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大ヒット上映中 『横道世之介』 吉高由里子さんと沖田監督が 「また一緒に仕事したい」 と相思相愛!
2013年03月11日(月曜日)

『横道世之介』の大ヒット御礼トークイベントが、3/11(月)に渋谷HUMAXシネマで行われました!

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著作が次々と映画化されている吉田修一氏の同名小説で、2/23より全国公開中の映画『横道世之介』。この日の大ヒット御礼トークイベントに登場したのは、本作で社長令嬢のヒロイン・与謝野祥子役を演じ、初日舞台挨拶でも「こんなに好きになれた映画はない」と本作への深い愛を公言している吉高由里子さんと沖田修一監督のおふたり。イベントでのこのおふたりの組み合わせは初ということで、最初こそ若干のテレはありつつも、途中お客様とのやりとりもあるリラックスムードのイベントとなりました。

― まずは一言ずつご挨拶をお願いします。

沖田監督 今日は観に来てくださいまして、ありがとうございます。去年の今頃は世之介の特殊メイクのカメラテストなどをやっていたのですが、無事に映画が完成し、そしてまた公開後にこうしてトークイベントの場をもうけることができ、良かったなと思っています。

吉高 平日にも拘わらず、こんなにたくさんの方に映画館に出向いていただいたことをすごく嬉しく思います。今日は3.11ということで震災から2年が経ちましたが、まだ復興や復旧作業が続いている中、本作を観て少しでも笑ってくださるお客様がいらっしゃることを嬉しく思います。こういう日を風化させず、自分の中にとどめておきたいと思っていますし、張り詰めた気持ちをリラックスさせるものとして映画を残していきたいと思っており、そのような作品になったと思っています。この作品に携わることが出来て、幸せです。今日はありがとうございました。

― こうして大ヒット舞台挨拶が出来ることは、おふたりにとっても嬉しいですよね。

沖田監督 そうですね。

吉高 でも、緊張します。

沖田監督 いつもは高良くんがいるので、こうやって吉高さんとふたりというのが初めてなので、若干気恥ずかしい感じがするよね(笑)。

吉高 監督とふたりのトークショーというのが初めてなのですが、そしたらお客様の位置がわりと下で・・・高いところからすみません(笑)。

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― 吉高さんはずっと「この作品を愛しています」と仰っていましたが、また世之介に会えましたね。

吉高 そうですね。すごく嬉しいなと思います。いま別の作品の現場をやっていまして、世之介のことを思い出すと、「すごく放牧されたような気分でやっていたんだな」と思います。なんと言いますか、すごくリラックスして、のびのびとやらせていただいたなと。

沖田監督 「放牧」って良いね(笑)。でも、吉高さんも祥子の役に入ったばかりの頃は緊張していたので、高良くんともそんなに「楽しいゾ~♪」という感じでやっていたワケではないんですよ。一生懸命やってくださっていたのですが、終わってみるとこんな感じですよね。

吉高 楽しかったです。でも、クランクインの日は、高良くんと一言も喋らなかったんです。「あれ?仲悪くなっちゃったかな、5年の間に?」という感じでした(笑)。お互いにすごく緊張していたんです。長崎でロケした時から、彼は世之介のキャラクターに入れたらしいです。

沖田監督 ある時から、高良くんに何も言わなくても「そのままでいっちゃえ」という感じになりましたからね。でも吉高さんも、長崎くらいからそんな感じだったような気がします。

― 監督は吉高さんを「爆発力のある女優さん」と仰ったそうですね?

沖田監督 高良くんもそうだし吉高さんもそうなのですが、気持ちよく演技できるような環境を整えたら、用意した分だけ絶対に面白いものが返ってくると僕は思っていたので、出来る限りの準備はして臨もうと思っていたんです。例えば、洗濯物をたたむシーンがありますが、すごく良かったんですよね。祥子が世之介の部屋で洗濯物をたたむのですが、たためないから世之介がたたみ直すみたいなところは台本に全然なくて、やっているうちに勝手にそうなっていったのですが、面白くていいなと思いました。

吉高 見て手伝わない女の子はいないかなと思ったのですが、でも祥子ちゃんは洗濯物を自分でたたまないだろうなと思いながら、何となく四角にするということをやっていました(笑)。

沖田監督 そういうことが起こる女優さんだな、ということです。

吉高 自分でも、地雷を踏まないように歩くのが大変です(笑)。

― 祥子ちゃん独特の手の振り方は、どなたが考えたのですか?

