鉄火場慕情
てっかばぼじょう

博徒の親分の養女である芸者を中心に、義理と掟と情愛のしがらみを通じて、博徒の世界に生きる女のいじらしさ、哀しさ、そしてその心意気を描く仁侠ドラマ。

昭和初期、霞ヶ浦のさざ波が打ち寄せる小さな町では、やくざの舛川組が乗り出してきて、このあたりの水運業を握る地元の伊勢徳一家とにらみ合っていた。伊勢徳の親分は右腕である並木と養女の節子をゆくゆくは夫婦にして、跡を継がせようと考えていたが、節子は親分の実子である忠男に義理を立て、断るつもりでいた。そんな節子の心に恋の波紋を投じたのは、ふと知り合った旅がらすの清二郎だった。というのも、ある夜道、舛川一派の嫌がらせを受けていた節子を清二郎が助けたのだった。しかしこの一件から舛川組による伊勢徳への攻撃は激しさを増していくことになる。そしてついにある日、伊勢徳の親分が舛川の放った刺客に刺されて重傷を負ってしまった。さらに驚くべきことに、その刺客は渡世の義理でドスを抜いたあの清二郎であった。

日本
製作:日活 配給:日活
1970
1970/2/21
カラー/95分/シネマスコープ・サイズ/9巻/2619m
日活
【茨城県】潮来市(水郷)