お母さんのつうしんぼ
おかあさんのつうしんぼ

夫を亡くしてシングルマザーとして働きながら二人の子どもを育てるお母さん。子どもたちはいつも忙しいお母さんに甘えられないことに不満で…。子どもの目を通して母と子の在り方を、暖かく力強く描いた感動作。

小学5年生の夕子はお母さんと弟の広志と3人で団地に住んでいる。お父さんは夕子が3歳の時に亡くなり、お母さんは出版社に勤めていた。だからお母さんのやり残した家事や弟の世話もしなければならないが、頑張り屋の夕子は少しも苦にしていなかった。不満はあっても夕子はお母さんが大好きだった。「お母さん、今度の金曜日、早く帰ってきてね。学校で習ったスパゲティを作ってあげる」。お母さんはその日が自分の誕生日だと気付いていなかった。そして金曜日。スパゲティはもちろんバースデーケーキも買って、弟と誕生パーティの準備をしたのに、お母さんは仕事で遅くなり、帰ってきたのは夜10時すぎだった。約束を忘れていたお母さんは謝ろうとするが、夕子は怒って部屋に籠ってしまう。翌日、夕子と広志がいなくなり、二人が長野のおじいちゃんを訪ねて行ったことがわかったのは夕方だった。翌朝の一番列車で長野に向かったお母さんは、夕子と広志を村の鎮守様に連れて行き、二つの絵馬を見せる。それは子供たちが元気に育つことを祈って今は亡きお父さんが書いたものだった。

日本
製作:にっかつ児童映画 配給:にっかつ児童映画
1980
1980/10/18
カラー/97分/シネマスコープ・サイズ/9巻/2655
日活