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浅野忠信さん、二階堂ふみさんはじめキャスト・監督がタブーに挑んだ衝撃作 『私の男』 が初日を迎えました!
2014年06月14日(土曜日)

父と娘の禁断の秘密を描き、文壇を揺るがせた直木賞受賞の衝撃作を映画化した 『私の男』 が6/14(土)に公開初日を迎え、キャスト・監督による舞台挨拶が行われました。

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本作は、映像化不可能と言われた桜庭一樹さんの直木賞受賞ベストセラー小説 「私の男」 を、浅野忠信さんと二階堂ふみさんを主演に、熊切和嘉監督が映画化した濃密で美しい衝撃作。流氷が接岸したことによって実現可能となった北海道紋別で壮大なロケを行い、監督・キャストが究極のタブーに挑戦した作品です。

― まずは一言ずつご挨拶と、初日を迎えた心境をお願いいたします。

浅野 皆さん、今日はありがとうございます。この日を迎えられて、感動しております。こういう役をとてもやりたかったので、最初にお話をいただいた時に 「これは、すぐにでもやってみたいな」 という気持ちが溢れたのを覚えています。30代の時に 「40代になったらどういう役をやりたいかな?」 と、色々イメージしてずっと考えていました。その中のひとつとして強烈に当てはまる役でしたので、トコトンやれたら良いと思っていましたし、実際に現場でもそれを生かしてもらえたような気がするので、今日こうして皆さんにご覧いだけることが、凄くありがたいです。

二階堂 皆さん、こんにちは。二階堂ふみです。この特別な作品で今日を迎えることができて、夢のような気分です。ちょっと寂しいような気持ちもあるのですが、この作品を皆様に観ていただけるということで嬉しく思います。ぜひ楽しんでいってください。今日は、ありがとうございます。

高良 今日は、ありがとうございます。僕は少しの撮影期間だったのですが、この組に参加出来て、浅野さんや二階堂さんや熊切さんと一緒にあの現場にいられたことは、僕にとって幸せなことでした。今日からこの映画が皆さんにご覧いただけることが、とても嬉しいです。ぜひ楽しんでいってください。

熊切監督  本日は、ありがとうございます。監督の熊切です。この映画は、企画の立ち上げから4年くらいかかりました。その間色々ありましたが、無事にこの日を迎えられて本当に嬉しく思います。今日は、どうぞ堪能していってください。

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― 公開前の試写会をご覧いただいた方々から 「淳悟と花のキャスティングがピッタリだ!」 という声を多くいただいていますが、監督はどのようなイメージで浅野さんと二階堂さんにオファーされたのでしょうか?

熊切監督 まず浅野さんは、初めて原作を読んだ時から僕は勝手に浅野さんをイメージして読んでいました。それは淳悟の持っている底知れぬ空虚感であったり、孤独であったり、切なさであったりを 「今の浅野忠信で見たいな」 という気持ちでした。二階堂さんは、初めてお会いしたのは3年くらい前の別作品のオーディションでした。実は、その時水面下で 『私の男』 が動いていて、「花は誰が良いかな?」 と考えていた時でしたので、(二階堂さんが)入ってきた瞬間に 「あぁ!イメージしていた花が目の前にいる!」 と、本当にピタッときたと言う感じでしょうか。上映前なのであまり詳しくは言えませんが、原作よりも非常に切実で、強い花になったと思っています。

MC キャスティングがピッタリという声については、いかがですか?

熊切監督 そう言っていただけて、本当に嬉しいですね。

― 本作の撮影を終えて浅野さんは40歳を迎えられましたが、淳悟という役柄を経て、新たな発見や40代に向けて気づいたことなどございましたか?

浅野 この役でたくさんの方に良い反応をいただけたので、集中して取り組めば、どんな世代にでもなりきることが出来ると思いました。役づくりに関して色々と学べたので、非常にありがたかったですね。

MC 40歳という年齢は、どのようなイメージで捉えられていますか?

浅野 僕としては、ちょっと楽になった感じがあります。

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― 二階堂さんは18歳で花を演じられ、10代最後の節目となる作品になりましたが、今年二十歳を迎えるにあたり豊富をお聞かせください。

二階堂 自分でもよく分からないうちにいつの間にか10代最後の年になっていましたので、これからも変らず頑張っていけたらいいなと思っています。

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― 高良さんは熊切監督の作品に出演したいと思っていたそうですが、念願の熊切組はいかがでしたか?

