日本女性映画プロデューサー誕生70周年<企画:水の江滝子>ブルーレイ・DVDシリーズ 2025年4月よりスタート︕石原まき子、浅丘ルリ子、和泉雅子、倉本聰(脚本家)からメッセージ到着︕ !
2024.12.20(金曜日)

2024年12月28日、昭和を代表する映画スター・石原裕次郎さんがこの世に生を受けてから90年を迎えます。そんな石原裕次郎さんをはじめ浅丘ルリ子さん、岡田眞澄さん、和泉雅子さんら数々の映画スター、中平康監督、藏原惟繕監督といった名監督を見出した日本映画界初の女性プロデューサー・水の江滝子さんが、来る2025年にプロデューサーとしてデビューしてから70年を迎えます。これを記念し、<企画:水の江滝子>ブルーレイ・DVDシリーズ全29作を2025年4月よりスタートすることが決定しました。日本映画史上未曽有のスーパープロデューサーによる数々の傑作・名作をぜひご堪能ください。


©日活

日本初の女性映画プロデューサー:水の江滝子とは

水の江滝子さん(1915-2009、本名:水の江瀧子)は、1928年に松竹歌劇団に第1期生として入団。日本の少女歌劇史上初めて男役を演じ「男装の麗人」「タアキイ」として親しまれ国民的な人気を得ました。その活躍ぶりはNHK朝の連続テレビ小説「虎に翼(2024)」でも言及されたほどで、まさに戦前の昭和文化を代表するアイコンでした。

戦後の1954年、映画製作を再開したばかりの日活に日本映画史上初の女性プロデューサーとして入社(プロデューサーとしての第1作『初恋カナリヤ娘』は1955年公開)。当時は男尊女卑のまかり通る男社会だった撮影所で、様々な逆境をはねのけ、自ら数々のスター、スタッフを発掘。独自の嗅覚でプロデュースした映画は次々とヒットし、ついには「太陽族現象」で映画を超えた社会現象を巻き起こすまでに至り、世に送り出した作品は全79作を数えました。

<企画:水の江滝子>ブルーレイ・DVDシリーズ ラインナップ
日活が1912年より作り続けてきた7,000本を超える映画・映像に光を当てることを目的としたレーベル「日活フィルム・アーカイブ」。その2025年のブルーレイ・DVD商品として、日本初の女性プロデューサーであり、日本映画界に数々の旋風を巻き起こした水の江滝子プロデュース作品を全29作品リリースします。

2025年4月は、石原裕次郎さんの初主演作にしてヌーベルバーグ運動に影響を与えた『狂った果実』、21歳で夭折した伝説のスター・赤木圭一郎さんの『霧笛が俺を呼んでいる』、2,000人を超える新人オーディションを実施し、浅丘ルリ子さんのデビュー作となった『緑はるかに』を含む7作品をリリース。


©日活

2025年7月以降も、日本初のロードムービーとも言われる石原裕次郎さん・浅丘ルリ子さん主演の『憎いあンちくしょう』ほか計7作品、2025年10月には藏原惟繕監督のデビュー作『俺は待ってるぜ』、12月には倉本聰さんが脚本を手掛け、加賀まりこさんが主演したスタイリッシュな逸品『月曜日のユカ』など日本映画史に残る名作を続々リリース。

日本映画の黄金時代を築き上げるだけでなく、時代を超えて愛される映画を生み出した、女性プロデューサーの手腕、革新性が感じられるラインナップとなっています。


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<企画:水の江滝子>ブルーレイ・DVDシリーズロゴについて
日活撮影所では、製作再開当初からプロデューサーが企画、スタッフ、キャストを全てセッティングするプロデューサーシステムを導入していました。まさに映画の総責任者であるプロデューサーを指した職名が「企画(製作)」であり、当時の日活映画では出演者や監督よりも先に企画者の名前がスタッフロールに記載されています。本ブルーレイ・DVDシリーズでは、女性初のプロデューサーとして時代を切り開き、斬新な感性と鋭い嗅覚で数々のスターや監督を発掘、今なお語り継がれる数々の名作を企画した水の江滝子さんに敬意を表し「企画:水の江滝子」の冠を各作品のタイトルとあわせて表記します。


©日活

また、YouTubeチャンネル「日活フィルム・アーカイブ」では、日活の歴史的名作から貴重な映像まで毎週無料配信中!水の江滝子さんの関連作品の貴重な特報や予告編の他、解説動画を順次配信します。

さらに、AmazonPrimeVideoの有料チャンネル「日活プラス」では<企画:水の江滝子>の作品をいち早く配信中!芦川いづみさん本人が自身のベスト出演作に選んだ『硝子のジョニー 野獣のように見えて』、水の江滝子さん最後のプロデュース作である原田芳雄さん主演『反逆のメロディー』など、日活スターの出演作、名作の4K版からこれまで未配信・未DVD化だった蔵出し作品まで400作品以上を月額390円(税込)で楽しめます。

水の江滝子さんにゆかりのあるキャスト・スタッフからコメントが到着!

