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主要キャストが勢揃い!『冷たい熱帯魚』 初日舞台挨拶が行われました!
2011年01月29日(土曜日)

ヴェネチア国際映画祭、トロント映画祭など多くの海外映画祭で上映され、早くもヨーロッパをはじめ世界10カ国で公開が決定している、鬼才・園子温監督の最高傑作にして2011年最大の問題作として注目の映画 『冷たい熱帯魚』 が、1月29日(土)、ついに公開初日を迎えました!

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舞台挨拶会場となったテアトル新宿では、朝一番の回から超満員。立ち見がでるほどの大盛況の中、園子温監督、吹越満さん、でんでんさん、黒沢あすかさん、神楽坂恵さん、梶原ひかりさん、渡辺哲さんと、監督・主要キャストが勢揃いする豪華な舞台挨拶が行われました。

― まずは一言ずつご挨拶をお願いします。

吹越 初日にご来場頂き、ありがとうございます。今日僕がどういう状態であろうと映画の出来は変わらないのですが、ものすごく緊張しています。「今日ここに来られて良かったな。役者を続けていて良かったな」 と思います。本当にありがとうございました。

でんでん よう、みんなぁ~。ハッピーかい?(決まり文句に、お客様爆笑&拍手)極悪非道の村田を演じた、でんでんです。こんなにたくさんの皆さんに観に来て頂き、ありがとうございました。この映画は3回観ると一番面白いらしいですから、あと2回ほど観に来て下さい!どーもーっ!

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◆「ハッピーか~い?」と、でんでんさん

黒沢 皆さん、いかがでしたでしょうか?私はでんでんさんと夫婦役をやらせて頂き 「ほらっ、もっと声出して~!!!」 と叫んでおりました(セリフを生で聴けて、お客様から大拍手)。ありがとうございます(笑)。本作に出演したことで、女優復帰を真剣に考える機会を与えて頂きました。そして、皆さんと本当に充実した時間を過ごさせて頂きました。『冷たい熱帯魚』 の上映期間を一日でも長く延ばせたらと思っております。皆様のお力に掛かっておりますので、よろしくお願いいたします。

神楽坂 今日はお越し頂き、ありがとうございます。私はこの作品と出会えて、演技ももちろんですが、人間的にもとても成長出来ました。本当に生涯忘れられない作品になりました。今日はこの場に立たせて頂いて、とても嬉しく思っています。

梶原 今日のことを考えると、昨日の夜はあまりよく眠れませんでした。より多くの方が、『冷たい熱帯魚』 中毒にかかってくれたらいいなと思っています。今日はありがとうございました。

渡辺 今日はどうもありがとうございました。このような良い映画に参加させて頂いて、本当に嬉しいです。皆さんもぜひ「この映画おもろいよ~」と周りの方にお伝え下さい。よろしくお願いします。

園監督 初日にこんなにたくさんの方々に集まって頂き、本当に感謝しております。ありがとうございます。何回も初日を迎えてはいるはずなのに、僕も緊張しまして、昨日はほとんど眠れなかったのですが、こうやって初日を迎えて本当にものすごく感極まっております。本当にありがとうございました。

― 本作は、非常に衝撃度の高い作品でR18指定ですが、撮影現場はとても和気藹々と楽しかったとお聞きしましたが、吹越さんいかがでしたか?

吹越 人というのは、きっとどこかでバランスをとろうとする、ちゃんとした本能をもっているのでしょうね。内容が酷ければ酷いほど、みんな顔がだんだんニコニコしてくる感じでした(笑)。そう言いつつ、梶原さんは車に叩きつけられて鼻血出してますからね。

梶原 痛かった・・・。

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吹越 痛かったよねぇ。それから神楽坂さんも首筋に青あざが!笑ったね~、あれは!

神楽坂 笑った(笑)???

MC 生傷の耐えない現場だったんですね・・。

― そして、『羊たちの沈黙』 のハンニバル・レクターや 『ダークナイト』 のジョーカーなどの悪役にひけをとらない新たなジャパニーズモンスター・村田が誕生したのではないかと思いますが、これほどまでの悪役を演じられていかがでしたか?

でんでん 気持ち良かったですね。ただ吹越さんと殴りっこのシーンで僕は2回ほどイイの頂いちゃって、本当におちそうになって大変だったんですけどね(笑)。もう、しばらくは普通のやさしい八百屋のおじさん役でいいかな(キャスト・お客様爆笑)。でも、村田役をやっていると、しばらくの間何をやっても許されるんじゃないかという錯覚に陥ってましたね。いやぁ、楽しい役でした!監督、どうもありがとうございました。悪人役をもらってお礼を言ってるのも珍しいですけど(笑)。

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― 体当たりの演技や露出もされている黒沢さんは、本作のインタビューで女優の集大成ということも仰っていましたが、改めて今日をどのような気持ちで迎えられましたか?

