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阿部寛さん主演最新作 『カラスの親指』 初日舞台挨拶に主要キャスト5人が勢揃い!
2012年11月23日(金曜日)

阿部寛さん主演最新作 『カラスの親指』 が11/23(金・祝)に公開初日を迎え、キャスト・監督による初日舞台挨拶が行われました。

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『カラスの親指』は、直木賞作家・道尾秀介さんの本格ミステリー小説を映画化した作品で、阿部寛さん演じるタケと村上ショージさん演じるテツのデコボコ詐欺師のコンビの下に、ある日ひょんなことから石原さとみさん演じるやひろ、能年玲奈さん演じるまひろ、小柳友さん演じる貫太郎の3人が加わり、負けっぱなしの人生を送ってきた5人が、詐欺によって一世一代の大勝負に挑むという物語。

公開初日舞台挨拶には、阿部寛さん、村上ショージさん、石原さとみさん、能年玲奈さん、小柳友さん、伊藤匡史監督が登壇されました。

― まずは演じられた役のご紹介を含め、ご挨拶お願いします。

阿部 皆さん、今日は寒い中ようこそお越しくださいました。今回は初めての詐欺師役でしたが、ショージさんとのコンビネーションが非常に楽しく、また擬似家族ですが、みんなで輪を作れたことが良かったです。今回の役は初めてやった雰囲気の役でしたので、自分の中でも評価が高いです。これから映画を楽しんでいただきますので余計なことはあまり言いませんが、きっと騙されると思いますので、注意してご覧ください。

村上 テツ役の村上ショージです。普段はおもしろいことばっかり言ってるんですけど(お客様クスクス笑い)・・・そんな言ってませんね!ゴメンナサイ(笑)!いっつもスベッている状態なので、こういうシーンとした中でもまったく普通に喋れるわけでございますが、今回は大役をいただきまして、監督ありがとうございます。というか、スミマセン。ご期待にそえたか、そえないか全然分からないのですが、皆さんに温かく包んでいただいた状態の中で出来ましたので、本当にありがとうございました。すんません。私から言えることはないですが、ホント一生懸命やらせていただきました。ゆっくりと映画を楽しんでいただきたいと思います。

石原 朝早く、雨の中ありがとうございます!やっと公開できて、すごく嬉しいです。皆さん、本当~に騙されると思います!ぜひ肩の力を抜いて、そして色々なところに伏線があるので、細かいところまで目をあけてしっかりご覧ください。

能年 (緊張気味に)は、はじめまして。能年玲奈です。河合まひろ役をやらせていただいています。石原さとみさんの・・妹の役で・・タケさんとテツさんのところにいきなり上がりこむ図太い女の子をやらせてもらっているのですが・・・・・(緊張で言葉がとまってしまった能年さんの隣で村上さんがズッコケ、場内爆笑。能年さんもニッコリ)楽しい映画になっていると思います!

小柳 小柳友です。貫太郎という役をやらせてもらいました。だいぶ今の感じとは違うので、それだけで騙せたんじゃないかなと思っています。ぜひ楽しんでいっていただければと思います。

伊藤監督 今日はいち早く初日の劇場に駆けつけていただきまして、ありがとうございます。せっかくキャストが5人が揃っているので、監督が喋ってはもったいないので簡単に。よろしくお願いします。

― このように5人が勢揃いされるのは久しぶりでしょうか?

阿部 そうですね。5人揃うのは久しぶりです。この映画は昨年8月のちょうどすごく暑い時期に撮影したのですが、監督がすごくねばる方で、スタジオで1週間、1日18時間くらい撮影したのかな?なので自然と擬似家族というか "輪" みたいなものが出来て、それが映画の中ですごく生き生きと映っていると思います。

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MC 阿部さんはその中でも大黒柱のような存在でもあったと思うのですが、現場はどのような雰囲気でしたか?

阿部 それぞれのキャラクターが自分勝手なところがあって、その個性が面白かったです。この2人(石原さん&小柳さん)は劇中でも良いコンビネーションなのですが、普段も映画の中のまんまな感じでいましたし(笑)、無理して作るのではなくそういう"輪"が自然と出来たことが、すごく映画の力になったなと思いますね。監督はこの映画を非常に愛していらっしゃるので、これから観る方に注目して観ていただきたいんですけどね、僕がタバコを吸うシーンは20テイクくらいやりました(笑)。結構そういうのが多かったですね。

MC では、皆さんそれぞれに何十回というテイクを・・・?

