おさな妻
おさなづま

バラ色の新婚生活、しかし夫の失業から一転して幼な妻を過酷な試練が襲う。
80年代は”自立する女”から”愛に生きる女”へ――。愛の原点を若者に問う青春映画。

悦子は、新婚3か月の若妻。勤め先の同僚に新婚ボケと冷やかされ、赤面してしまうほどウブで純情な幼な妻だった。今日は悦子の誕生日。食事の支度を終え、則夫の帰宅を待っていた。その頃、則夫はスナックで同僚の谷口とグラスを傾けていた。「町田コンサルタント」という興信所に勤務していた則夫は浮気調査で金をゆすり、会社をクビになっていたが、悦子に切り出せずにいた。そこへ「町田コンサルタント」の社員・畑中と江崎が現れた。則夫のゆすりで被害届を出された社長の町田が、信用第一の商売を考え百万円支払って示談にしたため、その取り立てにやってきたのだ。パンチをくらい顔面を腫らした則夫は、やっとの思いでアパートへ逃げ帰ると、驚く悦子に喧嘩の仲裁で殴られたと弁解し、その場をしのいだ。ところが翌日、則夫の会社に電話した悦子は、則夫が一か月前にやめていることを知り呆然とした。一方、そのころ則夫は、悦子の職場の先輩ゆり子と激しく絡み合っていた。二人は以前から密通を重ねていたのだ。そんなこととは知らぬ悦子は、足を棒にして則夫を捜しまわった。疲れ果てて帰った悦子の前に、則夫を捜す畑中と江崎が現れた。二人は勝手に家に上がり込むと、則夫の借金の取り立てにきたことを告げた。わずかばかりの額の貯金通帳と印鑑を差し出し、引き取ってもらおうとする悦子を二人は倒し、強引に犯した。数日後、ゆり子のアパートに居候していた則夫は、彼女から悦子が職場をやめたと聞きアパートへ帰った。ささやかな所帯道具もきれいになくなっている部屋に則夫が茫然としていると…。

日本
製作:にっかつ 配給:にっかつ
1980
1980/4/26
カラー/80分/ワイド・サイズ
日活