俺の履歴書は血とドスだ!追放解除で政財界に浮かび上がった元司令官に対する、戦場で裏切られた男の復讐を描く実録アクション
終戦直後、米兵でごった返す東京で、外地から命がけで復員した稔は夜の女を使って、米軍から物資を引き出し闇屋に売りつけながらたくましく生きていた。闇屋と女たちは義侠心の強い稔を崇拝していたが、一方では、この町に根を張ろうとしている暴力組織の倉畑は彼を邪魔者にし、インチキ翻訳業の原を使って稔を米軍に逮捕させた。わざと銃を持たせ、米軍に密告したのだ。数年後、沖縄で重労働の刑を解かれて獄窓を出た稔には、二郎という弟分ができていた。すっかり変わった町の中を、稔は倉畑と原を探し回った。しかし、倉畑はいまやこの町を支配するボスになったと知ると、わざと彼の賭場を荒らし、仕事の邪魔をして暴れまわった。その時、偶然落ちぶれた原に出会った。怒りを込めて殴りつけた稔だが、原も倉畑にだまされた被害者と知って手を握るのだった。やがて知ることになる戦地の裏切り者・町田精一郎を倒すために…。