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今泉力哉監督最新作『知らない、ふたり』が、ついに公開。初日舞台挨拶が行われました!
2016年01月09日(土曜日)

新世代の恋愛映像作家・今泉力哉監督が描く、すれ違いの群像劇『知らない、ふたり』が1/9(土)ついに公開初日を迎え、キャスト・監督による舞台挨拶が行われました。

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映画『知らない、ふたり』は、『サッドティー』(14年)で男女の一筋縄ではいかない恋愛模様を描き注目された、今泉力哉監督・脚本の最新作。昨年10月に開催された第28回東京国際映画祭では「日本映画スプラッシュ部門」に出品し、大絶賛された注目作で、様々な"想い"を抱え、一歩を踏み出せない男女7人の複雑な恋愛模様を描いています。

本作には、世界を股にかけ活動する人気韓国アーティスト「NU'EST(ニューイースト)」から、レンさん、ミンヒョンさん、JRさんが出演する他、青柳文子さん、韓英恵さん、芹澤興人さん、木南晴夏さんなど個性豊かなキャスト陣が顔を揃えました。

初日舞台挨拶には、今泉力哉監督、木南晴夏さん、青柳文子さん、韓英恵さん、芹澤興人さんが登壇し、今泉監督の印象や現場の様子などについてお話されました。

― まずは、一言ずつご挨拶をお願いいたします。

青柳 小風役を演じさせていただきました、青柳文子です。本日は、初日の第1回上映にお越しいただきまして、ありがとうございます。

 ソナ役を演じました、韓英恵です。今日は朝早くにありがとうございます。

木南 加奈子役を演じさせていただきました、木南晴夏です。今日はたくさんの映画が公開される中、『知らない、ふたり』を選んでいただき、本当にありがとうございます。最後まで楽しんでいってください。

芹澤 荒川役を演じました、芹澤と言います。ありがとうございます。短い時間ですが、よろしくお願いいたします。

今泉監督 『知らない、ふたり』を監督しました、今泉力哉です。ご来場ありがとうございます。短い時間ですが、お付き合いください。

― 青柳さんは、今泉監督作品は『サッドティー』など4作目のご出演ですが、今回の印象はいかがですか?

青柳 最初に台本を読んだ時、今回もまた不思議な今泉節が流れているのではないかなと思ったのですが、映画を観終わった時「あれ?今までより、ちょっとイイ映画になってる・・・」と思いました(登壇者・お客さま爆笑)。

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今泉監督 感動的な・・ね?今まではヤバかった、という意味じゃないよね(笑)。

青柳 はい!

― 青柳さんは監督と何度も一緒にお仕事をされていますが、監督の印象はいかがですか?

青柳 毎回猫背がスゴイなぁと・・(お客さま爆笑)。でも、慈悲深い神のような、キリスト様のような佇まいだなぁ・・と、見るたびにいつも思っています。

― 韓さんは韓国語のセリフがかなり多かったと思うのですが、韓国語での演技はいかがでしたか?

 翻訳の方と、イントネーションや言い回しなどについて毎日勉強して、すごく大変でした。でも、今泉監督の作品にずっと出たかったので、「絶対にやるんだ!」という気持ちでいっぱいだったのが良かったと思います。

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- オファーされた時のお気持ちはいかがでしたか?

 『サッドティー』も観ているのですが、青柳さんと監督のコラボで描かれる恋愛映画、フワッとした感じの空気の映画にご一緒したいと思っていたので、嬉しかったです。

-韓国語での演技については、監督から何かアドバイスはありましたか?

 監督は「俺、韓国語分からないから」と仰っていて、「終わった?じゃ、カット!」みたいな感じでした(苦笑)。

今泉監督 日本語を韓国語に訳すとセリフによってはすごく長くなってしまって、せっかく憶えてきてもらったのに、現場で「長いからちょっと切りましょうか」みたいなことをしました。

 2.5ページくらいあったのを、1ページくらいバッサリと・・・

今泉監督 そんなこともありましたね。現場で「後半は切りましょう!」って。そこが苦労したのに・・という感じですよね(苦笑)。

― 木南さんは以前ドラマで韓国語を話されていたことがあると思うのですが、韓国語の演技は久しぶりだったのでしょうか?

