北国の旅情
きたぐにのりょじょう

冬休みを利用してクラスメイトを訪ねた大学生が、そこで起きる結婚問題に巻き込まれ、自分の本当の気持ちに向き合っていく純愛大作。

北国の原野を走る蒸気機関車の中に、座席で揺られている英吉の姿があった。大学の冬休みを利用してクラスメイトの由子を訪ねるためだ。由子から婚約の話を聞いて、英吉は訪ねる旨を書いた手紙を出した。一方、由子の実家である金井家はその手紙で大騒ぎとなった。英吉の訪問が婚約者に知られたら大変だと由子の父母は大慌て、しかし由子本人は婚約者の家で家庭教師をしていて、手紙のことも騒ぎのことも知らなかった。由子の妹、妙子は事の重大さを知り、隣町から列車に乗り込み英吉を探したが見つけられなかった。そのうち列車は到着し、英吉は金井家にやって来た。由子の父母があたふたするなか、祖母だけは部屋に招き入れて歓待した。そこへ遅れて由子も帰ってきて、英吉の来訪に驚きながらも喜び、金井家が大騒ぎになっていたことも知った。由子は英吉に、愛する人ができたから婚約したのだと伝えた。英吉は無言で窓の方を見ていたが、ただ一言「幸せを祈るよ」と言った。

日本
製作:日活 配給:日活
1966
1967/1/3
カラー/82分/シネマスコープ・サイズ/7巻/2230m
日活
【長野県】八方尾根/大町スキー場
【鹿児島県】霧島市(鶴の湯)/鹿児島市(桜島)