イベントレポート

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18歳の実力派女優×三池イズムを受け継ぐ新人監督デビュー作 『アルカナ』 の完成披露試写会が行われました!
2013年10月02日(水曜日)

三池崇史監督の秘蔵っ子新人監督が贈るサイコスリラー 『アルカナ』 の完成披露試写会が、10/2(水)ヒューマントラストシネマ渋谷で行われました。

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小手川ゆあ氏による原作コミック「アルカナ」(角川書店刊)を実写化した映画 『アルカナ』。人間、霊、分身 ― という登場人物の複雑さと彼らが構成する独特の世界観が魅力の原作を実写化する上で省けないのが、VFXやアクションの仕掛け。そこで本作の監督に抜擢されたのが、三池監督作品はじめ数多くの作品で高度なアクションの現場を経験してきた山口義高監督。一人二役という難役の主人公に数々の映画やテレビドラマで注目を集める18歳の実力派女優・土屋太鳳(たお)さん、主人公・マキを支える刑事・村上役には舞台を中心に大躍進を続けている中河内雅貴さんを迎え、新たなる才能が集結した映画が完成しました。

舞台挨拶には、土屋太鳳さん、中河内雅貴さん、山口義高監督が登壇した他、ロケ地にちなんだ特別ゲストも応援にかけつけてくれました。本作はサイコスリラーということで、その類の現場でよく言われるのが心霊現象の有無。本作の現場で、山口義高監督の身にふりかかった心霊現象以上の恐怖とは・・・?

― まずは一言ずつご挨拶をお願いします。

土屋 マキ役とさつき役を演じました、土屋太鳳です。今日はお天気が心配だったのですが、こうして皆さんに来ていただけて、お会い出来て本当に嬉しいです。素敵な時間をご一緒できたらと思います。よろしくお願いいたします。

中河内 刑事の村上役をやらせていただきました、中河内雅貴です。よろしくお願いいたします。

山口監督 今日はお忙しい中お越しいただきまして、ありがとうございます。初めて監督したこの作品を皆さんに観ていただけて、ありがたいです。ありがとうございます。

― 土屋さんと中河内さんはひと足早く本作をご覧になったと思いますが、いかがでしたか?

土屋 私は関係者の試写会に参加させていただいたのですが、緊張しすぎて実はまったく覚えていないんです(笑)。自分の未熟さを 「皆さんどうやって観ているんだろう・・・」 と思っている間に終わっていました。

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MC やはりご自分の作品をご覧になる時は、緊張しますか?

土屋 心臓がいつもバクバクしています。だからもう1回観たいので、すぐに前売券を買いました!

MC では今度はお客様と一緒にご覧になるということで、それもまたドキドキしそうですね?

土屋 頑張って平常心を保ちたいと思います。たぶんコッソリみていると思います(笑)。

MC 中河内さんはいかがでしたか?

中河内 とても楽しく拝見しましたが、関係者試写会の前の列に三池監督がいらっしゃり、緊張しました。上映後に振り返って 「映画って大変だな」 と声をかけていただきましたので、「すごく楽しかったです」 とご挨拶しましたが、自分が出演している作品は 「もっとこうしておけば良かった。こっちのやり方もあったな」 と、いつも反省点や欠点を探してしまうので、平常心では観られなかったと思います。

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MC いま三池崇史監督のお話が出ましたが、山口監督は三池監督の作品で助監督をされ、この 『アルカナ』 が監督デビューということで、おめでとうございます!(登壇者、お客様から大きな拍手)

山口監督 ありがとうございます。

MC 実は三池監督からコメントが届いていますので、ご紹介させていただきます。

--- 三池崇史監督のコメント ----------

燃え尽きるまで打つべし。打つべし。撮るべし。これは山口義高監督の明日のための、その1である。未来の巨匠を劇場で体感せよ。
---------------------------------------

― 三池監督より "未来の巨匠" とのお言葉をいただきましたが、『アルカナ』を撮影されていかがでしたか?

山口監督 小手川先生の原作を受け取った時 「一体どういう作品になるのか?どうすれば面白くなるのか?マキとさつき一人二役をやれるのは誰?」 というところから出発しましたので、今回土屋さんにお願いしてすごく巧くいったなと思っています。また、刑事役の村上も結構キーになる人物で、しかもアクションが出来る人ということで探していく中で、プロデューサーから薦められた舞台を観に行き 「彼でいこう!」 と決めました。ふたりと出会えたことで形になり、自分で最初に思っていたよりも良い作品になったなと思います。

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MC やはり役者さんの力は大きいですか?

山口監督 ものすごく大きいですね。(土屋さんと中河内さんが笑っている姿をみて)お世辞ではなく、本当にそう思っています!

― お二方からご覧になった、山口監督の監督ぶりはいかがでしたか?