木南 ドラマをやらせていただいた時は日本語がうまい韓国人の役で、韓国語は現場でちょっと一言喋ってみようか・・という感じでほとんどなかったので、韓国語のセリフは今回がほぼ初めてのことでした。

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MC そうなんですか!すごくお上手ですよね?

木南 ドラマをやらせていただいた時、お兄さん役の方が韓国人の方で、現場で韓国語を教えていただいたんです。それで韓国語を話す女の子がすごく可愛いなと思って憧れて、韓国語の学校に1年くらい通いました。興味を持って、趣味として。

MC 今でもよく韓国語を使われるんですか?

木南 全然使わないですね(苦笑)。日本にいるとなかなか話す機会がないので、初めて仕事で活用できて良かったです。

- 今泉監督作品へのご出演はドラマに続き2度目ということですが、映画の現場はいかがでしたか?

木南 私が参加したのは2、3日で短かったので、ドラマの時との違いはあまり分からずにあっという間に終わってしまった感じです。

MC 監督から何かアドバイスはありましたか?

木南 監督は、何も言ってくれないです(笑)。なので、撮影中ずっと不安な感じはありましたが、何も言われないから大丈夫なのかなぁみたいな感じでした。

― 芹澤さんは今泉監督の作品に多数ご出演されていますが、今作をご覧になっていかがでしたか?

芹澤 今泉さんが持っている独特のテンポは変わってなくて、僕は好きでした。自分が出ているシーンは、自分の顔がすごく映っていて・・・今までわりとふざけた役が多かったので、マジメな芝居をみるのは、ちょっと恥ずかしかったです。

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MC 本作のどんなところが監督らしいと感じられますか?

芹澤 セリフの少ないところ、リアルっぽいところですかね。あとは編集の頑固さを感じました。

― 多数のキャストの方を見事にまとめあげた恋愛群像劇ですが、監督が本作で新たにチャレンジしたことはありますか?

今泉監督 今まではもっと言葉に頼ったり、会話だけでやっているものが多かったのですが、今回は韓国の方とやれるというのもあって、特に前半パートがそうなのですが「言葉に頼らない」ということをやったのが新しいチャレンジだったのかなと思います。また、NU'EST(ニューイースト)というアーティストの方に出演していただくということで、最初はアイドル映画を作った方がいいのかなと思っていたのですが、プロデューサーやマネージャーさんに「アイドル映画にしなくて良い」と言っていただき、いつも自分がやっているように好き勝手に作らせてもらえました。それから先ほど青柳さんも言ってましたが、いつも最後に誰も幸せになれないみたいな映画をつくってきたので、今回は良くしてもいいかな・・と思いながら書きました。

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― 青柳さん演じる、レオンに思いを寄せる小風は、どんなキャラクターだと思って演じられましたか?

青柳 小風さんは自分の中に哲学があるというか、小風節があるというか・・あまりいない感じの人だなと思いました。ストーカーするのに、伝えるわけじゃない。どういう人なんだろう?と、最初はすごく考えました。でも、私もあまり伝える派ではなく、伝えても仕方のない人だったら伝えない方がいいんじゃないかなと思う方なので、そこは共感できました。陰から見ているだけで幸せというところは、すごくよく分かります。

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― 韓さんは、ジウ役のJRさんやサンス役のミンヒョンさんなど、NU'ESTのメンバーとの共演シーンが多かったですが、彼らの印象はいかがですか?

 それぞれキャラクターが全然違うところが魅力的で、その一人ひとりの個性がこの映画で活きていると思います。彼らは監督のアドバイスに120%の力で応え、お芝居に対してもすごくひたむきで、彼らから学ぶことがたくさんありました。場の雰囲気を和ませてくれたり、引っ張っていってくれたなと思っています。

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― 加奈子と荒川との間では、男女のリアルでシリアスなシーンのやりとりが印象的ですが、木南さんはどのように役作りをされたのですか?

