君は恋人
きみはこいびと

41年7月不測の事故で目を負傷した浜田光夫が、ファンの激励で奇跡のカムバックをとげた再起第1作。友情出演に、日活やポップス界のトップスターが集結した青春超大作。

今日は浜田光夫の再起第一作『君は恋人』のクランク・インの日。スタッフの拍手に迎えられ、一年四か月ぶりにカメラの前に立った浜田は感無量。「用意、スタート!」の力強い掛け声がセットに鳴り響いて、カメラは静かに廻り出した。そのストーリーとはチンピラやくざの光夫が一攫千金を夢見て、殺し屋を志願するというものだった。長いブランクを感じさせず、浜田が快調に撮影を続けていたある日、撮影所に舟木一夫がやって来て友情出演したいと言う。そこで、荒木一郎と一緒にシナリオライターの赤井に交渉し、それぞれ歌える役を新しく作ってもらうのだった。撮影も半ばを過ぎたある日、浜田は仲良しのスパイダースの面々と会い、これから撮影するクライマックス・シーンの話をした。浜田扮する光夫が流しの男を刺し、自らもやくざの幹部に刺されてしまうという筋書きを話したところ、スパイダースのメンバーはストーリーが暗すぎると猛反対。みんなでシナリオライターの赤井の家まで押しかけて、「なおせ、なおせ」と夜通しコーラス攻勢を仕掛け、とうとう台本を書き直させてしまう。

日本
製作:日活 配給:日活
1967
1967/11/3
カラー/94分/シネマスコープ・サイズ/8巻/2563m
日活
【東京都】渋谷区(渋谷公会堂)/千代田区(永田町・東芝レコードスタジオ)/調布市(日活撮影所)/新宿区(歌舞伎町、淀橋浄水場跡)/大田区(羽田空港)