阿部 そうですね。でも監督がこの映画の全てを分かっていらっしゃるので、みんなそれを信じてやってきて、それが良い結果になったと思っています。

伊藤監督 ダントツにテイクが多かったのは、ショージさんですけれどもね(笑)。

村上 皆さん本当にね、スゴイ役者さんばかりで、新人の能年ちゃんかて、本番始まったら全員セリフ覚えてきてるんですよ(お客様爆笑)!それ当たり前だと言われたんですけど、全然ボクそういうの分からず、現場で助監督にずーっとセリフ合わせをしていただきまして、みんながワイワイガヤガヤ、余裕の中で遊んでいる状態の中で・・・

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阿部 遊んでる(笑)?!

石原 遊んでるって言われちゃった(笑)。

村上 はい!もう、ホントそういうふうに見えるんですよ!!余裕がありますから!皆さまに迷惑をかけたらアカンと思いながら、本当に一生懸命やらせていただきました。阿部さんは温かい言葉をいっぱい掛けてくれましてね、全然映画が分からなかった私にちょっとのアドバイスで色々と教えていただきました。ありがとうございました。

阿部 ショージさんがね、長ゼリフがあるんですよ。それを「どうやったら覚えられるでしょう?」と聞くから「覚えるしかないですよ」と答えたんですけど(笑)。

村上 その時は思わず「は・・・ぁ」と言ってしまいましたが(笑)、ありがとうございました。

― 遊んでいるようにみえるくらい余裕があると言われましたが、石原さんの役は小柳さんとのコンビネーションが良いですね。

石原 すっごく楽しかったです!私達のシーンは自由にやらせていただいて、ずーっとアドリブという感じだったので、あまりテイクを重ねるという感じではなかったですね。「声だけください」とか、「そこらへんでワイワイ騒いでてください」とか、ホワッとした感じでした。でも、能年ちゃんとの滑り台のシーンはテイク重ねましたね!すごかったんですよ!

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伊藤監督 滑り台が全然滑らなくてね。

村上 監督、ボクの前でスベるってあまり言わないでください(笑)!

石原 村上さんは、そこにはいらっしゃらなかったんですよね(笑)。でも、あのテイクの違いは何だったんですか?

伊藤監督 要するに滑らなかったんです。景気良く、躍動的に滑ってほしかったなと。

石原 そのテイクを重ねたシーンをぜひ見逃さずに「あ!コレか!」と思いながら観てほしいと思います!

― 小柳さんも何か思い出のシーンはありますか?

小柳 僕は牛乳を飲むシーンがあるのですが、何テイクくらいやったのかな?ずっと一気していて、最終的に牛乳を4リットルくらい飲みました(笑)。

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阿部 友くんは「自分はちゃんと牛乳飲まないと分からない」と言ってテストの時から本気だったので、テスト4回くらいやって、そのあと7、8テイクやって、本番で腹壊して顔が青ざめてました(笑)。

小柳 ひとりだけグロッキーになっていました(苦笑)。

― だんだんテイク自慢になってきましたが(笑)、能年さんも思い出に残っているシーンはありますか?

能年 まひろという子は結構どーんとしていて色々言っちゃう子で"阿部さんにこんなこと言っちゃっていいのだろうか・・・" と怖くなったりしていました。

MC 一瞬 「阿部さんだ」 と思ってしまうんですかね(笑)。

能年 はい・・。かなり不安で「あぁ、コワ~イ、コワ~イ」と思いながらやっていました。

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MC 阿部さんはそれを感じていらっしゃいましたか?

阿部 いえ、全然(笑)!堂々としていましたよ。本読みの時から既にね。監督が相当鍛えていたみたいですけど。

石原 能年ちゃんは、テイクを重ねても本当に顔色1つ変えないんですよ!

阿部 うん。堂々としてる。

石原 それがスゴイですよね。私は"今、私の何がいけなかったんだろう"と落ち込む一方になりそうな感じなのですが、本当にカラッと、スーッと、そのままの状態で何度も重ねていって、多分それでどんどん良くなっていくということなんだと思うので、監督はそれを見破って何度もテイクを重ねていたのかもしれないのですが、ずーーーっと変わらずに、本当にスゴイですよ!

村上 能年さんとボクが、ちょっと似てるところがあったんですよ。(登壇者、お客様爆笑)それは、怒られても意外と落ち込まずに、ふつうにお昼ゴハンを美味しそうに食べてまして(笑)。

能年 落ち込んでいても・・・ゴハンは美味しいですよね!

村上 美味しいですよね!

― この5人の雰囲気を一番間近で感じて、堪能されていたのが監督だと思いますが、振り返っていかがですか?

伊藤監督 "何の予備知識もなく、時間が余ったからフラ~っと映画館に入ったら面白い映画だった"というのが映画との一番良い出会い方だと思うんですよね。と言いながら、宣伝で"衝撃のラストが"とか"どんでん返しが"とかメチャメチャ煽っているので矛盾したことを言うのですが(笑)、ご覧になる前に一旦全てを忘れて、意識せずに観ていただけたら嬉しいなと。一番大事なのは、この5人の作り出す、奇妙でもあるのですが心地良い時間、空気。それが一番大切な映画ですので、まずは先入観なしにこの登場人物5人と同じような時間、同じような空気を味わっていただければ嬉しいなと思います。

― ところで"カラス"と"親指"って中々結びつかないと思うのですが、"カラス"とは?