木南 撮影時が29歳で今は30歳になったのですが、これくらいの年齢になると「結婚か仕事かで迷う」というような役柄がとても多くて、毎回それで悩んでいるのではないかと思うくらいです。実際に世の中の29~30歳の女性がそういう悩みを抱えていることは周りの友達をみていても分かるので、そのままの想いを等身大で演じた感じです。

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― 芹澤さんは木南さんとのシーンが多かったですが、演技プランなどを相談されたりしたのですか?

芹澤 いや・・ないですね。あまり喋らない、すごく厳かな現場でしたよね(登壇者爆笑)。

今泉監督 厳か(笑)?

木南 和やかの真逆みたい(笑)。

芹澤 誰も喋らなくて、荘厳な儀式を行ってるみたいな。部屋の明かりも暗かったですし、厳かなことをしてるなぁと思ってました。

木南 誰も喋らなかったですよね(笑)。

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芹澤 結構重たいシーンだったので、話しちゃいけないのかなと気を遣っていた部分もありつつ、話しかけるヤツと思われるのもイヤだなとか、いろいろ・・(お客さま爆笑)

今泉監督 お互い人見知りなんだよね?

木南 そうですね(苦笑)。

芹澤 はい。

MC 良いシーンも多いので、アドリブなどもあったのかと思っていたのですが・・・?

芹澤 台本通りです。

― 監督にお聞きしたいのですが、「好きという気持ちを伝えるかどうか」について描こうと思ったキッカケは何かあるのですか?

今泉監督 今まで作ってきた恋愛映画では、結構伝える人ばかり出してきました。『サッドティー』という映画に出演していただいた岡部さんと喋った時、「僕は伝えないです。伝えることが迷惑になることもあるし、伝えない人も結構いるんじゃないですかね」みたいな話を聞いて、「そっか、そりゃ伝えない人もたくさんいるよな」と思ったんです。それで、そっち側の人たちの話をやってみたいと思い、今回アイデアを取り入れました。

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MC 「好き」というのは難しいなと改めて思うですが、監督の「好き」はどういったところにありますか?

今泉監督 本当に分からないですよね。英語にすると「Like」も「Love」もあるけど、「好き」って「愛してる」よりも軽く使えるし。同じ言葉でも、使う時や相手や状況によって全く違う言葉になる。まだ分からないから、またそういうテーマをやるんだろうなと思います。ちょっと宣伝みたいになってしまうのですが、キャストの皆さんが「好きって何ですか?」という質問に答えているパンフレットを読んだら、全員バラバラのことを言っていて、それがすごく面白くて。キャストだけでなく、お客さんも含めて、たぶん全ての人の答えが違うと思います。そんな言葉ってあまりないのではないかなと思って、それがすごく面白く感じます。

MC 皆さんも、ぜひパンフレットをチェックしていただけたらと思います。

― 最後に、今泉監督からメッセージをお願いします。

今泉監督 本日は、ご来場ありがとうございました。無事に初日を迎えられました。短編時代から映画を作ってきて、今までは夜1回のレイトショーが多くて「昼にやりたい!」と言い続けてきました。今回は、1日3~4回という複数回上映で、やっと昼にやれたのですが、そうなったらなったで「4回怖いな・・」という感じです(笑)。ぜひ、周りの方にもオススメしていただけたらと思います。上映とトークにお付き合いくださいまして、本日はありがとうございました。

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『知らない、ふたり』1/9(土)新宿武蔵野館ほか全国順次公開!

映画は本日より全国順次公開されましたが、映画の独特な世界観に彩りを添えるオリジナル・サウンドトラックも絶賛発売中です!

『知らない、ふたり』は、今泉監督の真骨頂とも言える、観る者を惹きつける独特な会話のテンポと巧みな時間軸の表現が魅力ですが、"アルプ"が担当した音楽が、映画の魅力をさらに引き立てています。映画とあわせて、オリジナル・サウンドトラックもお楽しみください。


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知らない、ふたり

★2016/1/9(土) 全国順次公開★

『知らない、ふたり』

お互いの想いを"知らない"7人の男女の恋が交差する-

監督:今泉力哉

出演:レン 青柳文子 ミンヒョン 韓英恵 JR 芹澤興人 木南晴夏 ほか

©2015 NIKKATSU, So-net Entertainment, Ariola Japan



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