十八歳 、海へ
じゅうはっさいうみへ

潮風が少女のふくらみをやさしく撫でる―。海に身をまかす十代の熱い夏。

病院を経営する父に、医大への裏口入学のことで反発して東京に出てきた森本英介は、5年も浪人暮らしをしており、家族とは音信がない。英介はある夜、鎌倉の海岸で暴走族のリーダーと決闘するはめになってしまう。服に石をつめて海に入り、どちらが先に音をあげるかの勝負に英介は勝つが、特に勝ち誇ることもなくその場を去る。翌日、英介は有島佳という女の子に予備校で声をかけられる。彼女は海岸での一部始終を見ていて、一緒にいた桑田敦夫という男と英介の真似をし、心中と間違えられたという。佳は釧路から上京した高校3年生で、姉の悠のところに居候しながら夏期講習に通う優等生。そんな彼女を鎌倉に誘ったのが、成績最下位で二浪している桑田だった。ふたりは遊びのつもりで海に入ったが、佳は死と隣り合わせの瞬間に、このうえない喜悦を感じていた。この心中ごっこが思わぬ顛末を巻き起こしていく…。

日本
製作:にっかつ 配給:にっかつ
1979
1979/8/18
カラー/110分/ワイド・サイズ/10巻/3012m
日活