やくざ非情史シリーズ第1弾。安藤昇、丹波哲郎共演で贈る、冷酷非情な現代やくざの世界をリアルにとらえた凄絶アクション
博徒飯沢組大幹部、岩本直治は昭和33年暴力団黒川組と私闘。5年の刑務所生活を終えて出所したが、その直後、何者かにドスで襲われ傷を負った。襲撃者は黒川組の残党かもしれず、スナックを経営する兄思いの妹、由紀子の心配は大きかった。直治は昔の兄弟分で、今は堅気になり川魚料理店をやっている麻生親分の倅、誠の家に身を隠し、秘かに事の成り行きを見守ることにした。丁度その頃、町では飯沢組とかつて復員帰りで行き場のない直治を拾った麻生親分や高城組、鶴賀組で作った連合会“旭会”に、関東を一手に握る大組織、敷島会から合併が持ち込まれていた。話を持ち込んだのは高城組組長。誠の妻加代は高城組組長の娘である。だが、麻生も飯沢も合併には反対した。合併というよりはむしろ身売りだった。そして結局は敷島会をバックに鶴賀と高城が町を牛耳ろうとしているのだ。一方、直治と彼を慕う松原二郎は砂利採掘業の飯沢組で働くことになったが、その二人を、合併を強引に進める上で邪魔と踏んだ高城は、黒川組の名をかたって消そうと企んでいた…。