イベントレポート

<最新一覧へ戻る

『落語娘』プレミア試写会レポート
2008年07月31日(木曜日)

’7月30日(水)、『落語娘』(8月23日公開)の舞台挨拶付きプレミア試写会が椿山荘にて行われました。

rakugo_pure126.jpg

登壇されたのはミムラさん、津川雅彦さん、伊藤かずえさん、柳家喬太郎さん、永田俊也さん(原作者)、中原俊監督です。そして今回MCを務めていただいたのは林家ぼたんさんです。浴衣姿100人の観客が見守る中、登壇者も全員浴衣姿という、風情いっぱいの試写会となりました。公開を目の前に控え、心境などお伺いしました。



rakugo_pure105.jpg

林家ぼたん 主演を演じるにあたってどんな意気込みで臨まれましたか?

ミムラ 台本を拝見した時、素人の私でも落語の面白さが十分伝わってくる内容で、お引き受けして本当に楽しかったです。ただ実際撮影で落語をやる段階になって、主演という大役を任されたこともあり、とにかく緊張しっぱなしでした。今までにないくらいの集中力で臨んだのですが、完成したものを観て、大丈夫かなぁ、という心配が先にたってしまうくらい落語は難しく、またそれだけに魅了されるものがありました。

rakugo_pure114.jpg

林家ぼたん 落語家の役は初めてと伺いましたが?

津川雅彦 芸人の役はやっちゃならない、という家訓があるんです。役者というのは詐欺師みたいなものですから観ている人を騙さなければならない。でも芸の世界、特にこの落語のように何百年も続いているような歴史ある芸というのは、体に染み込んだものでしょう?簡単に真似できないんですよ。つまり騙せないんです。ということで一度はお断りしたんですが、その晩に『ロッキー・ザ・ファイナル』という映画を観たんです。60歳過ぎたロッキーが過去の栄光だけに頼って、それでも立ち向かっていくんですよ。何だか身につまされて、ポロポロ泣いちゃったんですが、その時「津川 ザ・ファイナル」かなと思ったんです。もう一度やってみようかなって。でも撮影はとにかく辛かったです。噺家の皆さんのしゃべり方のすばらしさをつくづく思い知りました。撮り終えた時が一番うれしかったです。心からホッとしました。

rakugo_pure124.jpg

林家ぼたん 映画の中の最大のクライマックスシーンを体験されていかがでしたか?

伊藤かずえ ラスト、禁断の噺の撮影は実際に満杯の観客がいる中で撮影が行われたのですが、ものすごい緊迫感があって、とにかく見ていてゾクゾクしました。それに何といっても津川さんの色気が前面に出ている作品なので、それも楽しみの一つだと思います(笑)。

rakugo_pure129.jpg

林家ぼたん 「緋扇長屋」(ひおうぎながや)をはじめ、落語の監修を務めて下さった柳家喬太郎さんお願いします。

柳家喬太郎 ミムラさんは稽古のしがいのある方でした。本当の弟子のつもりでやらせていただきましたが、面白いくらい、直したところが直ってくるんですね。津川さんに関しては大俳優で大先輩ですし、言うことないんですが、何とかあらを見つけてご指導させていただきました(笑)。座布団に座った姿が、これほど風格のある方は珍しく、こんな師匠に稽古をつけて欲しいと思いましたね。永田先生のお書きになった「緋扇長屋」も生意気ながら高座にかけられるよう少し手直しをさせていただきましたが、自分の勉強にもなりました。結局のところ、ご指導申し上げたようでいながら、私が指導された、とそんな感じでした。

rakugo_pure131.jpg

林家ぼたん ご自身の作品が映画化されたわけですが、ご覧になっていかがでしたか?

永田俊也 原作者冥利につきます。日本の映画界が持っている、情熱、心意気、底力がすべて込められていると感じました。原作者としてではなく、一人の映画ファンとして、この作品に出会えて本当によかったです。

rakugo_pure145.jpg

林家ぼたん ズバリ、見どころはどこでしょうか?

中原監督 末広亭の楽屋の様子など見てほしいですね。普段なかなか見る機会がないと思いますが、かなり精巧に作ってます。それからミムラさんの太鼓でしょうか。これもたくさん練習しました。落語が好きな人もそうでない人も共に楽しめる作品になっています。

rakugo_pure152.jpg



林家ぼたん ありがとうございました。さて、それでは最後に落語らしく、「なぞかけ」などいかがでしょうか?三々亭平佐師匠こと津川さんにお願いいたします。お題はもちろん「落語娘」です。

津川雅彦 「落語娘」とかけて
       「豪華客船の旅」ととく
       そのこころは・・・
       「公開(航海)が待ち遠しい」。

(会場は拍手喝さい 鳴り止まず)

rakugo_pure160.jpg

<ストーリー>
幼い頃から憧れの落語界に飛び込んだ香須美。“女”というハンデを背負い、日々奮闘する香須美だが、ある時師匠の平佐が突然、禁断の噺「緋扇長屋」に挑むと宣言したから周囲は大騒ぎ!長年封印されてきた幻の古典落語を平佐はどう演じるのか!?



『落語娘』

rakugo_main.jpg

8月23日(土)シネスイッチ銀座、シネ・リーブル池袋、新宿ミラノ3ほか全国ロードショー
原作:永田俊也「落語娘」(講談社刊)
監督:中原 俊
主演:ミムラ 津川雅彦 益岡徹 伊藤かずえ 春風亭昇太(特別出演) 他
脚本:江良 至
音楽:遠藤浩二
主題歌:「一途な星」 JiLL-Decoy association(PONY CANYON)
落語監修・指導:柳家喬太郎 隅田川馬石 柳家喬之助
特別協力:(社)落語協会 (社)落語芸術協会 (社)上方落語協会
制作:エクセレントフィルム
製作:ポニーキャニオン 日活 衛星劇場 テレビ東京 ポニーキャニオンエンタープライズ
©2008「落語娘」製作委員会

過去のイベントレポート

新着イベントレポート

PRESENT STAFF
INTERVIEW