喜劇 男の顔は人生よ
きげきおとこのかおはじんせいよ
ペテン師、元やくざ、馬鹿正直者という三人のろくでなしが、それぞれの目的から、必死に銭を作ろうとする姿を笑いと涙とエロチシズムで描く

セミヌードのマネキンを看板にした、この辺ではちょいと名の通ったガソリンスタンド。飾りの洒落た感じとは違って、吹けば飛ぶよなバラック建てである。ここの主人、赤間清松は昔はちょいとしたやくざで鳴らしたものだが、生来のお人好しからヘマばかりしでかして、いまも出入りのセールスマンでペテン師の菊地の尻拭いをさせられていた。好意で振り出した手形が暴力団の手に渡り、45万円の現金を揃えなければスタンドを壊されてしまうというものだった。必死の追跡で菊地を捕まえてみれば菊地は一文無し。おまけに暴力団の金まで持ち逃げしてニッチもサッチもいかない状態。おまけに泣きの一手でこられてはどうすることも出来ず、遂に菊地を匿ってやる始末だった。そんな時に、不動産屋と自称する竹島という男から300万といううまい話が持ち込まれた。それは竹島の出入り先の大地主の婿になるという話だった。食指を動かされた赤間と菊地は半信半疑ながら、竹島の後について大地主の所へ出かけて行った…。

 

日本
製作:S・M・P=日活 配給:日活
1971
1971/7/3
82分/7巻/2266m/フジカラー/シネマスコープ・サイズ
日活