青い春
あおいはる

原作:松本大洋×監督・脚本:豊田利晃×主演:松田龍平

男子高・朝日高等学校の卒業式の日、ワルの先輩達が3年間の恨みを晴らそうと教師を追いかけて走っている。そんな風景を眺めているのは、新学期から3年生になる九條(松田龍平)、幼馴染の青木(新井浩文)ら6人。彼らはそこで青空をバックに、皆で記念写真を撮った。屋上にはもっと空に近い場所-最屋上があり、そこで彼らが楽しむのは、柵の外に立ち、手をたたいた回数を競う“ベランダゲーム”。失敗すれば校庭にまっさかさま。回数が多いほど肝が据わっていることの証となり、勝者として学校を仕切るのが習わしの伝統のゲームだ。8回という新記録を出した九條だが、彼にとっては“ゲーム”も“学校を仕切る”ことも無意味で、どうでもいいことだった。新学期、授業中でも不良たちは堂々と教室を出入りする。野球部は地区予選敗退だと言う。甲子園への夢も消え、進学するのも難しい。就職するにも、したいことが見つからない。突きつけられる現実の中で、自分の行き場を探すことを余儀なくされる時の始まりであった…。

日本
製作:「青い春」製作委員会
製作協力:フィルムメイカーズ
配給:セアリスエンタープライズ
2001
2002/6/29
カラー/83分
松本大洋/小学館・「青い春」製作委員会 2001