ハマを舞台に2つの女番長グループの激しい対立、凄まじいリンチ、チンピラとズベ公の純愛をハレンチなタッチで描く“女番長”シリーズ第1弾
七色のネオンが輝き、喧騒のうちに甘いムードを醸し出す夜の盛り場、横浜・伊勢佐木町―。ゴーゴー・リズムにむせ返るバー「かがり」では、ズベ公の悦子、いずみが踊り狂っていた。そこへ、悦子の仲間のえりがボロボロの身なりになって現れた。プロレスラーになる夢を持って今日も女子プロレスを観戦していたが、帰路、カミナリ族“ナポレオン”の連中に襲われ、強姦されたというのだ。悦子、いずみ、えりの3人は、宇津見興業というヤクザのひも付きのズベ公グループ“あざみ会”の典子、知美、まり子、かおると激しく対立していた。えりが襲われたのもきっと何か関係があるに違いない、そうにらんだ悦子は、ある日、“ナポレオン”のマー坊を巧みに誘い出し、いずみ、えりと共に激しく責めたて、宇津見興業のバッジと引き替えにあざみ会に頼まれてやったことだと白状させた。えりは、プロレスラーになるためには男を知っている躰だと空気が洩れて力が入らないと信じ込んで守ってきたバージンを破られた恨みから、男の股間に激しく切りつけた。こうして、悦子たちとあざみ会はますます険悪になり、宇津見も事態収拾のためにチンピラの卓次をあたらせることになった。
※カミナリ族メンバーの亀山靖博が着ている革ジャンは、「大草原の渡り鳥」(1960)で小林旭が着用した革ジャンと同じもの