山口監督 正直に言ってね。

中河内 はい(笑)。ふだん僕は舞台をメインにやらせていただいているのですが、山口監督みたいな監督は初めてでした。とてもアクティブに動かれるんですよ。普通は椅子に座って 「ヨーイ、スタート!」 という感じだと思うのですが、山口監督は身体全体を使って動き回っていました。僕たちに芝居をレクチャーしてくださる時も、まずはご自分が役になりきってやってくださるので、常に監督をみて 「こうしたら良いんだな」 ということが分かり、僕としてはとても演じやすかったですね。

土屋 監督は、映画への愛情の化身みたいな方だなと思いました。監督自体が、すごく演技がお上手なんですね。(首をかしげるしぐさの山口監督をみて)本当に!だから 「自分ももっと頑張らないといけないな」 と思いますし、演出していただくと自然とマキちゃんとさつきちゃんが自分に寄ってくる感じがしました。『アルカナ』 の現場自体もすごくあったかくて、映画の愛が溢れていて、それは監督の心が響いていたんじゃないかなと思います。監督がいなかったら、たぶんマキとさつきは出来ていなかったんじゃないかなと思います。

MC 二役を演じ分けるのは、大変ですよね?

山口監督 その切り替えが、やはりスゴイと思いました。別々の出演シーンもあれば、同じシーンに出ることもあるんですね。「うまいこと切り替えているなぁ。こんなに若いのにどうやっているんだろうなぁ」 と感心していたのですが、どうやらお菓子を食べて切り替えているんじゃないかなと(笑)。現場でお菓子をポリポリ食べているんですよ。ちょっと食べすぎじゃないかと思っていたのですが、「あっ!コレは切り替えのために食べているんだ?!」 と捉え、注意するのをやめました。(お客様爆笑)

MC 土屋さん、真相は・・・?

土屋 すごくおなかが空くんです(笑)。今もすごく空いているのですが、舞台挨拶前なのでガマンしました。でも、監督がすっごく好きで、監督が求めているものを一所懸命やろうという気持ちでがんばりました!

― 土屋さんと中河内さんは初共演ということですが、第一印象と撮影が始まってからと印象の違いなどありますか?

土屋 顔合わせの時、中河内さんがちょっと風邪みたいな状態だったんですよね?

中河内 インフルエンザの後でした。

土屋 その時に 「思った以上にキツイっす」 と仰ったので、「すごくクールな方なんだな」 と思ったのですが、実際に現場に入ったら本当に明るくて元気な方で、良い意味ですごく驚きました。

中河内 クールじゃなくて、インフルエンザの後だったので動けなかったんです(苦笑)。

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MC 体力的に大変な時ですよね(笑)。では撮影中は元気いっぱいで?

中河内 撮影中は撮影中で、しょっぱなに肉離れをやりました。身体が使えるから・・という起用だったのに(苦笑)。でも頑張りましたが、しょっぱなから色々ご迷惑をおかけしました。

MC 土屋さんの印象はいかがでしたか?

中河内 若いのにとってもしっかりしていて、素敵な女優さんだなと思いました。そして、現場でも役の入り方や作り方など尊敬するところがいっぱいありまして、僕も見習いたいなと思い・・・(土屋さんが笑う姿をみて)ホントだよ!映像では大先輩なので、映像での輝き方を彼女からちょっとずつ盗んでいこうかなと思って、現場でもちょっとずつ盗んでいましたが、たぶん気づかれていないと思います(笑)。

― 本作はサイコスリラーということでドキドキするシーンがふんだんに盛り込まれていますが、撮影中は心霊現象のような怖い経験はありましたか?

山口監督 ありましたね。常に耳元で 「早く撮れ。早く撮れ」 と囁くプロデューサーの声が・・・。(登壇者、お客様大爆笑)

MC それはもう心霊より恐ろしい現象ですね(笑)。

山口監督 恐ろしかったですね・・・。撮影が終わらないと帰してくれないので、怖かったです。

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MC おふたりはそんな心霊にも勝る現象があったことは、ご存知でしたか?

土屋・中河内 ・・・知りませんでした(笑)。

MC おふたりは何か撮影中に恐怖体験はありましたか?

中河内 特になかったです。鈍感なんでしょうね(笑)。

土屋 私もなかったです(笑)。

山口監督 病院のロケがあったのですが、病院ってよくそういう話があるじゃないですか?出演者の女優さんのおひとりに 「ここすごく感じる」 と仰っている方がいましたね。もしかしたらご覧いただくと分かるかもしれません。

― ホラー的な部分の他に、人間の分身であるマキと人間である村上との恋愛も見どころですが、普通とはちょっと違う不思議な関係ということで、演じてみていかがでしたか?

土屋 マキを演じていると、(頼れるのが)村上しかいないので必死にすがりつくしかないんですよね。必死すぎてマキちゃんは自分で恋愛だとは思っていなかったと思うのですが、客観的にみると恋愛だったのかもしれないです。

中河内 村上が抱えているものを打ち明けられる、心を許せたのがマキなので、マキに対して 「コイツは俺が守らなきゃ。俺が何とかしなきゃ」 という使命感が働き、マキに対して恋というか愛というか、そういった感情があったのではないでしょうか。

山口監督 恋愛という形ではあるのですが、恋愛というよりは、「自分の何かを認めてもらいたい。認めてもらえる相手と出会えた」 というのがこの作品の根本的なところなので、「持て余している自分を自分自身でどうしようもないけれども、誰か自分を認めてくれる人がいれば、一歩踏み出せる」というのが、ふたりのキャラクターの現すところでした。

― 恋愛のようで恋愛を超えた部分もあるということで、ここでキャストのおふたりの初恋エピソードなどをお聞きしたいのですが?

