昇り竜 鉄火肌
のぼりりゅうてっかはだ

大正の頃、殺された父と同じ刺青を背中に彫り、二代目を継いだ娘・勝美の一家再興の悲願と仁侠の世界を描く活劇。

頃は大正。関東桜一家の二代目を継いだ娘・勝美の背中に、色あざやかな昇り竜の刺青が彫られてゆく。彼女は、何者かに殺された父・千之助親分と同じ刺青を自分にうつし、一家を盛り立てていこうと誓った。それを知った乾分の猛と真一も、地獄までお供すると男泣きするのだった。勝美は資金稼ぎに東海道のある神社で店を出そうとしたが、桜一家のライバル・安川に依頼された三島組の嫌がらせを受けた。今日も三島の乾分が乱暴しようとしたのを仲裁したのは、流れ者の政だった。政から、父の旧友で病床にある浜市親分が能勢組と争っていると聞いた勝美は、能勢組にのりこみシマ荒らしをやめることを約束させたが、卑怯な闇射ちにあい能勢を射ってしまった。勝美はきっぱりと自首し、監獄に入った。女囚監房は陰惨な空気だったが、正義感の強い勝美は病人をいたわり、明るい監房にしようと努めた。世は大正から昭和に変わり、勝美は出獄した。久しぶりに家に帰った勝美を待っていたのは、猛や真一、そして彼女の気風を慕って各地から集まってきた新しい乾分たちだった。監房で一緒だった清子も彼女を頼ってやってきた。しかし一方で、桜一家の縄張り荒らしを続ける安川組は、町の旦那衆にまで嫌がらせをしていた。勝美は、いつかは対決しなければと心に決めるのだった…。

日本
製作:日活 配給:日活
1969
1969/3/29
カラー/9巻/2466m/90分/シネマスコープ・サイズ
日活