名古屋へ働きに出ていた十八になる洋子は、母親笑子が今度こそ真面目な男と結婚するからというので一年ぶりに大阪へ帰ってきた。笑子は三十も半ばを過ぎたドサまわり専門の特出しストリッパー、相手は勝チンというお人好しのテキヤの親分である。木賃宿を兼ねた六畳と四畳半、三畳の三間に、笑子、勝チン、洋子、それにテキヤ仲間の正ちゃんが雑魚寝する。それは親子三人水入らずの生活を夢みた笑子にとって幸福ともいえたが、洋子にとってはいっぱいくわされた感じで面白くなかった。そのうえ笑子は射的小屋を洋子にまかせると勝チンの後を追って早速ドサまわりに出かけて行くのだった。年はとっても笑子はまだまだ裸には自信があった。お色気もたっぷりに例の特出しサービスをすると小屋は連日の盛況だったが、二、三日たったある日、笑子は張りこんでいた刑事に現行犯で捕まった。罰金の工面に困った勝チンは洋子に喫茶店のアルバイトを頼んで金を作り、やっとの思いで笑子を警察から出すことができた。だが、勝チンがホッとしたのも束の間、今度は留守中に勝チンの昔の女秋子が訪ねて来て笑子とハチ合わせしてしまった…。