黒沢 30代を本当に無駄なく駆け抜けることが出来たんだなぁと思っております。私は家庭と育児を一番に考えて仕事をしていましたので、辞めるつもりはないのですが、カメラの前に立つ、そして監督からのご指導を受けるということに、だんだん心が弱くなっていて、打ち勝てない自分がいたんですね。ですから、今までずっと続けてきた女優業のカンを取り戻すには、少し苦労がいるのかなと思っていました。しかし、年末のお稽古でマンツーマンで言葉をかけて下さり、ご指導して頂いたので、本番の時には、私の中ではあまり不自由をかけることなく取り組めたのではないかと思っております。

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― そして神楽坂さんと梶原さんには、園監督の地獄の猛特訓と呼ばれているリハーサルに関して伺いたいのですが。

神楽坂 そうですね。地獄です(笑)。すごく追い込まれるというか「今までどんな生き方してきたんだ!」みたいなことを言われまして、すごく泣きました。ですが、そうやって追い込まれることによって私の色々な部分を引き出して頂いたと思っています。私は、負けず嫌いなので、そこをすごく見抜かれているなと思いました。

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梶原 私も、泣きました。「こんなんじゃ現場連れてけねーぞっ!」みたいなことを言われてすごくショックを受けて。でも逆にそれがすごく良かったというか「負けないぞ!」という気持ちが出てきて、何とか無事に撮影も終え、鼻血も出して、この舞台に立ててスピーチ出来ることが、本当に嬉しいです。

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― 数々の作品にご出演されている渡辺さんですが、園監督とは本作が初めてのお仕事だったそうで、園監督とのお仕事はいかがでしたか?

渡辺 さっき吹越さんも仰っていましたが、とにかく現場が楽しいんですよね。やっていることはものすごく残酷なことをやっていますが、とにかく色々な発想が現場で出てくるので、「頭の中をかち割って中をのぞいてみたいな」 と本当によく思いましたね。すごく面白い監督で、ビックリしました。

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― ところで、吹越さんは、監督が本作の打ち合わせ中に偶然喫茶店で出くわし、出演をオファーされたというお話は本当ですか?

吹越 そうです。撮影はちょうど1年前の去年の1月で、クランクインがたしか1月7日でした。その前に年末からちょっとリハーサルをやったのですが、そのちょっと前というか2ヶ月くらい前でしたかね。「来年1月あいてる~?」と園さんに言われて、「ああ、空いてますよ~。はーい」と言いました。たぶん2、3日現場に行くくらいの分量の役だろうと思っていて・・

MC 主役と思っていらっしゃらなかった?!

吹越 もちろん。そんなことはあり得ないので・・

園監督 本当に、店でキャスティングのミーティングをしている最中だったんですよ。誰にしようかな~と思っているところに入ってきたので、これは運命だろうと。

吹越 もうやるしかないですよね。断る理由がない(笑)。台本を読んで、内容も内容ですし「んん?ええ??」と思いましたが、あのような出会いでしたから 「やるしかないか」 という感じでしたね。

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◆社本家の皆さん

MC 社本というショッキングな役柄をぜひやりたいと思わせた“何か”は、何だったのでしょう?

吹越 やはり今までやってきた役柄と、まるっきり違うものだったということが大きいですね。あとは、園さんの作品はこれが3本目なのですが、やはりもう1回園さんとやりたいという思いもありました。

MC まさに運命の1本。忘れられない1本になったという感じでしょうか?

吹越 そうですね。

― そして、昨年撮影中にお誕生日を迎えられ、さらに公開が誕生月となったでんでんさんですが、2年続けて誕生月に同じ作品で関わるとは、感慨深いのではないでしょうか?

でんでん そうですね。去年還暦を迎えて60歳。今年が61歳で、60代になってとっても素敵な作品に出会え、すごく幸せ者だと思っています。去年は真夜中の寒い撮影を終え、旅館に帰って寝ようかな~と思ったら、ケーキを持ってきて頂いて、生涯忘れられない誕生パーティになりましたね。パーティってほどでもないか(笑)。

― 本作は、キャストの皆さんの熱演、怪演ぶりがマスコミ試写でも大絶賛されていますが、この役はこの方にというような、本作ならではのお話はありますか?

園監督 このキャストでなければ、この映画は成立しなかったと思います。どの人も、「他の人では絶対にムリ!」 という、ものすごい確固たる素晴らしいキャスティングでこの映画を迎えることが出来たというのが、この映画の成功の秘訣だったと思います。だから、キャスティングが決まったところで、90%くらいは勝利していると思っていました。

MC 成功を確信されたということですね!日本映画は大作や原作ものが非常に多い中、園監督はオリジナル脚本に拘っていらっしゃり、企画から今日まで1年が経ちましたが、初日を迎えてのお気持ちを改めてお聞かせ下さい。

園監督 他の映画に行かず、今日こちらに来て頂いたたくさんのお客様に大変感謝しております。あの・・アタリくじは、こっちですから(笑)。

ここで、今月1月23日に61歳の誕生日を迎えられたでんでんさんに、妻・愛子役を演じられた黒沢あすかさんより、お誕生日の花束を贈呈。客席のお客様も大きな拍手で一緒にお誕生日をお祝いしました。

でんでん どーも、どーも。ありがとうございます!こんなにたくさんの皆さまにお祝いして頂いて、どうもありがとうございます!ひと回り先輩だと、ジャイアント馬場さんが同じ1月23日が誕生日です。どうでもいいんですけどね(笑)。

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この舞台挨拶は1回目の上映終了後でしたが、次の回も既に立ち見との張り紙が出ており、日本映画界を激震させる2011年最大の問題作 『冷たい熱帯魚』 が、素晴らしいスタートを切りました!

この冬、猛毒エンターテイメント 『冷たい熱帯魚』 が、日本中に猛威をふるいます!


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(C)NIKKATSU

ヴェネチアが沸いた!
園子温、最高傑作にして金字塔的作品誕生!

『冷たい熱帯魚』 [R18+] 

★2011年1月29日(土)テアトル新宿ほか全国順次ロードショー!★
★大ヒット上映中★

監 督 : 園子温
脚 本 : 園子温 高橋ヨシキ
出 演 : 吹越満 でんでん 黒沢あすか 神楽坂恵 梶原ひかり 渡辺哲


★その他の日活ラインナップもご期待下さい★

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