イベントレポート

<最新一覧へ戻る

映画『モリのいる場所』樹木希林さんが北米最大の日本映画祭「第12回ジャパン・カッツ!」でCUT ABOVE賞受賞!喜びの声が到着!
2018年07月27日(金曜日)

日本を代表する名優・山﨑努さんと樹木希林さんが夫婦役で初共演した映画『モリのいる場所』が興行収入2億6千万円を超え(7/26時点)、全国で大ヒットロングラン上映中です。そしてこの度、現地時間7/26(木)北米最大の日本映画祭「第12回JAPAN CUTS ~ジャパン・カッツ!」にて、国際的に活躍する日本人俳優に授与される「Cut Above Award for Outstanding Performance in Film」を受賞した樹木希林さんが授賞式に参加。満席の会場の観客全員からスタンディングオベーションで迎えられ、舞台挨拶とともに、上映後にはお客様との質疑応答が行われました。

kiki2_eigasai-poster.jpg


第12回JAPAN CUTS ~ジャパン・カッツ
----------
【日時】7/26(木)19:00~(ニューヨーク現地時間)
【内容】受賞式・舞台あいさつ、質疑応答 
【場所】ジャパン・ソサエティー(JAPAN SOCIETY)
----------

受賞式での樹木希林さんコメント
(私の年齢にあたる)75歳というのは日本では後期高齢者です。本当は次の世の支度をしなければいけないはずなのに(会場爆笑)、このような賞をいただき、またこんな重いトロフィーをいただきどうすればいいのか分かりません。人間というのは面白いもので、褒められるのはいつでも嬉しいですね。


上映後の質疑応答(260席が瞬時に売れて満席!)

― 山﨑さんとは同じ文学座にいらっしゃったそうですが、過去に共演されたことはありますか?

樹木 私は山﨑さんと、まさか一緒の芝居をすることになるとは夢にも思いませんでしたね。それくらい傾向が違うんです。あちらは正当な俳優、こちらはちょっと...(観客笑)。こういう俳優だから接点がありませんでしたから、これは長く役者やっててよかったなぁということでした。

― 『モリのいる場所』には悪役というキャラクターがいなく、唯一悪いマンションオーナーのシーンでさえ、現場監督が息子の絵をモリに見てもらうことによりコミカルになってますね。この時モリの「下手でいい。下手も絵のうち」に関しては同意見ですか?

樹木 守一さん(モリ)の人間として目指すもの、生きる欲というものは、今の日本人にはなくなりつつあるんですよね。そこ(モリのところ)へ集まってくる人たちだから、そんなに悪くならない。みんな人間は悪い面も、良い面も持ってますが、悪い部分を出さないですんでいるんですね。『モリのいる場所』には、そういう風にみんなのチャーミングなところが出てるんじゃないかなと思いました。

kiki_eigasai.jpg


(ここからはお客様からの質問)

― これまで数多くの監督の作品に出演されてますよね。その中にはもちろんベテラン監督が多いかと思いますが、キャリアを積むにつれて、若手監督とお仕事をされることはどうですか?困難なことはありましたか?

樹木 それはねぇ、やはり結婚相手によって違ってくるということがあるから、相手が変われば、その都度違うと思います。けれど根本的には人間は世界共通だなと思っているので、人間を描こうという作品に出会ったときに、新しい出会いがあったな、と思いますね。でも、最近は人間に興味を持つ作り手が少ない気がします。映画が、技術や映像などに行ってると、あまり好きになれない。だから、次の世代の人に期待をしてます。日本映画どうかなー。

― お芝居とは思えないほど自然体で演技されてますが、演じる際には、どのように気持ちを持っていくのか、何か工夫されていることはありますか?

