日活110年記念 ブルーレイ＆DVDシリーズ 20セレクション

南国の孤島を舞台に、因習とエロスと近代化を描いた、世界的巨匠・今村昌平監督の175分に渡る超大作！４Kデジタル復元版でのブルーレイ化！出演は三國連太郎・嵐寛寿郎・河原崎長一郎・北村和夫他。

【特典】
●ピクチャーディスク仕様
●修復レポート
※デザイン・特典及び仕様はすべて予定です。発売時には予告無く変更になっていることがあります。ご了承ください。

今日もまた大樹の下で、足の不自由な里徳里が蛇皮線を弾きながら、クラゲ島の剣世記を語っていた。南海の孤島であるこの島は、今から二十余年前、四昼夜にわたる暴風に襲われ津波にみまわれた。台風が過ぎると島人たちは、根吉の作っている神田に真赤な巨岩が屹立しているのを発見した。神への畏敬と深い信仰を持つ島人たちは、この凶事の原因を詮議した。兵隊から帰ってきた根吉の乱行が神の怒りに触れたということになった。根吉と彼の妹・ウマの関係が怪しいという噂が広まった。区長の竜立元は、根吉を鎖でつなぎ、穴を掘って巨岩の始末をするよう命じた。その日から根吉は二〇余年間穴を掘り続け、ウマは竜の囲い者になった。根吉の息子・亀太郎は若者たちから疎外された。東京から製糖会社の技師・刈谷が水利工事の下調査に訪れた。文明に憧れる亀太郎は、叔母のウマから製糖工場長をつとめる亀に頼んでもらい刈谷の助手になった。二人は水源の調査をしたが島人たちの妨害を受け、水源発見への情熱を喪失していった。刈谷は、ある日亀太郎の妹で知的障害者の娘のトリ子を抱いた。トリ子の魅力に憑かれた刈谷は、根吉の穴掘りを手伝いクラゲ島に骨を埋めようと決意する。だが、会社からの帰京命令と竜の説得で島を去った。根吉は穴を掘り続け、巨岩を埋め終る日も間近に迫って来た。