荒い海
あらいうみ

現代の社会に疑問を持った青年が、友人の勧めで南氷洋捕鯨船に乗り込み、厳しい海、巨大な鯨との闘い、船団員のたくましい働き等により、夢と希望を見い出してゆく過程を描く海洋ドラマ。

東京の大学に通う洋二は学問や人生に疑問を感じ、心の整理をするために小樽の実家に帰郷した。しかし学費の援助をしてもらっている一家の大黒柱である兄から罵倒され、更には恋人までも怒らせてしまい、洋二の焦燥と疑惑は募る一方だった。そんな時に再会したのが幼馴染の克之だった。捕鯨船の事業員である彼の鍛え上げた肌には人生に対する自信が満ち溢れていた。それを目の当たりにした洋二は自分も捕鯨船に乗ることを決意する。同じ村に住むベテラン捕鯨砲手の大垣に頼み込むと、洋二は克之と共に南氷洋へと向かう捕鯨船に乗り込んだ。果てしなく続く青い海と空、そして一つの目的のために全員が一所懸命に役割を実行するという環境に洋二の気持ちも晴れ始めていたが、同じ新入り乗組員の中には遊ぶ金欲しさで乗船している健という若者がいて…。
※現存するフィルムは、海外上映用に再編集された短縮版(2時間10分)となります。

日本
製作:真珠舎 配給:日活
1969
1969/10/15
カラー/183分/シネマスコープ・サイズ/12巻/5061m ※現存版は130分
日活
【北海道】小樽市(高島町、小樽港)
【青森県】八戸市(八戸港)
【兵庫県】神戸市(神戸港)
【広島県】
【海外】南氷洋(捕鯨)、ベーリング海(北洋サケ・マス船団)、アフリカ西海岸(アフリカ漁業基地)