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『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』 初日舞台挨拶
2010年06月12日(土曜日)

若者の孤独や苛立ち、希望や絶望を描き、観る者の感情を揺さぶる青春映画 『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』 が、6月12日(土)に初日を迎えました!キャストに内緒のサプライズゲストも登場した新宿ピカデリーでの初日舞台挨拶の模様をお伝えします。

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満席の会場に、 松田翔太さん、高良健吾さん、安藤サクラさん、新井浩文さん、大森立嗣監督の5人が姿を現すと、場内は大きな拍手と歓声に包まれました。本作の撮影をしていたのが昨年の6月ということで、大森監督は 「やっとこの日を迎えることが出来ました。1年が経ち初日を迎え、ここからはお客様に育てていって頂ければと思います。」 と、感無量の様子。そして、キャストの皆さんは 「初日に映画館に来て下さってありがとうございます。楽しんでいって下さい」 と、ご挨拶されました。

― 撮影されてから1年ということですが、改めてどんなお気持ちで過ごされましたか?

大森監督 ヘンな気持ちになることもなく、素直な気持ちをもって初日まで来られました。何と言うか・・本作は結構ハードな部分があるのですが、そこを嫌がらずに観て欲しいなと思います。優しい目で役者たちを見守ってほしいですね。

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◆大森立嗣監督

― 監督からハードな面もあるとのお話がありましたが、松田さんいかがですか?

松田 上映前なのであまりお話できず、観て頂かないと分からないとは思うのですが、ケンタというキャラクターだけのお話でもないですし、何かをしたという単純な映画でもないので、「僕ら3人が思いを熱くして旅をする様」 というのを観て感じて頂けたらなと思います。

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◆松田翔太さん 

― さて、高良さん。今日の移動のバス中でも、ケンタとジュンの関係性が垣間見れたような感じがしましたが?

高良 翔太くんとの出会いがこの作品だったので、もしかしたらそういう部分もあるのかもしれませんが、今は普通に翔太くんと健吾という関係だと思います。この映画は、どういうふうに観て欲しいかということを超えて、観てもらえば必ず何かを感じてもらえると思いますので、それを大事にしてほしいです。

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◆高良健吾さん

― カヨちゃんからは、ケンタとジュンの関係性や現場の雰囲気はいかがでしたか?

安藤 2人は羨ましいほど素敵な関係でした。そこに一緒にいられてすごく幸せでした。

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◆安藤サクラさん  

― 新井さんは、そんな3人とは距離をおく役柄でしたね?

新井 はい。3人がすごく良い空気を出していたので、それを邪魔しないように邪魔しないようにと隅っこでやっていました。

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◆新井浩文さん

― 先ほど本作をご覧になった方から広めていって欲しいというお話がありましたが、先日、プロデューサーを目指す青山学院大学の学生の皆さんが主催する本作の試写会があり、そこに松田さんと高良さんがサプライズで行かれたそうですね?

松田 サプライズというのはあまり大きなポイントではないんですが(笑)、その日僕らはふたりで会う約束をしていて、そうしたらたまたま試写会があると言うので、「行こう」 ということになりました。そこで学生の皆さんとお話できて、本当に楽しかったです。ナメてたと言ったらヘンですが、僕らと全く同じ感覚をもって、映画のことや映画界を考えていることが衝撃でした。

高良 自分と同年代の人が、どのようにこの映画を観たのかすごく興味がありました。自分よりも年下の人が多かったのですが、みんな大人に見えましたし、パワーがすごくて、楽しかったのですがすごく疲れました。エネルギーがすごいので、こちらも同じように応えなければ失礼ですし、翔太くんとふたりですごく熱くなりました。

松田 すごく言葉を選びましたね。

高良 適当なことは言えないし、もちろん適当なことを言うつもりもないのですが、ものすごくエネルギーを使って、良い意味ですごく疲れました。

MC そんなことがあったと伺いまして、その熱い思いをさらに伝えたいということで、手作りのフラッグをもって今日は青山学院大学総合文化政策学部の皆さんが駆けつけてくれました!