中河内 僕の初恋は幼稚園の年中さんの時で、ピアノを弾いている後姿がとても素敵な年長さんの先生でした。年長になった時にその先生が担任になり、嬉しくて卒園する時にネックレスとお花をプレゼントしました。そしてつい先日、実家の広島に帰った時、20数年ぶりにその先生とお会いしたのですが・・・・・心の思い出と写真だけは、当時のままでいます(笑)。

MC 最近のお話まで出てくるとは驚きでしたが、土屋さんはいかがですか?

土屋 初恋は・・・たぶん弟です。1歳違いの弟がいて、赤ちゃんの時から・・・私も赤ちゃんでしたが(笑)、可愛がって面倒をみていたのですが、弟は私の2つ上のお姉ちゃんのことが好きなんですね。だから、いつもフラレっぱなしでした。

MC 可愛いエピソードをありがとうございました(笑)!さて、今日はさらなるゲストの方にお越しいただいています。本作 『アルカナ』 は、山口監督も助監督時代から様々な作品で撮影をされた茨城県常総市でオールロケを行ったということで、観光大使の千姫ちゃまがお祝いに駆けつけてくれました!"『アルカナ』 大ヒット祈願" というタスキをかけてますね。

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*リアクションのキレがやたら良い千姫ちゃまの登場に、登壇者もお客様も大爆笑

MC 常総市はフィルムコミッションが10周年を迎えたということですが、今回オールロケを敢行した決め手はなんだったのでしょうか?

山口監督 風景も、貸してくれる場所も非常に良く・・・(監督の言葉に大きなジェスチャーでメチャメチャ反応する千姫ちゃまの姿が目に入り)やはり千姫ちゃまがいるからですね!それからフィルムコミッションの方が非常に協力的で、その人柄にひかれたという部分が大きいですね。

MC 土屋さんと中河内さんは、常総市のロケはいかがでしたか?

土屋 ロケでよく行くのですが、色んな時代のいろんな空気を実現できる場所だなというのを感じました。

中河内 2週間ずっと泊り込みだったのですが、1日だけ撮影がなかった日があり、常総市の国道沿いをひたすら歩きました。気がついたら日が暮れていて、帰り道は真っ暗な中街灯もあまりなかったのですが、その分夜空がとてもキレイで空気も美味しかったですし、すごく良いところでした。

MC 千姫ちゃま大喜びですねぇ。

山口監督 ものすごい視線のプレッシャーを感じます(笑)。

中河内 顔がデカイですもんね。

山口監督 それは、言ったらダメじゃない?!

中河内 美人だということです!

MC 千姫ちゃまは、映画 『アルカナ』 どうでした?怖かった?でも・・・あ、ホント?!

山口監督 え?!どういうことですか(笑)?

MC 「常総市がとっても素敵にみえて、なんだか自分達の町とは思えないくらいキレイだった」 そうです。それから何だって?うん、はいはい。「監督やキャストやスタッフの皆さんに感謝しています」 とのことで、ありがとうございます!

ここで千姫ちゃまからキャスト・監督に、映画の中にも出てくる "うまい棒" でつくった花束(?)をプレゼント。なぜ "うまい棒" なのかと言うと、うまい棒の本社は常総市にあるんですね。この日は、お客様にも上映後に千姫ちゃまからうまい棒のプレゼントが。さすが常総市観光大使!

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― では、これから映画をご覧になる皆様に、最後にもう一言ずつメッセージをお願いします。

山口監督 土屋さんも中河内くんも今までとても魅力的な役をやってきましたが、そのふたりの今までやってきていない面、違う面を引き出そうと思って取り組みました。そういうちょっと違う面を観て、楽しんでもらえたらと思います。よろしくお願いします。

中河内 原作とはまたちょっと違う村上像を監督と一緒に作ることができ、自分自身もとても満足しております。いろいろな方々に観ていただきたい作品ですので、皆さんぜひよろしくお願いいたします。

土屋 ジャンルとしてはホラーということになっていますが、私はホラーというより "日常に隠れている悲劇" だと思って演じました。"自分がなりたい自分。なりたくない自分" など、ひとりの人の心の中にたくさんの自分がいると思いますが、この作品を通して 「自分らしく生きるとは、どういうことなのか?」 という正体を、大切な人と一緒に観て探していただければと思います。楽しんでいってください。ありがとうございました。

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★★ 【チャンネルNECO】 では、『アルカナ ショートムービー ~分身~』 を10月に放送!詳細はコチラ! ★★

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アルカナ

★2013年10月19日(土) ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次ロードショー★

『アルカナ』

私に殺(や)られる

監督:山口義高

出演:土屋太鳳 中河内雅貴 谷村美月 / 岸谷五朗

© 小手川ゆあ・日活 2013



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