やくざ非情史 血の盃
やくざひじょうしちのさかずき

安藤昇の“やくざ非情史”シリーズ第2弾。大組織結成に反対してやくざの掟を守ろうとする親分の下で、大組織に入った戦友との友情に苦闘する男を中心に非情な義理の世界を描く

昭和20年、復員帰りの緒形哲と土井は、米兵に襲われた直美を救ったことで緒形は顔に傷を負い、二人は別れ別れになった。逃げる緒形を助けたのは阿佐田組の老親分阿佐田と、その娘直美であった。阿佐田は米兵と三国人にガタガタにされている現状を嘆き、緒形達に日本再建を託した。緒形はやがて阿佐田組を率いて次第にその勢力を伸ばしていった。その力を恐れたのは、当時、各親分衆を糾合して大和会を作り、その勢力拡大を計っていた寺島だった。寺島は阿佐田に組織への参加をすすめたが、阿佐田は受け入れず両者は対立する兆しを見せ始めた。緒形が土井と再会したのはその時であった。しかも土井は対立する大和会の一組織、土井興行の社長であった。友情は対立の中で崩れかけようとしたが、土井の妹芳江は緒形に好意を持った。緒形は、大和会の阿佐田組への圧力が、実は緒形の力を恐れてのことだと知り、阿佐田への風当たりをかわすため、独立して緒形組を作る決心をした。

 

日本
製作:創映プロ 配給:日活
1969
1969/10/8
86分/8巻/2390m/フジカラー/シネマスコープ・サイズ
日活