高良 覚えているのは、撮影初日に 「自分病気かな?」 と思うくらい汗をかきました。額からも出るし、ワキからも出るし、胸の間からも出るし(笑)、それだけ緊張していたんですよね。もう、ずーっと熊切さんの映画を観てきたので、緊張したんだと思います。

MC 現場での熊切監督は、いかがでしたか?

高良 カッコ良かったですっ!!(←即答)

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― 監督にもお伺いしたいのですが、現場での高良さんはいかがでしたか?

熊切監督 高良くんは東京からの参加だったのですが、すごく自然にスッと入ってきてくれました。「よくよく考えたら、高良くんとは初めて仕事するんだよなぁ」 と撮影の途中で気づいたくらい、すごくイイ感じにやれましたね。それから、本当に現場が好きな方なんだなぁと思いました。

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― 海外映画祭への出品も続々と決まっている本作で、27歳から42歳という年齢幅を演じられた浅野さんについて 「ロバート・デ・ニーロのように徹底的に役に入り込む作り方。デ・ニーロアプローチだ!」 と評判なのですが、演じる際に心掛けたことはありますか?

浅野 そんなこと言ってくれているんですか?!それは嬉しいですねぇ。ロバート・デ・ニーロさんだけでなく、日本でもたくさんの先輩方に色々なことを教わってきたので、それを僕なりに噛み砕いてやってみました。演じていて楽しかったので、そんなふうに言ってくれる人達がいるのはとても嬉しいですし、偉大な俳優さんたちと同じように比べてもらえたことはとても嬉しいですね。

― 二階堂さんが演じた花も13歳から26歳の年齢幅があるのですが、二階堂さんはひとりの女の子が女性へと成長していく物語。ウェディングストーリーとお話されていらっしゃったのですが、年齢ごとにどうやって気持ちを切り替えていかれたのでしょうか?

二階堂 中身に関してはそんなに意識せず、監督に言われた通りに動いていました。ただ、私が22歳の役になると、その分老いた淳悟が目の前にいて・・という空気が現場で出来ていたので、そういう空気を大事にしながら取り組んでいたと思います。

― 高良さんは脚本を読まれて、美郎という役はこの作品の中でどういう役割だと思って演じられたのでしょうか?

高良 脚本を読んで 「コイツはこういう役割だから、こうしよう」 というよりは、自分が美郎をどう思って、また現場に行って目の前に色々な人がいて、その時にどう思うのかなという感じを信じたい方ですね。

MC 美郎は、映画をご覧になるお客様に一番近い感じの役かなと思ったのですが?

高良 淳悟や花の役にお客様が近いと、それはコワイですよね(笑)。

― 監督は制作発表の時に 「覚悟と決意をもって、キャストの皆さんと素敵な共犯関係を築いている」 と仰いましたが、映画化するにあたって一番気に掛けられたことは何でしょうか?

熊切監督 原作自体が逃げずに踏み込んでいる作品だと思ったので、映画もやはり逃げずにやりたいなと思いました。

― この作品は、淳悟と花が "お互い必要不可欠な存在"として描かれていますが、皆さんにとって絶対に欠かせない必要なものを映画のタイトル 『私の男』 にちなんで、"私の●●" ということで教えてください。

浅野 "私の先輩" ですね。先ほど最初の舞台挨拶を終えてご飯を食べていたら、トンデモナイ先輩が応援に駆けつけてくれまして。『私の男』 からはまったく想像できない先輩、林家ペー・パー子師匠が突然来てくれたので、もうビックリしちゃいました。この映画のことを 「この人たちは理解してくれているのだろうか?」 とも思ったのですが(笑)、ノンストップで場を盛り上げてくださって、肉マンの差し入れまでいただいて、ステキな先輩たちだなと思いました。こういう先輩方がいなかったら僕はムリだなと思ったので "私の先輩" ですね。誕生日の話をひたすらしてくれました(登壇者・お客様大爆笑)。

MC 二階堂さんはいかがですか?

