イベントレポート

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★がんばれ東北★オール青森ロケ 『津軽百年食堂』 初日舞台挨拶が行われました!
2011年04月02日(土曜日)

青森県を舞台にした森沢明夫さんの同名小説が原作の映画 『津軽百年食堂』 が、4月2日(土)、公開初日を迎えました。

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本作は、家族との絆、日本の伝統を引き継いでいく心、周りの人々との触れ合いという私たちが忘れてはならない大切なエッセンスがぎゅっと詰まった心温まる物語で、弘前市はじめ、八戸市、黒石市など青森県で全ての撮影を行い、延べ600人を超える地元エキストラ、スタッフ、関係各所による青森県全面協力のもと完成した映画です。ロケ地の一部は、本作に収められた映像が最後の姿となるなど、この度の地震の被害が及びました。撮影中、地元の方々と交流を深めた出演者一同この状況に心を痛めており、舞台挨拶前には、登壇者の申し出により、チャリティ募金が行われました。

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初日舞台挨拶に登壇したのは、オリエンタルラジオの藤森慎吾さんと中田敦彦さん、福田沙紀さん、ちすんさん、早織さん、前田倫佑さん、永岡佑さん、春日井静奈さん、大森一樹監督、そして原作者・森沢明夫さんの総勢10名。

まずは、登壇者を代表して藤森さんから一言ご挨拶頂きました。

藤森 大勢のお客様にお集まり頂き、誠に感謝しております。素敵な映画になっておりますので、ぜひ最後までお楽しみ下さい。よろしくお願いします!

― 本作は家族や人との絆が描かれた作品ですが、藤森さんはどのような時に絆を感じられますか?

藤森 この映画を通して、共演者の皆さんやスタッフの皆さんと本当に良いチームとして最後まで撮影出来たことが、すごく楽しくて良い思い出になりました。撮影を終えてプライベートでも弘前に遊びに行ったほど思いの強い映画になりましたし、皆と食事に行って思い出話に花を咲かせたりしていますが・・監督はあまり乗り気ではない感じで1回しかご一緒していないので、これからより監督とも絆を深めて行きたいですね。

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― 中田さんは、明治時代に生きた男という役柄でしたね。

中田 そうなんですよ。相方が四代目で、その先祖役をやらせて頂きました(笑)。明治時代の役柄は大変なのではないかとよく聞かれたのですが、非常にやりやすかったですね。監督に一番褒められたのが 「顔が、明治顔である」 と。昭和な顔の人ってよくいますが、「あ、そうなんだ。ボク明治の顔の人だったんだ」って(笑)。

藤森 すごい才能!

中田 そう。相方も絶賛してくれたんですよ。「今日観たけど良かったよ~。あっちゃん一番明治があってるよ」って。

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藤森 演技しなくても、いいんだもん。

中田 そんなふうに言って頂きましてね。非常に楽しく仕上がっていますので、楽しんで下さい。

― 福田さんは現代の役柄ということで、藤森さんとの共演はいかがでしたか?

藤森 これ気になりますっ。

中田 下馬評は「不愉快」って。(お客様爆笑)

藤森 ちゃんと聞いてみなきゃ分からないって!

福田 (笑)すごく優しくて、そしてお芝居に対してもすごく真面目に取り組んでいらっしゃって、スケジュールが忙しくて大変な中なのに、ほとんどセリフも間違わず、NGもなくて、しかも津軽弁じゃないですか・・・(藤森さんの熱い視線を感じ)なんですか?

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藤森 すごく気分がいいので、どんどん言って下さい♪

福田 津軽弁で、イントネーションも大変なのにあまりNGもなく、すごい集中力でお芝居をされていたので素晴らしい姿勢だなと思ったんです。・・・が、

藤森 アレッ?!

福田 その後、テレビで拝見するとすごいチャラくて・・・。(藤森さん、お客様大爆笑) 私、それまでチャラいキャラクターでやっていらっしゃるというのを全然知らなくて。

藤森 「チャラいキャラクターでやっている」ということじゃないんだけど・・・ね(笑)。

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福田 すごくビックリしましたね。私は、とても真面目に取り組んでいらっしゃる姿勢というのがはじめの印象で、後でチャラいというのを知ったので意外でした。でも、そのギャップにファンの方はまた惚れ惚れされるのではないかなと思いました。

藤森 ありがとうございます(照)。

中田 素晴らしいコメント頂きましたね。裏でボクが福田さんから聞いた悪口とは全然・・

藤森 悪口言ってたの?!そんなことないですよね??

