極道ペテン師
ごくどうぺてんし

大阪釜ヶ崎を根城とする詐欺師たちが、奇妙な手口で現代社会の歪んだ世相や権威を次々とひっぺがえす痛快とペーソスにあふれた喜劇

ここは大阪の釜ヶ崎。いまだにアメリカの不発爆弾がニョッキリ顔を出しているこの辺りには、インポで悩むカンパイをリーダーとする一発屋的サギ師がウヨウヨしていた。今日も、情婦ミチコのベッドからやっと解放されたカンパイは、チンピラのキンちゃんを案内に、河内の競馬場へ。そこでかねて狙いをつけていた珍大寺という古寺の和尚を、拾得物横領にひっかけて、仲間の挨拶屋、ブック、印鑑屋、葬式屋と総出演で完全にだまし抜き、とうとうこの寺の乗っ取りをやってのけた。次なる手はといえば、セミ・インポの亭主を持つ世の女房族のイライラ解消を狙った新興宗教ナイチンゲール教の創立。挨拶屋は檀家の奥方連を勧誘してまわり、印鑑屋は信者に売りつける男根御神体の瀬戸物作りの交渉。そしてブックはそのモデルになる巨大な○○をさがして風呂屋めぐり、とうとう和尚自身のモノに目をつけて出演を口説き落としてしまった。こうして、ナイチンゲール教の第1回集会が珍大寺で華々しく催され、和尚の巨大○○の御開帳などあって奥方連をドキドキさせ、御神体の瀬戸物などを売りまくって何十万と儲けたうえ、この寺自体を売り払い、和尚がアッという間もなく一同はトンズラしてしまった…。

日本
製作:ノーベル・プロダクション 配給:日活
1969
1969/11/15
92分/8巻/2570m/フジカラー/シネマスコープ・サイズ
日活
【神奈川県】厚木市(七沢温泉)
【大阪府】大阪市(釜ヶ崎、天王寺動物園内、通天閣、西成区国鉄環状線新今宮駅隣の空き地、天満、住吉)