二階堂 "私の・・・お水"。やはりお水がないと、生きていけないので(笑)。今までは水道水でも良かったのが、だんだんお水の味も分かるようになってきて、やはりナチュラルローソンなどに売ってるちょっと高いお水は違うなと思うので "私のお水" です。

高良 "私の空気"。酸素がないと、生きていけないので(笑)。この前九州に帰ったのですが、空気が違うなと。やはり九州の空気は、ナチュラルローソンなみの酸素だなと(お客様爆笑)。

熊切監督 "私の猫" ですね。二匹の猫を飼っていまして、フローリングを歩くとツメの微妙な足音がするんです。それが聞こえないと寂しいですね。全然 『私の男』 と関係ないのですが(苦笑)。

*ここでサプライズゲストとして、二階堂さん演じる花の幼少期を演じた山田望叶ちゃんが登場。望叶ちゃんは、連続テレビ小説 「花子とアン」 でも主人公の幼少期を演じましたが、本作で堂々たるスクリーンデビューを果たしました*

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― では、一言ご挨拶をお願いします。

望叶ちゃん みなさん、こんにちは。花を演じた、山田望叶です。よろしくおねがいします。

― 二階堂さんは望叶ちゃんの演技に泣かれたそうですね?また、ご友人に 「花の幼少期も二階堂さんが演じているの?」 と勘違いされたと伺ったのですが?

二階堂 勘違いはさすがにないですが(笑)、予告篇を観て、(幼少期の)ワンカットが私に見えたという嬉しい話を聞きました。

― 監督がオーディションで望叶ちゃんを選ばれたそうですが、決め手は何だったのでしょうか?

熊切監督 まずはやはり二階堂さんに似ている子を探していたのですが、入ってきた瞬間 「おや?」 と思うくらい何かが似ていました。それに、お芝居や話をしている時に自分の言葉、自分の意思で動いている感じがして、非常に魅力を感じました。

― 望叶ちゃんは、『私の男』 が女優としてのデビュー作なんですよね?

望叶ちゃん そうです!

MC 初めての撮影現場はどうでしたか?

望叶ちゃん 生まれてはじめてのお仕事で、現場がどんなものかもよく分からなくて、想ぞうもつかなかったです。じっさいに行ってみたら、スタッフさんが大ぜいいて、いちばん最初にとったシーンは自分ひとりで、まわりに俳ゆうさんもいなかったから、カメラがずーっとこっちに向いてて 「どうしようかなぁ・・」 って、スゴくはずかしかったです。でも、そのうち皆さんと映画を作っていくのが楽しみになってワクワクしていて、最後の日には 「まだ終わらないで!まだ終わらないで!」 って、ずっと思っていました。終わってしまった時には 「あーぁ、さつえい終わっちゃったぁ」 と思って、すごさみしかったです。

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浅野 それで、監督に手紙書いたんでしょ?

望叶ちゃん はい!

浅野 何て書いたの?

熊切監督 最後に手紙をいただいて開いたら・・・・・・"コマネチ" って書いてありました(お客様大爆笑)。"コマネチ" ってどこで覚えたんですか?

望叶ちゃん いや、あれは、なんか・・・自分でもよくわからないです(照)。

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― 現場での監督さんは、いかがでしたか?

望叶ちゃん すごくやさしくて、今までの自分は、"私じゃない自分になりきる" とずっと思っていたんですけれど、熊切さんは 「もっちゃんのままでイイ」 って言ってくれて、「あぁ、そうなんだぁ!」 とはじめて思いました。

― では、最後に主演のおふたりと監督から見どころを一言ずつお願いします。

二階堂 とにかくスクリーンで観るべき映画だと思いますし、本当にスゴイ映画になっていると思います。(望叶ちゃんに向かって)ねっ?

望叶ちゃん はい!

二階堂 見どころはどこだと思いますか?

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望叶ちゃん えーっと・・・まだそんなに観てないから、よく分からないんです・・・。

二階堂 そうですね!私もまだちょっとよく分かってないんですけど(笑)、楽しんでいただければ。(望叶ちゃんに向かって)ねっ?

望叶ちゃん はい!

二階堂・望叶ちゃん よろしくお願いします!

浅野 僕とふみちゃんで強烈な時間を過ごさせていただきましたし、それを監督の力によってしっかりと切り取っていただけました。他のキャストの皆さんとも、スタッフの方とも、妥協なく作った作品です。絶対に楽しんでいただけると思うので、今日は存分に楽しんでいってください。よろしくお願いします。

熊切監督 この映画は観る人を渦に巻きたいと言うか、そういう 「大きなうねりのある映画にしたい」 という思いで作ったので、ぜひ五感を全開にして、全身で味わっていただけたらなと思います。今日はありがとうございました。

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『私の男』 、6/14(土) より新宿ピカデリーほか全国公開


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私の男

★2014年6月14日(土) 新宿ピカデリーほか全国公開!★

『私の男』

文壇を揺るがせた直木賞受賞の衝撃作がついに映画化!

監督:熊切和嘉

出演:浅野忠信 二階堂ふみ 高良健吾 藤竜也

© 2014「私の男」 製作委員会



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