福田 私は(藤森さんの)良いところしかみていなので・・

藤森 あれがボクの姿ですっ!

中田 ボクは悪いところ8年みてきました。(お客様爆笑)

藤森 絶対言うなよ(笑)。

― オリエンタルラジオのおふたりは映画初主演ですが、監督からご覧になってお二方の演技はいかがでしたか?

大森監督 随分長く映画をやってきたので、気が付いたら主演の皆さんと30歳以上も年が離れていて、何だか声をかけるのが恥ずかしいというか、若い人の輪に入れず、その分客観的に俳優さんの芝居をみられるようになりました。(おふたりは)とても素直で、初めてとは思えないくらい上手かったよね?

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福田 はい。

大森監督 演技指導というほどのこともせずにパパッとやって頂いて、ササッと終わりましたね。(登壇者・お客様笑)

中田 「ササッと終わりました」は語弊がありますよ(笑)。

藤森 思い入れがないみたいな(笑)。

大森監督 実に、うまかったです。

藤森・中田 ありがとうございます。

― ここからは、今回の青森ロケで印象に残ったことなどをお聞かせ頂ければと思います。

早織 撮影の合間に、八戸の蕪嶋(かぶしま)神社というところに連れて行ってもらったのですが、そこはウミネコが住んでいる島で、その神社を参拝したのが思い出に残っています。

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前田 八戸をひとりで散策しながらたくさん並んでいる屋台に入ったら、隣にいた知らないおじさんが急に「君、いいねぇ」と言って、立派なジッポライターをくれまして。「悪いですよ」と断ったのですが、「あげたいんだ。じゃぁ、君のその100円ライターをくれ」と言われて交換したんです。でも、そのおじさんが先にお店を出たのですが、席をみたら100円ライターが落ちてました(笑)。僕もその後タバコをやめてしまったので、おじさんに会わせる顔もないのですが(笑)。

中田 それは(前田さんが)どこかで「君、いいねぇ」と言って、そのジッポを誰かに渡してほしいですよね。

藤森 それが、また誰かに受け継がれてね。

中田 そう。どんどんジッポが受け継がれていく・・という映画をまた監督に撮ってもらいたいですよね。(お客様爆笑)

藤森 「ジッポ百年物語」をよろしくお願いします(笑)。

春日井 私は青森出身なのですが、地元の私でさえ知らなかった場所や食べ物がありました。お世話になった滞在場所の女将さんにホヤという海産物のさばき方を習って、皆で「おいしい、おいしい」と食べたのが楽しかったです。

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永岡 撮影の合間にたくさん色々なところへ行かせて頂いて、人もすごく温かく、空気もすごくきれいで大好きな街です。僕は息子がいる役なのですが、息子役を演じた弘前の小学生の子から、撮影が終わっても「父ちゃんへ」という手紙が届くので、それを読むと泣きそうになります。

藤森 ボクも手紙もらいました。

中田 それには「父ちゃんへ」って書いてあるの?

藤森 それはないです・・

永岡 僕には、「将来は東京に来て芸人になりたいんだ」と書いていて、藤森くんには「役者になりたい」と、それぞれ違う夢を語っています(笑)。

藤森 世渡り上手だね(笑)。

ちすん 美味しいカレー屋さんがあり、結構な頻度でそこへ行ったり、ホテルでおばちゃんが作ってくれた青森の名産物を食べながら皆でワイワイ騒いで、寝不足のまま撮影という日もあったのですが、そうやって仲良くプライベートでもお話することが出来たので、そのような仲の良い空気感がこの映画にたっぷり出ていて良かったなと思っています。

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― そして、原作者の森沢さん。このように映画化されたお気持ちはいかがでしょうか?

森沢 感無量という感じです。原作と違う部分が結構あったのですが、監督がとても良い感じに原作と変えて良い映画にして下さり、観終わった時に原作者の僕までほっこりした気持ちになったので、皆さんもぜひ楽しんで頂けたらなと思います。

― 最後に、この度被災された地域の皆さまに、藤森さん、福田さん、大森監督からエールを頂きたいと思います。

藤森 撮影で行かせて頂いた場所がこの度の地震で被害に遭われたと聞き、非常にショックを受けました。撮影時には色々な方との触れ合いがあり、皆さんものすごく親しみをもって接してくれ、多くの笑顔を下さったお陰で、撮影期間中とても元気になりましたし、勇気をもらいました。また、宮城でもレギュラー番組をやらせて頂いていて、色々な方の応援に感謝しておりました。このような状況になった今こそ、僕らが恩返しする時だと思っています。この映画は、本当に温かい話で、人と人との絆を描いていますので、この映画で、一人でも多くの方を笑顔に出来たらいいなと思っております。