吉高 あれは、監督とお話しながらですよね。

沖田監督 皇族の方達は(手の振り方が)横じゃなくて縦なんだという話を聞いて、じゃあ縦よりの振り方にしようかということになった気がします。

― 吉高さんご自身は、祥子ちゃんのどのようなところが好きですか?

吉高 好きなところと言いますか、後からこの映画を観て思ったのですが、すごくコロコロしていて本当に家畜のように放牧されていたんだなと思います(笑)。はじけている感じが、楽しかったですね。好きなシーンは本当にいっぱいありますが、サンバのシーンでうちわで扇いで高良くんに水を飲ますシーンが好きです。ストローだけ渡してみたら、高良くんもちゃんと世之介として口だけ持ってきてくれたので、「あぁ、やるんだねぇ」と思いました(笑)。

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MC 世之介と祥子で作り上げていったものが、現場で生まれていくという感じですか?

吉高 そうですね。プライベートでは、お芝居の話は一切しなかったですね。

沖田監督 だからと言っても、ちゃんと台本どおりにやっていただいたと思うのですが、ちょっとしたところで面白がったりしていましたね。そしたら、色々なところで祥子がカワイイ、カワイイと言われましたね。

吉高 本当に、私の好感度をあげてくれた映画だなと思います(笑)。

― 吉高さんは、祥子ちゃんのどんなところがカワイイと言われましたか?

吉高 どんなところだろ・・・。でも「あそこ面白かったよ」と言われるのは、ハンバーガー屋のところですね。あそこはクランクインの日で、緊張してガチガチだったのですが・・・。あとは、常に世之介さんとウマが合っていない感じが可愛らしいと思います(笑)。

MC 私は、愛にまっすぐなところが好きです。人の目は気にしないで、まっすぐ・・・みたいな。

吉高 それは、私が出ちゃってるんでしょうね(笑)。ところで、皆さんに何回くらい観ていただいているのか気になりますね。

お客様 4かーい!

吉高 4回!

お客様 5かーい!

吉高 5回の方もいらっしゃる!!

お客様 6かーい!

吉高 6回!!!なんか競みたい(笑)。もっといる~?いないですね(笑)。でも、160分が6回って、(公開日の)2/23からのスケジュールを私達にくれている感じですよね。本当に嬉しい。

― おふたりも周りの人から「観たよ」と、結構評判を聞くのではないですか?

沖田監督 僕は「何年ぶりだ?」というような、普段はそういった連絡をとらないような人から「観たよ」というメールが届いたりもして、世之介のように思い出されていたら良いなと思いました。

吉高 本当に評判が良くて「吉高由里子は好きじゃないけど、祥子は好きだった」と言ってくれる人もいて・・・。

沖田監督 微妙な気持ちになるね(笑)。

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吉高 揺さぶられた感じもしますが(笑)、この映画のことを好きになってくれるんだったらいいかなと。

MC 私は、何となく吉高さんと祥子ちゃんは似ているところが結構あるんだろうなと思いましたよ。

吉高 そうなんですかね。でも私がやっているわけですから、私の色は出そうですよね。高良くんがやっているから、世之介も高良くんのエッセンスが入っているんだろうなと思いますし。

― 監督は、吉高さんと祥子さんのここは似ていると思うところはありますか?

沖田監督 現場でみていて、吉高さんがやっているのが祥子だと思っていたので、そういうのは分からないと言いますか・・・。ただ、僕が「すごい祥子だなぁ」と思ったのは、バスのシーンで祥子が窓をあけて叫ぶのですが、窓をあけたことがないという感じでやっていて、そこは「ああ、そうだよね!」と思いました。中々あけられずに少しタイムラグがあり、ようやくあいて、向こうの方で声だけするという感じになったのですが、それが「祥子だな」という感じがしました。そんなのは台本にあるとかじゃなくて、やっていたらそうなったんじゃなかったかな。

吉高 開け方は知っていたのですが、ただ不器用だったみたいで(笑)。

沖田監督 そんなところも祥子らしくて、吉高さんが素でやっても同じだなと思いました。あとは、(世之介の)実家で騒ぐところもカワイイですよね。

― 祥子さんはファッションも可愛かったですよね。

吉高 作ってくれたりもしたんですよ。

沖田監督 どこかから持ってきたのではなく、祥子のために何着が作ってもらいましたね。

MC おふたりは、祥子のどの洋服がお好きですか?

