孤島の太陽
ことうのたいよう

貧しさと奇病に悩む離れ小島の一保健婦が、因習にとらわれる島民を愛と献身によって導く感動のドラマを、樫山文枝が愛と涙で綴る抒情大作。

これは四国の南端豊後水道に浮かぶ沖の島にある実話である。保健婦の荒木初子が、島で唯一の駐在保健婦として沖の島に赴任したのは昭和二十四年の春だった。人口千人足らずの沖の島は、乳児死亡率全国平均の四倍、それに風土病フィラリアの発生地でもあり、島全体が古い因習から抜けきらず貧窮と病苦に喘いでいた。島民の初子への風当たりは強かったが、一日も早く信頼を得るため、初子の限りない献身が続けられた。やがて頑なだった島民たちの態度も変わり始める。そして初子の努力が実を結び乳児死亡も減少の一途をたどり、また大学の調査団の協力によりフィラリアの特効薬も発見されることになった。やがて2年の歳月が流れ、県庁では初子の転任の話が持ち上がっていたが、初子は島民への愛着が断ちきれず島から離れることに迷っていた…。

日本
製作:日活 配給:日活
1968
1968/9/21
カラー/106分/シネマスコープ・サイズ/10巻/2913m
日活
【高知県】宿毛市(市街・鵜来島、沖の島、傘鉾祭り)
【福岡県】宗像市(傘鉾祭り)