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◆「近くで見たい!」 と、近づいてコメントを読む監督

監督 「どん底からはいあがってみろ、あまえるな!」 いいですねぇ。伝わっている感じがして、すごく嬉しいです。ありがとうございます。

― では、代表の方からメッセージをお願いします。

学生さん 松田さん、高良さん、先日は学生試写会にお越し頂き、ありがとうございました。今日は、その時に学生の皆さんから集めたコメントや思いを届けたいと思い、フラッグにして持ってきました。私たちは1ヶ月程前にこの映画をみせて頂き、とても衝撃をうけました。個人的なことになりますが、大学に入学してから堂々と胸を張って語れる夢が見つからず悩んでいました。しかし、この映画の中でケンタやジュンの 「その先に何かがあるかもしれない」 と思い、壊して進み続けていく 「情熱」 や、カヨちゃんのジュンを包み込む 「強さ」 を目の当たりにして、「自分達もこのままではいられない」 と強く思いました。そこでこの思いを同年代のみんなと共有したく、学生試写会を企画しました。

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私たちの主な活動である学生映画応援サイト 「ハタチの告白」 や夜11時から行っているTwitter会議の様子は、「#kenta」 で皆さんにもみて頂くことができます。学生がこの作品を受けて動き始めた小さなプロジェクトですが、出演者のおふたりをはじめ本当にたくさんの方々に参加して頂き、嬉しく思っています。この活動や輪をこれからも広げていきたいと思っていますので、 「#kenta」 でこの作品の感想やそれぞれの思いをつぶやいて頂けたらと思います。そして監督やキャストの皆さまには、こういった作品を通じて、これからも私たちを刺激し続けて頂ければと思います。ありがとうございました。

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◆代表の学生さん2人からフラッグの贈呈

青山学院大学の学生の皆さんには、監督、キャスト、会場から大きな拍手が送られました。

― さて、今の学生さんからのお言葉を受けて、思うところがあったのではないでしょうか?

松田 今日もそうですが、当日も 「学校っていいな」 とすごく思いましたし、こういうことを題材にして、色々なことを話し合えることが羨ましいと思いました。それから、彼らとは観てくれる側と作った側という関係ですが、同じ映画をみて同じ気持ちになっているんだなというのが、嬉しかったです。

高良 今のコメントを聞いて、この映画は、決して 「負」 じゃないなと思います。観た人の感じ方やテンションで変わると思いますが、例え 「負」 に感じたとしても、「負」 から得るものもたくさんあると思います。なんか嬉しいですね。

― では、最後に一言ずつお願いします。

新井 今年は日本映画が豊作らしく、すごく良い映画がたくさんあります。この映画もそうですが、ぜひまた映画館に来て下さい。ありがとうございました。

安藤 私は、ぶち壊したいものがあります。たぶん、ずっとぶち壊したいものがあって、それをぶち壊せても、ぶち壊せなくても、私は愛を持って 「ぶち壊そう」 としながら、生きていくなと思いました。私はそう思ったので、皆さんが今日これを観てどんなことを思うのかが楽しみです。ありがとうございました。

高良 今日この日を迎えられて本当に幸せです。自分の中で思い入れのある作品ですし、この作品があったから、自分は色んなところへ飛べるようになりました。初日にこうして映画館に観に来てくれたことがとても嬉しいです。自分もぶち壊すものが色々あると思うし、それが何か分からなくなることもありますが、頑張ります。

松田 この映画を観て頂いて、僕が感じたことと同じような気持ちになってもらえると思うので、ぜひ共感したいと思います。

監督 初日の一番の回に足を運んで頂いて、本当に嬉しいです。皆さんの思いでこの映画をどんどん大きくして下さい。よろしくお願いします。

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いよいよ本日より公開となった 『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』。
厳しい時代の波にもまれ、苦しみ、苛立ち、孤独を感じ、悶々としている人も、そうでない人も、何かを 「ぶち壊し」 て、何かが見えるキッカケになるかもしれません。ぜひ、劇場でご覧下さい。

『ケンタとジュンとカヨちゃんの国』

★2010年6月12日(土)より 新宿ピカデリー、渋谷ユーロスペース、池袋テアトルダイヤほか にて絶賛公開中!★

戻る場所は、ない。
生まれたときから親もお金もなかった。
生き方も死に方も、誰も教えてくれなかった。

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(C)2010 「ケンタとジュンとカヨちゃんの国」 製作委員会


監督・脚本 : 大森立嗣
出演 : 松田翔太 高良健吾 安藤サクラ 

★その他の日活ラインナップもご期待下さい★

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