原作/山本周五郎
映画イメージ1903年6月22日、山梨県生まれ。横浜市の西前小学校卒業後、東京木挽町の山本周五郎商店に徒弟として住み込む。関東大震災で一時関西へ逃れる。1926年4月「須磨寺附近」が文藝春秋に掲載され、文壇出世作となったが、この作品は関西時代の体験に基づいている。「日本婦道記」が1943年上期の直木賞に推されたが、受賞を固辞。1958年、「樅ノ木は残った」を完成。以後、「赤ひげ診療譚」(58)、「青べか物語」(60)など次々と代表作を発表。大衆文学と純文学という区分けを嫌い、普遍妥当性への追及と技法へのこだわりを併せ持った作風は終始一貫していた。「慶長五年の何月何日に、大阪城で、どういうことがあったか、ということではなくて、そのとき、道修町の、ある商家の丁稚が、どういう悲しい思いをしたか……その悲しい思いの中から、彼がどういうことを、しようとしたかということを探求するのが文学の仕事だ」(61、講演「歴史と文学」)という言葉は、彼の庶民に仕えるという信念を表したものである。1967年2月14日死去。

<映画化された主な山本周五郎作品>
『修道院の花嫁』(46・田口哲監督)…………………… 原作 「花咲かぬリラ」
『江戸は青空』(58・西山正輝監督)…………………… 原作 「かあちゃん」
『町奉行日記 鉄火牡丹』(59・三隅研次監督)……… 原作 「町奉行日記」
『暴れん坊兄弟』(60・沢島忠監督)…………………… 原作 「思い違い物語」
『椿三十郎』(62・黒澤明監督)………………………… 原作 「日日平安」
『ちいさこべ』(62・田坂具隆監督)…………………… 原作 「ちいさこべ」
『青べか物語』(62・川島雄三監督)…………………… 原作 「青べか物語」
『青葉城の鬼』(62・三隅研次監督)…………………… 原作 「樅の木は残った」
『道場破り』(64・内川清一郎監督)…………………… 原作 「雨あがる」
『さぶ/遊侠無頼の徒』(64・野村孝監督)…………… 原作 「さぶ」
『五瓣の椿』(64・野村芳太郎監督)…………………… 原作 「五瓣の椿」
『赤ひげ』(65・黒澤明監督)…………………………… 原作 「赤ひげ診療譚」
『冷飯とおさんとちゃん』(65・田坂具隆監督)……… 原作 「ひやめし物語」
   「おさん」
   「ちゃん」
『なみだ川』(67・三隅研次監督)……………………… 原作 「おたふく物語」
『斬る』(68・岡本喜八監督)…………………………… 原案 「砦山の十七日」
『どですかでん』(70・黒澤明監督)…………………… 原作 「季節のない街」
『いのち ぼうにふろう』(71・小林正樹監督)……… 原作 「深川安楽亭」
『初笑い・びっくり武士道』(72・野村芳太郎監督)… 原作 「ひとごろし」
『ひとごろし』(76・大洲斉監督)……………………… 原作 「ひとごろし」
『雨あがる』(99・小泉堯史監督)……………………… 原作 「雨あがる」
『どら平太』(00・市川崑監督)………………………… 原作 「町奉行日記」
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