武蔵野心中
むさしのしんじゅう
死ぬ気で、本当に死ぬ気で恋愛をしてみないか
作家・太宰治と、彼と情死した愛人・山崎富栄の出会いから心中までを描くエロス大作。
【解説】(公開当時のプレス資料より)
 今年も、6月19日に、玉川上水で入水自殺を遂げた作家・太宰治を偲ぶ第35回の「桜桃忌」が三鷹の禅林寺で催され、太宰に心酔する老若男女で賑わった。しかし、太宰と情死した愛人・山崎富栄を偲ぶ「白百合忌」が、文京区の永楽寺でひっそりとおこなわれていることを知る者は少ない。
 晩年の太宰の良き理解者として献身的に尽くし、永遠の旅立ちに同行した山崎富栄。「女として生き、女として死ぬ」ことを願いつつ、「愛に生き愛に殉じた」一人の女。片や、正確破綻者のそしりをうけながら、ずっと死と対峙し続けた一人の男……。「武蔵野心中」はその男と女の情死への道行きを官能リアリズムで描くエロス大作である。劇的な二人の日常を冷徹にレンズが追い、無理心中か情死かという謎を解きほぐしながら、人間・太宰治の実像にせまる。
 主演は、富栄を「卍」での迫真の艶技が評判となった高瀬春奈、太宰をニヒルな二枚目峰岸徹が演じる。他に、正妻役で風祭ゆき、富栄の友人役を森田日記、太宰の過去の女たちを新人・田川いづみ、萩尾なおみ、沢井孝子らが演じる。監督はTVで活躍の柴田敏行。原作は太宰の研究家としては第一人者の長篠康一郎。

日本 製作:にっかつ/(提携)ニューセンチュリープロデューサーズ/映像プロデュース
1983
1983/8/5
カラー/89分/ビスタ・サイズ
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