吉高 私はポスターにもある、雪のシーンの紺のワンピースが好きです。なんか「魔女の宅急便」みたいでしょ?飛べないですけど(笑)。

お客様 飛べるよ、きっと!

吉高 ありがとー。練習したことあるー。こんなこと言ったら、「不思議ちゃん」とか言われちゃう(笑)。

沖田監督 僕は、プールサイドの帽子が好きです。80年代チックで、祥子ならありえるんじゃないかと思って。

吉高 あれは、日本にあのファッションの人いたんですかね(笑)?衣装合わせの時にその帽子をかぶって真っ直ぐ前を向いて写真を撮ったのですが、その時が一番恥ずかしかったです。

― 監督は吉高さんと本作でお仕事をされて、また一緒にやりたいと思われたのではないですか?

沖田監督 それは、もちろん。

吉高 やりたくなかったら、裏で言ってくださいね。どっちの好感度も下げることになるので(笑)。

沖田監督 僕は今後も映画を頑張っていきたいなと思いますが、キャスティングを考えた時には絶対に吉高さんが浮かぶだろうなと思います。また面白がりたいなと。

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MC 色々と表情があって、面白い女優さんというイメージですか?

沖田監督 スタッフさんと一緒にみんなで映画を作ってくれる大人な女優さんだなと思って、僕はすごくやりやすかったです。祥子にプレッシャーを感じて緊張してくれたことも、それはちゃんとやりたいと思ってくれている証拠だなと思っていたので、すごく嬉しかったです。最初に祥子についてたくさん話をした時に「原作を読んだ方が良いのか?読まない方が良いのか?」という話して、ふたりとも分からなくなっちゃったりしたのですが(笑)、そこまで一緒に考えられるのは、ちゃんと前を向いて良いものを作ろうと思ってくれている証拠だなと思いました。本当に、また一緒にやりたいなと思っています。

MC それを聞いて、吉高さんいかがですか?

吉高 嬉しいですし「また一緒にやりたいな」という気持ちが両思いになってしまった故に、私は次にまた沖田監督とやるまでこの仕事を続けなくてはいけないという課題も出来て、そのプレッシャーを背負いながらまた一緒にお仕事することを・・・

沖田監督 重い十字架を背負ったみたいな(笑)。

吉高 背負いました、今日。でも、嬉しい約束ですね。それは、実現したらいいなと思います。

― 最後に、もう一言ずつメッセージをお願いします。

沖田監督 今日は"春の祥子祭り"にお越しいただき、ありがとうございます(笑)。公開後にこうしてまた舞台挨拶をしたり、『横道世之介』を観たお客様と話をする場をもうけられて嬉しかったですし、吉高さんとふたりで喋れたのも嬉しかったです。『横道世之介』はまだ公開中ですので、これからも出来るだけ多くの方に観てもらいたいと思っています。本日は、『横道世之介』を観に来てくださいまして、本当にありがとうございました。

吉高 何回も観ていただいているようで、それを肉眼で確認できたことをすごく嬉しく思います。公開して2週間ちょっとということで、この映画にはまだまだスタミナがあります。もっともっと走りたいです。ですので、お友達やご家族や大切な人と一緒に観ていただけたらなと思っています。この映画は私が言わなくても愛される映画なんだろうなと公開する前から思っていて、それは何故かと言うと、こんなに私が好きになれた映画で、本当に自信を持ってみんなに「良いよ!」と言える映画だからです。監督とこうやってふたりで話すのも初めてでしたが、今日はリラックスした気分で出来たと思います。私もまた映画館に足を運んで観に来ようかなと思っています。なので、お会いした時はどうぞ「ごきげんよう」という感じで、よろしくお願いします。ありがとうございました。

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横道世之介


★大ヒット上映中!★


『横道世之介』

なんでもないと思っていた日々が、どうしてこんなにも愛おしいんだろう―。


監督:沖田修一


出演:高良健吾 吉高由里子 池松壮亮 伊藤歩 綾野剛/井浦新 國村隼/きたろう 余貴美子

© 2013『横道世之介』製作委員会



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