三人の女 夜の蝶
さんにんのおんなよるのちょう

華やかなネオンに彩られる盛り場・新宿を背景に、さまざまに生きるホステスの哀歓を三人の女を中心に描く歌謡ロマン作品。

ある地方の町に育った綾子は、愛する西田との約束に向かう途中、やくざ風の男・英次に犯されてしまった。そして西田は、冷酷にも去っていった。一年後、綾子は新宿・花園町のクラブでホステスとして働いていた。ママの君子、現代的な女性でNO.1ホステスのあけみ、歌が好評な美奈子と、活気ある店だ。綾子は過去を忘れ、ホステスとしてようやく生きがいを見つけようとしていたある晩、店で英次を見た。この店は、矢野組のシマにあった。花井興行の英次は、組が新宿へ進出するための斬り込み隊長として矢野組の動向を探りに、あけみに会いに来たのだ。あけみは英次の兄貴分・松田の妹で、英次とはお互いに好意を持っていた。綾子は恐怖で立ちすくんだ。ある日、英次が矢野組の代貨・小山を刺した。あけみは、矢野組に追われている英次を綾子のアパートにかくまってくれと押しつけた。しかし拒否する綾子をみて、英次は黙って部屋を出て行った。あけみは、英次の口から綾子との過去を聞き、彼の綾子に対する気持ちを知って自らの愛を諦めることにした。数日後、矢野組に連れ去られようとするあけみを救い、傷ついた次郎を助けた綾子は、部屋で彼を看護した。過去を詫びる英次、許す綾子。ふたりの間に、愛の炎が燃え上がった。一方、矢野組と花井興行の手打話が、中立の山中親分によって進められた。その条件として決まった処分は、英次の抹殺だった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1971
1971/4/24
カラー/8巻/2385m/86分/シネマスコープ・サイズ
日活
【東京都】墨田区(錦糸町・東京楽天地)