日本初の女性映画プロデューサーであり、石原裕次郎さん、浅丘ルリ子さんをはじめとする多くのスターを見出した水の江滝子さんについて、ゆかりのあるキャスト・スタッフからのコメントが到着しました。

石原まき子さん(女優)
昭和31年4月14日、午前11時30分、私は初めて裕さんに逢いました。映画のロケから戻って撮影所へ衣裳合わせに行った時に、水の江滝子さんが「マコちゃん、石原慎太郎の弟にちょっと会って」と言われたのです。それが私たちの初共演の『狂った果実』(56年)のオファーの日でした。水の江さんは、慶應大学生だった裕さんを見出して、日本映画を代表するスターに育てた文字通りの名プロデューサーであり、私にとっては生涯のパートナーに出逢わせてくれた大恩人です。


写真:『狂った果実』 左:石原裕次郎、右:石原まき子 ©日活

浅丘ルリ子さん(女優)
14歳の頃、新聞で『緑はるかに』(55年)のヒロイン募集を見て、全くの素人だった私は、オーディションを受けました。日本初の女性プロデューサー、水の江滝子さんの企画です。そこで中原淳一さんに見出されて映画界に入りました。それから七年後には、石原裕次郎さんとの『憎いあンちくしょう』(62年)を企画してくださいました。少女から大人へ、私の転機となった映画は、水の江さんがプロデュースして下さったのです。本当に感謝しております。


写真:『緑はるかに』 左:浅丘ルリ子、右:水の江滝子 ©日活

和泉雅子さん(女優)
まだ13歳だった私は、コメディエンヌに憧れて柳家金語楼先生に弟子入りしていました。学校帰りにNHK「ジェスチャー」収録で、紅組キャプテンだった水の江滝子さんが、制服姿の私を見て、先生に「ちょっとこの子を貸して頂戴」ということで、日活で『七人の挑戦者』(61年)に出演することになりました。まだ中学生なのに18歳の役でした。それがきっかけで日活に入社、楽しい、楽しい「映画の青春」時代がスタートしました。今の私があるのも水の江滝子さんのおかげです。


写真:『牡丹と竜』 ©日活

倉本聰さん(脚本家)
日本テレビで「現代っ子」というドラマを書いていた時、水の江滝子さんが映画化を企画して、ぼくを映画界に引っ張ってくれたんです。当時、石原裕次郎さんは水の江滝子さんと同じ敷地内に住んでいたので、毎晩、ターキーさんの家に風呂上がりのビールを飲みにきていて、あとで監督になる齋藤耕一たちと語り合いました。ターキーさんは裕ちゃんという映画スターを生み出した人です。のちに裕ちゃんと石原プロモーションの「大都会-闘いの日々-」(76年)をご一緒しますが、その出会いのきっかけもターキーさんが作ってくれました。

コメント取材・構成 佐藤利明(娯楽映画研究家)

日本女性映画プロデューサー誕生70周年<企画:水の江滝子>ブルーレイ・DVDシリーズ2025年4月より発売スタート!

【商品詳細紹介】
シリーズ名:日本女性映画プロデューサー誕生70周年記念 <企画:水の江滝子>ブルーレイ・DVDシリーズ
発売日:2025年4月2日(水)~
価格:ブルーレイ5,500円 DVD4,400円 DVD廉価版2,750円(いずれも税込)
特典内容:特製ピクチャーディスク、予告篇、ギャラリー
※予告篇原版のない作品は収録されません。
※仕様や特典は予定となります。予告なく変更する場合があります。
【発売元】日活株式会社
【販売元】株式会社ハピネット・メディアマーケティング
©日活株式会社

ラインナップ
【2025年4月2日(水)発売】
ブルーレイ
『狂った果実』(1956年、中平康監督、石原裕次郎/津川雅彦/北原三枝)
『霧笛が俺を呼んでいる』(1960年、山崎徳次郎監督、赤木圭一郎/芦川いづみ/葉山良二)
DVD
『街から街へつむじ風』(1961年、松尾昭典監督、石原裕次郎/芦川いづみ/小高雄二)
『邪魔者は消せ』(1960年、牛原陽一監督、赤木圭一郎/清水まゆみ/葉山良二)
『狼の王子』(1963年、舛田利雄監督、高橋英樹/川地民夫/浅丘ルリ子)
『太陽と星』(1962年、牛原陽一監督、二谷英明/和田浩治/和泉雅子)
DVD廉価版
『緑はるかに』(1955年、井上梅次監督、浅丘ルリ子/フランキー堺/浅沼創一)

【2025年7月2日(水)発売】
●ブルーレイ
『憎いあンちくしょう』(1962年、藏原惟繕監督、石原裕次郎/浅丘ルリ子/長門裕之)
『紅の翼』(1958年、中平康監督、石原裕次郎/芦川いづみ/中原早苗)
●DVD
『アラブの嵐』(1961年、中平康監督、石原裕次郎/芦川いづみ/小高雄二)
『月蝕』(1956年、井上梅次監督、三橋達也/月丘夢路/金子信雄)
『帰ってきた狼』(1966年、西村昭五郎監督、山内賢/ジュディ・オング/鍵山順一)
『海の勝負師』(1961年、藏原惟繕監督、宍戸錠/笹森礼子/中原早苗)
●DVD廉価版
『ひとりぼっちの二人だが』(1962年、舛田利雄監督、坂本九/吉永小百合/高橋英樹)

※以降、2025年10月、2026年1月に『月曜日のユカ』『七人の挑戦者』『牡丹と竜』ほか発売予定。

★YouTubeチャンネル「日活フィルム・アーカイブ」では、日活の歴史的名作から貴重な映像まで毎週無料配信中!水の江滝子さんの関連作品の貴重な特報や予告編の他、解説動画を順次配信!
https://www.youtube.com/@NikkatsuFilmArchive

★AmazonPrimeVideoの有料チャンネル「日活プラス」では<企画:水の江滝子>の作品をいち早く配信中!芦川いづみさん本人が自身のベスト出演作に選んだ『硝子のジョニー 野獣のように見えて』、水の江滝子さん最後のプロデュース作である原田芳雄さん主演『反逆のメロディー』など、日活スターの出演作、名作の4K版からこれまで未配信・未DVD化だった蔵出し作品まで400作品以上を月額390円(税込)で楽しめる。
https://www.amazon.co.jp/channels/nikkatsuplusjp

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