野蛮人のネクタイ
やばんじんのねくたい

「太陽の季節」から13年、石原慎太郎が再び、怒れる若者の生態を大胆かつハレンチに描き、世にたたきつけた強烈なショッキングドラマ。

きらめく海を前に今日も退屈しきっているのは、ゲンこと今村元三だ。彼は上流家庭の息子で大学生だが、学校にはほとんど行かず、仲間と遊びまわっている。仲間から、今夜都内でハレンチパーティがあると聞き、退屈しのぎに出かけることにした。ゲンたちのたまり場は、銀座にある菊川のメンズ・ショップだった。プレイボーイと評判のTV司会者マック高安も顔を出していた。そこでゲンは、パーティに行くというレイ子、ユリ 、ローゼと知り合い、パーティにもぐりこんだ。ゲンは、お目当てのローゼをいただこうと酒をしこたま飲ませたが、酔いつぶれてしまったローゼを仕方なく自宅まで送った。そこで見た姉のカオルの清純さをゲンは忘れられなかった。数日後、ゲンは知り合いの小説家・笠置をある遊びに誘った。先日パーティへ行く途中、ゲンはやくざの西田から組織のボス今村の弟に間違われ、好奇心からなりすまして再会を約束していたのだ。物好きな笠置は、やくざ風の服に着替えると、スゴ味ある芝居で西田らを圧倒した。今村の組織に入りたがっている西田を適当にあしらったゲンは、夫への性的不満でこの道に入った人妻けい子と、昼間の情事を愉しんだ。ある日、アキとトミ、さらにアキの仲間トキとカネテコも加えて騒ぎまくったゲンは、アキをいただいてしまった。家に帰り、近くに開店したゲイバーに立ち寄ったゲンは、密着してくるマダムから逃げ出すと、カオルを思い出し、たまらなくなった。ハレンチな女に飽き飽きしていたゲンは、本気で結婚してもよいと考え、ローゼにカオルとのデートを頼みこんだ。やっとのことでカオルとのデートが叶い、喜びに胸がふるえるゲン。しかし、マックからカオルの乱れきった半面を教えられ…。

日本
製作:日活 配給:日活
1969
1969/5/1
カラー/84分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2332m
日活