樹木 それは教わったり、教えたりしてできるものではないんです。なんといっても才能とセンス。だけどこんなこと言っても、仕事がなくならないんです。困っちゃうわね(笑)。


「ジャパン・カッツ!」とは
ニューヨークにあるジャパン・ソサエティー主催の日本映画を紹介する映画祭。2007年から毎年7月頃に開催されており、映画上映、出演する日本の映画監督や俳優をゲストとして招いた座談会や舞台挨拶などを行う。今回、樹木さんが受賞されるのは、日本映画界に貢献をしている監督や俳優へ贈られる「CUT ABOVE(カット・アバブ)」賞。

樹木希林さん「Cut Above Award for Outstanding Performance in Film」授賞理由
日本映画界を牽引する存在として長年活躍され、人間のさまざまな側面をその複雑な役柄の中で表現しつつ、画面の外でも彼女独自の人生のストーリーを形つくって来られた様に思います。今年のジャパン・カッツ!においてCUT ABOVE賞を彼女に贈らせていただくのは、まさにこれらの功績に加え、それが同時に日本映画界に活力を与えるものであり、人間であるということに対する深い洞察を与えるものであるからです。

IMG_0370.jpg
©2017「モリのいる場所」製作委員会


『モリのいる場所』選出および樹木さんの演技について映画祭のコメント
『モリのいる場所』の中の樹木希林さんは彼女特有の茶目っ気と人々を魅了させる演技を見せ、観客側に人間の本質の深みを感じさせてくれながらも、完璧なコメディーのタイミングをも見せてくれます。沖田修一監督の一見軽やかなスタイルは世界中の観客を神秘的な庭の中で存在する愛おしい主人公たちへと惹きつける力があり、その主人公たちを演じる一流の役者さんたちが一層輝いています。2012年にはセンターピース・タイトルとして『キツツキと雨』と2016年にはオープニング作品として『モヒカン故郷に帰る』をジャパン・カッツ!で上映させていただいていることから、今回のセンターピース上映の『モリのいる場所』も含むと沖田監督は映画祭で歴代最多数のテントポール(ハイライト)上映の記録保持者にもなります。

IMG_0358.jpg
©2017「モリのいる場所」製作委員会


映画『モリのいる場所』大ヒット全国公開中!


名優の深みのある演技や心に染みわたる名セリフをはじめ、みどころ満載の本作は、大ヒットロングラン上映中です!これから公開される劇場もありますので、ぜひ劇場でモリ夫妻とモリ夫婦を囲む人々の1日をお楽しみください!

ストーリー
昭和49年の東京。30年間自宅のちっちゃな庭を探検し、生きものたちを飽きもせずに観察し、時に絵に描く画家モリ(94歳)と、その妻・秀子(76歳)。時を経て味わいを増した生活道具に囲まれて暮らすふたりの日課は、ルール無視の碁。暮らし上手な夫婦の毎日は、呼んでもいないのになぜか人がひっきりなしにやってきて大忙し。そんな二人の生活にマンション建設の危機が忍び寄る。陽がささなくなれば生き物たちは行き場を失う。慈しんできた大切な庭を守るため、モリと秀子が選択したこととは・・・。
画商や近所の人でにぎわう茶の間、大勢でたべる夕ご飯。ちゃぶ台、縁側、黒電話。人と人との距離が今よりも近く感じられる昭和の暮らしと、50年以上をともに過ごしてきた老夫婦の絆、心豊かに充足した人生のある夏の1日を描く。


mori_P.jpg
©2017「モリのいる場所」製作委員会


映画『モリのいる場所』関連ニュース

大ヒット御礼舞台挨拶
初日舞台挨拶
完成披露
トークイベント
学芸員レクチャー付内覧試写会
公開決定


★★日活公式TwitterとFacebookもやってます★★

twitter-bird-light-bgs.jpg asset_f_logo_lg.jpg

『モリのいる場所』

★2018年5月公開★

名優・山﨑努が「僕のアイドル」と敬愛する画家・熊谷守一氏(通称:モリ)を演じる!

監督脚本:沖田修一

出演:山﨑努 樹木希林 加瀬亮 吉村界人 光石研 青木崇高 吹越満 池谷のぶえ きたろう 三上博史

©2017「モリのいる場所」製作委員会



mori_main.jpg



★現在公開中の日活ラインナップもご期待下さい★

過去のイベントレポート

新着イベントレポート

PRESENT STAFF
INTERVIEW