて第2弾公開記念トークショーが行われました。

本作は「人間の善と悪」をテーマにした完全オリジナル作品で、家族のいのちが奪われ、自らの善悪に翻弄される人々の葛藤を描き出します。

企画・原案も担当した俳優・阿部進之介さんが本作で長編映画初主演を務め、若手監督の最注目株との呼び声も高い藤井道人監督がメガホンをとり、山田プロデューサーを含めた同世代のメンバーが熱い思いをぶつけ合いながら2017/11/3にクランクインした本作は、秋田県の秋田市、鹿角市、三種町での撮影を経て完成。こころ揺さぶる人間ドラマが誕生しました。

第2弾公開記念トークショーには、劇中で明石（阿部進之介）の父を死に追い込むきっかけとなる大手企業の社員・三宅（田中哲司）とともにリコール隠しを行う川上役を演じた淵上泰史さんが、藤井道人監督とともに登壇。俳優と監督、それぞれの目線から撮影秘話や製作の裏側を語り尽くしました。

本作以外にも映画『7s/セブンス』『青の帰り道』などにも出演し、藤井監督作品常連の俳優・淵上泰史さん。2人は、藤井監督が大学時代に友人の卒業制作作品でプロデューサー、淵上さんが主演として携わったことで出会い、仲良くなったそう。よく2人で「売れたいね」などとお酒を呑み交わしていたエピソードが語られるなかで、当時の藤井監督の印象について淵上さんが「20代だったということもあり、イケメンでイケイケ感があった」と言えば、対照的に本人は「当時は茶髪だったこともあり、大学では"キリスト"と呼ばれていました」と笑わせました。

本作で、川上役に淵上さんを起用した理由について藤井監督は「助監督経験がなく、自主映画で監督をやり続けきて、スタッフ、キャストが僕の全て」と自身の作品作りへのスタンスを語り、「作品の中で、僕の投影したい役を淵上さんにお願いすることが多い。自分の信頼できる俳優部に、最初に声かけさせていただきました」と、淵上さんへの全幅の信頼を寄せるコメント。

これに対し「藤井監督の作品規模が大きくなっている中で声をかけてくれる有難さ、映画としても、役者としても残したいなと思います。10年前から映画作りのスタンスが変わっていない。監督として、大きくなっていくのはうれしいです」と笑顔で讃えました。

主演である明石役の阿部さんとの撮影について話がおよぶと、現場で阿部さんとは挨拶程度で、一言もしゃべっていなかったと言います。その理由について淵上さんは「役柄として、阿部さんと関係性を作る必要がありませんでした。実際に作品を観たときに変な間があって、緊張感もあって面白かったです」と振り返りました。

一方藤井監督は「クランクインしてすぐの撮影で、明石と川上の地方ならではの関係性ってあるよなと思いつつ、芝居を通したときの不快感がすごい気持ち良いと思いました。淵上さんの演技には背景が見えるんです」と、淵上さんの演技を絶賛しました。

さらにこの日、立ち見が出るほどの満員となった場内からいくつかの質問が。そのなかで、秋田県での撮影にも拘わらず、あえて方言を使わなかった理由について、実は藤井監督をはじめとしたスタッフ間でクランクイン前にその議論があったことを明かし「海外に目を向けたときに、秋田弁を使うとキャラクターそれぞれの感情に角が立ってしまうと考え、日本のどこにでも起きることなので限定しませんでした」との制作秘話が語られ、お客様もうなずかれていました。

イベトの最後に淵上さんが「暗いとも取れる、希望とも取れる映画を作る監督とは、お互いに何物でもないときからの付き合いであり、弟のようにかわいがっている藤井監督の作品を、是非観てください。淵上もよろしくお願いします」と茶目っ気たっぷりに言えば、藤井監督は「大切な映画になったので、色々な感想が出てくると嬉しいですし、こんな映画観たよと伝えていただけると嬉しいです」と締め、大きな拍手が送られるなかイベントは幕を閉じました。

映画『デイアンドナイト』全国公開中！

愛する家族のいのちが奪われたとしたら、あなたなら、どうするだろうかー。
ぜひ劇場でご覧いただき、大切な人と語りあってみてください。

善と悪はどこからやってくるのか。
父が自殺し、実家へ帰った明石幸次（阿部進之介）。父は大手企業の不正を内部告発したことで死に追いやられ、家族もまた、崩壊寸前であった。そんな明石に児童養護施設のオーナーを務める男、北村（安藤政信）が手を差し伸べる。孤児を父親同然に養う傍ら、「子供たちを生かすためなら犯罪をも厭わない。」という道徳観を持ち、正義と犯罪を共存させる北村に魅せられていく明石と、そんな明石を案じる児童養護施設で生活する少女・奈々（清原果耶）。しかし明石は次第に復讐心に駆られ、善悪の境を見失っていく----。