阿部 "カラス"ってプロの詐欺師ですよね?

伊藤監督 そうですね。そういった裏社会のプロフェッショナル、玄人をさすみたいですね。

MC "親指"とは?これも劇中に出てくるんですよね?

村上 ま、親指だけが出てくるワケじゃないんですけどね(笑)。昔から親指をお父さん指とか、その他をお母さん指、お兄さん指、お姉さん指、赤ちゃん指とか言いますよね?それで、昨日突き指したという方以外、これから一緒にやっていただきたいんですけど(笑)、お父さん指と赤ちゃん指は引っ付きますよね?その他の指も。でも、お母さん指と赤ちゃん指って意外と引っ付きにくくないですか?それをお父さん指をそえてやっていただくと、意外とやりやすくないですか?

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伊藤監督 これ、ついちゃう人もいるんですけど(笑)、つきにくいということです。要するに、この5人が1つの家族のようだという象徴の話ですね。

(ここで一旦マスコミ向けのフォトセッションが行われ、持ちネタの「ドゥーン」を披露した村上さんに「他にももっと何か面白いことを!」と無茶振りする報道陣たち。。お笑いの場と違って緊張して困る村上さんにここで助け舟を出したのは、なんと客席のお客様!「ショージさーん、どーいうこと?」「しょーゆーこと!」これにはキャストの皆さんも「素晴らしい!」と大喝采。お客様のナイスフォローでした!)

― 最後に一言ずつお願いします。

阿部 この映画は、監督がリサーチしたところ満足度が近年まれなほど高かったんですよね?

伊藤監督 一般のお客さまに、試写後に"どれだけ満足したか"と"人にオススメしたいか"をお聞きしたんです。

阿部 僕は映画の内容を知っているので純粋には観られないのですが、お客さまには純粋にこの映画を観ていただき、どっぷり漬かっていただきたいと思います。最後におもしろい展開になっていますので、きっと満足していただけると思います。この映画を楽しんでいただくと同時に、応援をしていただけたらと思います。よろしくお願いします。

能年 本当に・・・・・・・・・・・・。

(客席から「ガンバレ!」の温かな声援。と直後に、村上さんではなく阿部さんがズッコケ、緊張をほぐします。場内は大爆笑。さすがの"輪"ですね)

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能年 撮影に入った時は本当に緊張していたんですけど、進んでいくうちに家族を作っていくのが心地良くなってきて、そういう温かい映画でもあると思うので、どうぞ楽しんでいってください。

小柳 これから観ていただくと、多分別人が出ていると思います(笑)。この役のために10キロ太ったりと色々役作りをさせてもらったのですが、原作がすごく好きで、道尾さんのファンになってしまって、この映画に出演できたことに本当に感謝しています。そして今日初日に、お足元の悪い中みなさんに集まっていただきまして、ありがとうございます。楽しんでいってください。

石原 やひろというキャラクターは、すごく遊べました。たくさんカットされちゃったところもあるんですけど(笑)、こんなに楽しいキャラクターを演じられてすごくありがたいなと思いますし、思い出に残る作品になりました。映画が公開されるとキャストの皆さんにお会いする機会がこれからなくなってしまうのがすごく寂しいのですが、私も個人的に映画館に観に行こうと思っています。それくらいとても素敵で好きな作品です。皆さんにも愛していただけて、薦めていただけたら嬉しいです。今日はありがとうございました。

村上 この『カラスの親指』で本格的な映画に初めて出させていただきまして、これをバネにもうちょっとジャンプ力をつけて、どんどん上にあがっていきたいなと思います。映画の楽しさを知りまして、これで芸能界引退してもいいなという部分もあります。監督ならびにスタッフ、キャストの方、ありがとうございました。そして今日観に来てくださった皆さんには、楽しんで帰っていただきたいと思います。今日は本当にありがとうございました。

伊藤監督 映画を観終わった後、ご興味があればパンフレットを買っていただければと思います。と言っても、これは宣伝しているわけではなく、観終わった後だったらお話したいと思っていることがパンフレットに載っているので、攻略本のようなものだと思ってください。一緒に観た方と色々とお話をすると思うのですが、その話をきっともっと面白くしてくれるようなパンフレットになっていると思いますので、よかったらぜひ読んでみてください。本日はありがとうございました。

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『カラスの親指』
衝撃のラストには、衝撃のウラがある。


★2012年11月23日(金・祝) 全国ロードショー★
監督:伊藤匡史
出演:阿部寛 村上ショージ 石原さとみ 能年玲奈 小柳友


公式HPはコチラ


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