日活110年記念 ブルーレイ&DVDシリーズ 20セレクション

キューポラのある街
ブルーレイ
きゅーぽらのあるまち

名匠・浦山桐郎監督のデビュー作にして、ブルーリボン賞作品賞受賞、日本映画史に輝く名作!吉永小百合が演技開眼、ブルーリボン賞主演女優賞を受賞した記念碑。初ブルーレイ化!

【特典】
●ピクチャーディスク仕様
※デザイン・特典及び仕様はすべて予定です。発売時には予告無く変更になっていることがあります。ご了承ください。

鋳物の町、埼玉県川口市。この町では銑鉄溶解炉キューポラが林立し、職人たちとその家族が日々厳しい生活を送っていた。中学生ジュンの父・石黒辰五郎はそんな職人の一人で、怪我をした足をひきずりながらも松永工場に勤めていた。五・六人の職工しかおらず、今年二十歳の塚本克巳を除いては中老の職工ばかりだった。工場が丸三という大工場に買収され、辰五郎達はクビになってしまった。辰五郎の家は妻のトミ、長女のジュン、長男のタカユキ、次男のテツハルの五人で長屋に住んでいた。辰五郎がクビになった夜、トミはと小病院の一室で男児を生んだが辰五郎はやけ酒を飲み歩いて病院へは顔も出さなかった。退職の涙金も出ず辰五郎の家は苦しくなった。タカユキが家をとびだしサンキチのところへ逃げ込んだ。辰五郎はタカユキがサンキチとつきあうのを喜ばなかった。サンキチの父親は朝鮮人だった。克巳が辰五郎の退職金のことでかけあって来ると、「職人がアカの世話になっちゃあ」といって皆を唖然とさせた。しかしタカユキが鳩のヒナのことで開田組のチンピラにインネンをつけられたことを知ったジュンは、敢然とチンピラのもとへ乗り込んでタカユキを救った。貧しく厳しい生活の中でも、ジュンたち姉弟の心の中にはひたむきに、未来への灯があかあかとともっていた。

1962 日活株式会社