福田 この映画はオール青森ロケで、東京のシーンも青森で撮ったんですね。東京のシーンだとつい訛が出てしまって監督がなおしたりしながら和気藹々と撮影したのですが、本当に地元の方の協力なしでは成立しなかった映画だと思います。そして、この映画には日本の原風景というか、皆さんの心の中にあるあったかい日本の風景というものが随所に入っています。そういう景色をみながら、今頑張っている東北の皆さんへ、私たちが少しでも協力出来ることはないかと思って頂けたらと思いますし、私も日々考えています。私は地震の前日に監督と八戸に行き、その時も温かく迎えて頂きました。皆さんのことが心配でも、テレビでしか地震の情報を得られず、どうにも出来ないもどかしい気持ちでいっぱいになったのですが、この映画が公開され、たくさんの方に観てもらうことによって東北の皆さんにも元気が伝わるのではないかと思うので、ぜひご家族、友達、恋人など皆さんで観てもらえたらいいなと思います。募金して下さった方々、お越し下さった方々、本当にありがとうございます。

大森監督 劇中に出てくる八戸の海岸線が津波の被害にあいました。また、地震の影響で生活がご不便な中、たくさんの方にご来場頂き、こんなにもたくさんの出演者が集まって下さった舞台挨拶は僕も初めてで、これは私にとってかけがえのないことです。私事になりますが、16年前、神戸で撮影した映画の公開初日4日前に阪神・淡路大震災で被災し、初日舞台挨拶を東京でやるはずだったのですが、出演者全員揃っているのに僕だけ避難所と自宅を行き来していて行くことが出来ませんでした。16年を経て、その時欠席した初日舞台挨拶を叶えることが出来、感無量です。3月11日の地震の後、予定通り初日を迎えられるか、公開されるか、心配していたのですが、このように初日を迎えられて、予定通り全国で上映されます。映画がこの災害に対して何か出来るというものではございませんが、全国で公開されるからには、観て頂いた方に一時のささやかな安らぎが与えられますように願っております。

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舞台挨拶後、藤森さん、中田さん、福田さんによる囲み取材が行われ、それぞれ被災地の皆さまへの気持ちを改めてお話して頂きました。

藤森 青森の映画の撮影でも、宮城のテレビでも、すごい数の方々との触れ合いがあって、助けられてきた恩返しをする時だと思っているので、出来ることは全部やりたい気持ちです。僕たちのツイッターに「元気を下さい」という声も頂いていまして、一日も早く笑顔になってほしいと思っています。

中田 映画には青森のすごくきれいな風景が映っていますので、それを観て、早くこの風景を取り戻すんだという気持ちになってもらえたらと思います。僕たちに出来ることは多くないと思いますが、何か力になりたいんですね。被災地に足を運べるように、今スタッフさんと話し合っているところで、お世話になった方々や子供たちのところへ行きたいと思います。

福田 青森の他に、岩手と宮城にも映画の宣伝で行ったのですが、どこでも温かく迎えて頂きました。私は1日違いで東京で地震にあったのですが、東京でも今まで経験したことのないくらい大きな揺れを感じ、ましてや前日八戸にいたので、他人事とは思えない気持ちで、出来ることは協力したいと思っています。皆さんが少しずつでも元気になって、今までの日常を早く取り戻せたらと思います。

公開初日に出演者が行ったチャリティ募金および本作の収益金の一部は、ロケ地でもある被災地の一刻も早い復興をお祈りして、日本赤十字社に寄付させて頂きます。

全国の多くの皆さまに、青森の美しい風景と心温まるストーリーを劇場でご覧頂ければ幸いです。


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©2011「津軽百年食堂」製作委員会

『津軽百年食堂』

★4月2日(土)全国順次ロードショー!★

初代から四代目へ――
受け継がれてゆく日本人の心と味。


原 作 : 森沢明夫「津軽百年食堂」(小学館刊)
監督・脚本 : 大森一樹
出 演 : 藤森慎吾 中田敦彦 福田沙紀 
    ちすん 藤吉久美子 大杉漣 かとうかず子 野村宏伸 手塚理美 伊武雅刀

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