神々の深き欲望
かみがみのふかきよくぼう

文明から隔絶された南海の孤島を舞台に自然と文明の接触、日本人の根源を描き切った今村昌平監督、日活時代の集大成的作品。1968年度キネマ旬報ベスト・テン第1位。

20年余り前、神への畏怖と信仰が根付く南海の孤島・クラゲ島に大暴風と津波が直撃。嵐が去ると、神への供物を捧げる田んぼに真っ赤な巨石が屹立していた。島民たちは神の怒りにふれたと恐れおののき、兵隊帰りの太根吉が妹のウマと怪しい関係になっていることがこの凶事の原因だと考える。区長の立場にある竜立元は根吉を鎖でつなぎ、穴を掘って巨石を始末するよう命じる。根吉はそれから20年間、延々と穴を掘ることになり、妹・ウマは竜立元の妾になった。ある日、東京から製糖会社の技師・刈谷が開発工事の調査に訪れる。根吉の息子・亀太郎は同年代の若者たちから疎外されていることもあって、島を脱出し文明のあるところへ行くチャンスとばかりに刈谷の助手になる。

日本
製作:今村プロダクション
配給:日活
1968
1968/11/22
カラー/175分/シネマスコープ・サイズ/17巻/4775m
日活
【沖縄県】石垣市(石垣島)/竹富町(波照間島、西表島)/与那国町(与那国島)